■ 青森「ねぶたの里」
青森駅前発の第3弾目おすすめコースは、国道103号での「八甲田山→十和田湖」
ルートだ。八甲田山周辺には数多くの名湯、秘湯があるので、それら温泉めぐりが
このルー トの大きな楽しみだ。
国道103号で青森の市街地を抜け出たあたりに青森自然公園がある。
すぐ近くでは東北新幹線の青森延伸の工事がおこなわれていた。そこに「ねぶたの里」がある。
青森といえば夏のねぶた祭。大勢の人たちが熱狂するねぶた祭のねぶたの数々が
ここに展示されている。それらを見ていると「ラッセーラ・ラッセーラ・ラッセラッセラッセラー」と
掛け声をかけながら跳ねるねぶた祭がよみがえってくるようだ。
■ 第1湯目は雲谷温泉
八甲田の温泉めぐりの第1湯目は雲谷温泉。国道103号から500メートルほど入ったところに
1軒宿の温泉がある。宿の前からは八甲田の山々を眺める。
朝風呂に入ってさっぱりしたところで八甲田山を登っていく。
八甲田の山並みが大分、近づいたところに岩木山の展望台がある。
八甲田の山並みがスーッと落ちていったその向こうに岩木山が見える。まさに津軽のシンボル。
この津軽富士の岩木山というのはどこから見てもいい山だ。
岩木山の展望台を過ぎると、萱野高原。ここまで来ると、前方に連なる八甲田の山々は
グググッと大きく見えるようになる。
■ 八甲田の新名所、城ヶ倉大橋
萱野高原で国道103号を離れ、“八甲田・雪中行軍”の後藤伍長の銅像を見たあと、
第2湯目の八甲田温泉まで行く。その途中にはランプの宿として知られていた
秘湯の田代元湯があったが、今は廃業してなくなっているのが残念だ。
1軒宿の「八甲田温泉」の湯に入り、萱野高原まで戻る。そしてふたたび
国道103号で八甲田山の山中を走る。国道沿いにはブナ林がつづく。
酸ヶ湯温泉の手前でいったん国道394号に入り、城ヶ倉大橋まで行ってみる。
アーチ橋のアーチ支間の長さが255メートルという国内最長の城ヶ倉大橋は
ちょっとした観光地になっていて、大勢の人たちが歩いて橋を渡り、深い谷底をいのぞき込んでいた。
■ 八甲田一番人気の酸ヶ湯温泉
酸ヶ湯温泉は八甲田の一番人気の温泉だけあって、広い駐車場は観光バスや自家用車で
埋めつくされていた。豪壮な造りの1軒宿に入ると、混浴の千人風呂もワサワサと混み合っていた。
湯から上がると、食堂で名物の酸ヶ湯そばを食べる。そのあと、
すぐ近くの地獄沼と“まんじゅうふかし”に行ってみる。
地獄沼には湖畔で噴き出す熱湯がそのまま沼に入り込んでいるので、
沼全体がちょうどいい湯温の温泉状態になっている。“まんじゅうふかし”は
長椅子風木箱の中を温泉の蒸気が通っているので、そこにすわるとほんわかとあたたかい。
“まんじゅうふかし”の前にわき出ている名水がうまい。
■ 傘松峠越え
酸ヶ湯温泉を過ぎてまもなく標高1040メートルの傘松峠を越える。
この峠は北八甲田と南八甲田を分けている。東北の名峰、八甲田山は、
一大火山群の総称。最高峰の大岳(1585m)をはじめ、高田大岳、
硫黄岳などの8峰がある。アスピーテ(楯状火山)の上にコニーデ(円錐状火山)とトロイデ(釣鐘状火山)が
のるような形になっている。山上には湿原がいくつもあり、「神の田」といわれるような湿原が
それら8峰の各所にあるところから「八神田」といわれ、それが「八甲田」になったという。
広い意味で八甲田というと、それら8峰の「北八甲田」のほかに、赤倉岳や乗鞍岳、
櫛ヶ岳などの「南八甲田」をも含んでいる。その「北八甲田」と「南八甲田」の間の峠が傘松峠なのだ。
峠を下るとすぐのところに睡蓮沼がある。ここは八甲田の山々を眺める絶好のポイントで、
右から左へ高田大岳、小岳、大岳‥‥とつづく八甲田の主峰群を一望する。
■ 八甲田の名湯、3湯
傘松峠を下ったところでは猿倉温泉、谷地温泉、蔦温泉の3湯に入った。これら3湯はどこも1軒宿。
八甲田の名湯にとどまらず、日本有数の名湯になっている。八甲田周辺はまさに“温泉天国”なのである。
ぼくはとくに“400年の秘湯”で知られる谷地温泉が好きだ。ここのひなびた温泉情緒がたまらない。
3湯の中では昔ながらの湯治宿の趣が一番残っている。木の湯船。
熱めの湯は白色、ぬるめの湯は草色っぽい。湯上がりに食べたイワナの塩焼きが最高にうまかった。
八甲田の温泉めぐりの最後は焼山温泉。ここでは共同湯「町民の家」の湯に入った。
焼山温泉は八甲田への入口であるのと同時に、奥入瀬渓流、十和田湖への入口になっている。
■ 発荷峠越え
焼山温泉から日本の“渓流美”の代名詞にもなっている奥入瀬川沿いに走る。
焼山温泉から十和田湖畔の子ノ口までは国道102号と103号の重複区間になる。
奥入瀬渓流最大の滝、銚子大滝を見、子ノ口で十和田湖に出る。本州最大のカルデラ湖。
この湖から流れ出る唯一の川が奥入瀬川だ。
十和田湖畔では一番の観光地になっている休屋では坂上田麻呂の建立といい伝えられている
十和田神社に参拝し、十和田湖のシンボルの「乙女の像」を見た。
この休屋が青森と秋田の県境。秋田名物のキリタンポを食べ、秋田に入ったことを実感した。
そして十和田カルデラの外輪山の峠、発荷峠を越える。ここは十和田湖の絶好の展望台。
十和田湖のみならず、湖をとりまく外輪山も一望できる。
発荷峠を下ったところが大湯温泉。ここには「上の湯」、「下の湯」、「荒瀬の湯」、「川原の湯」と
4ヵ所に共同浴場があるが、そのうちの「川原の湯」に入り、それを最後に
国道103号で東北道の十和田ICまで行った。