ツーリングマップル

21世紀を見据えたネオゲレンデシュポルト
text by 松本充治

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タフでおおらかな静かなる巨人

 BMWが、21世紀を見据えたネオゲレンデシュポルトとして、新世代ボクサーともいうべきOHC4バルブユニットを搭載。フロントテレレバー、リヤにセンターショックタイプのパラレバーを装備。インジェクションによるエンジンマネージメント、キャタライザー装備による排ガス対策など、多くの革新的なフィーチャーをまとって、94年にデビューしたキングオブビッグオフロード。現在は昨年リリースされたセンヒャクの進化版ともいうべきセンヒャクゴジューにその実質的な座を譲ったとはいえ、実力的には、まだまだトップクラス。かつてのヒャク系では時としてリードしていくのがシンドイといえなくもない現代の交通事情(特に高速道路)のなかにあっても、文句なく必要にして充分なパフォーマンスを発揮してくれる。

 もちろん。ビーエムのマシンらしく、ツーリングにおける使い勝手も高く、ダートの走破性も、フロント19インチのクセとウィークポイントを体得してしまえば、多くのヒトが想像している以上に高いポテンシャルを秘めている。

 GSとはゲレンデシュポルトというドイツ語の頭文字をとったものである。それはかつてのヨーロッパの古きよき時代に、ISDTに代表される長距離耐久トライアルに供された、今となっては古典的なといってもいいモーターサイクルの呼び名でもあり、ルーツをたどっていくと、戦時中の軍用バイク(クラッド)にまでいきつく。その半世紀にも及ぶゲレンデシュポルトの系譜とその血統はダテじゃない。そして、その恩恵に、乗っただれもが預かれるということが、このGSのスゴいといえばスゴイところで、決して乗り手を選ぶ突出したマシンではないところが、何よりうれしい。

 タフでおおらかな静かなる巨人。乗れば乗るほど、そのGSの持ち味に触発され、気がつけばすっかりはまっている。こんなバイクは、やっぱりそうザラにはない。



今回使用したケースはドイツ製のヘプコ&ベッカー社製のアルミタイプのもの。野営時には、イスやテーブルとしても使用できる。動研(TEL:053-486-1200)
センヒャクはすべての面で旧モデルを凌駕している。また、優等生的なセンヒャクゴジューとも異なるイケイケ的なキャラクターに仕立てられている
デジタルメーター全盛の時代にあって、なぜかビーエムはアナログ式。このあたりはなぜか欧州のスポーツ車らしくてうれしいところ

車格: : 日本人の標準的体格では、およそ持てあましがちの巨体
取り回し: : 車重は装備重量で240 kgと、はっきりいって重く、取り回しはそれなりの重量感をともなう
ライディングポジション: ライポジはアップライトなもので、オンからオフまで違和感はない  
加 速: ファィナルはローギアード、エンジンの味付けもトルク型で、ダッシュ力抜群
高速巡航: 荷物満載で160 km/hオーバーの巡航は朝飯前。その気になれば、200 km/hで走り続けることも十分可能。それがまったくといっていいほど疲れない
ワインディング: ちょっとクセのあるアンダー傾向のハンドリングで、乗りこなそうとすると、なかなかに手強いヤツだったりする
市街地: の気になれば、スロットル操作ひとつで軽々とフロントリフトも可能。実は街中じゃ、けっこうなジャジャ馬だったりする。
オフロード: フロント19インチのクセとウィークポイントを体得してしまえば、多くのヒトが想像している以上に高いポテンシャルを秘めている
タンデム: フル満載+タンデムでも、ダートに臆することなく入っていけるキャラクターは、GSならでは。
積載性: 積載性は純正オプションのパニアとリヤのタンデムスペースを使用すれば、かなりの荷物を持ち運ぶことが可能。また、アフターマーケットのパーツを使用すれば、さらにタフなイメージを演出することもできる

R1100GSスペック

全長×全幅×全高:2189×920×1360mm
ホイルベース:1499mm
車両重量:243kg
シート高/最低地上高:840・860mm/200mm
エンジン:空冷4サイクルOHC4バルブ水平対抗2気筒 1085cc
最高出力:80ps/6750rpm
最大トルク:97Nm/5250rpm
ミッション:5速
燃料タンク容量:24リットル
タイヤサイズ 前・後:110/80R19-59H、150/70R17-69H
ブレーキ形式:油圧式ダブルディスク/油圧式シングルディスク
備考:シャフトドライブ、ABS、電子制御式燃料噴射(モトロニック)、電子制御式三元キャタライザー
メーカー希望小売価格:現行ラインナップにはない車種

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