ツーリングマップル

50ccとは思えないようなマシン
text by 賀曽利隆

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なつかしいハスラーTS50の味!!

 ぼくが今、「島編 日本一周」で使っているスズキSMX50に初めて乗った最初の印象は、「おー、ハスラーだ!」というもの。50cc 2サイクルのスズキハスラーTS50では、エンジンが空冷時代の1978年に「日本一周」した。水冷時代の1989年には2度目の「日本一周」をした。そのあと、同じバイクで「ロサンゼルス→ニューヨーク→ロンドン→イスタンブール→カルカッタ」の「世界一周」もした。

 それだけに、SMX50に乗って走り出した瞬間に、それらの「日本一周」や「世界一周」のシーンが次々に蘇ってきた。

 ぼくにとっての2ストのバイクというのは、いわば自分の原点のようなもの。20歳のときに旅立った「アフリカ一周」のバイクは、2サイクルのスズキTC250だった。そのあとに「サハラ砂漠横断」をメインとした「世界一周」のバイクも2サイクルのスズキハスラーTS250だった。

 だから、SMX50の2ストサウンドを聞き、2スト特有の快い振動を体に受けると
 「バイクは2ストだ!」
 といっていたころの自分に戻るのである。
 しばらくぶりの2ストだったので、よけいにその感動は大きかった。

 SMX50の加速感は申し分がない。キューンとのびる。リミッターがついていないので、じつに気分よく走れる。50ccとは思えないような車体の大きさなので、ロングツーリングも、十分にできる。なにしろ50ccとは思えないほど楽にポジションをとることができるので、窮屈に足を折り曲げることもないし、膝が痛くなることもない。

 このSMX50に乗っていると、今、すぐにでもまた50ccバイクでの「世界一周」に旅立ちたくなってくる。それほどのバイクだ。





フロントにはは倒立サスペンションを採用。このあたりも、50ccバイクとは思えないような装備だ
50ccとは思えないような車体の大きさなので、楽にポジションをとることができ、ロングツーリングも、十分にできる
車 格: 50ccバイクとは思えないような車体の大きさ。見る人も「えー、これが50ccバイクですか」と驚きの声を上げるほど
取り回し: 取り回しのよさと軽さがひときわ際立つ。それだけに「島旅」には最適。50ccのみ、船に積めるというケースも多いし、50ccなら船賃も安くなる
ライディングポジション: 50ccとは思えないようなゆったり感がある。自然体でのポジションになるので、長距離を走っても疲れない。両足を自然にステップに乗せられるので、膝が痛くなることもない
加 速: 2スト特有の反応のよい加速感は魅力だ。キューンとスピードがのびていく。ギアをシフトアップしていくときの加速も反応が速い
高速巡航: 最高速近くまで引っ張っても、それほどのエンジンの熱ダレ感はない。60キロくらいの巡航速度ならば問題なく走りつづけられる
ワインディング: 重心がちょっと高めで、タイヤがミシュランのロードタイプなので、コーナーでスリッピーな感じが若干した
市街地: すり抜け、渋滞走行、問題なし。ウインカーがちょっと相手には見づらいのではないかという気がした
積載性能: まだゴソッと荷物を積んでいないので、はっきりとはいえないが、多分、それなりの積載性はあると思う
装 備: ハンドルロックがついていないのが気になる。それと燃料タンクのキャップはメインスイッチのキーとは別なので要注意

SMX50スペック

全長×全幅×全高:2105mm×790mm×1200mm
ホイルベース:1350mm
車両重量:93kg(乾燥)
シート高:870mm
エンジン:水冷 2サイクル 単気筒 49cc
最高出力:7.2ps/7000rpm
最大トルク:0.72kg-m/7000rpm
ミッション:6速リターン
燃料タンク容量:8.5L
タイヤサイズ 前・後:100/80-17・130/70-17
メーカー希望小売価格:逆輸入車

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