ツーリングマップル

 KTM640 アドベンチャーR 「旅バイクとしての資質を求めて」
 スペックとマシン解説

マシン解説

スペック


マシン解説

 ダカールラリーで活躍中のKTMの市販ラリーコンペをベースに、ストリートスポーツへとリメイクした、いわばダカールレーサーの一卵性双生児的モデルが、このアドベンチャーR。

 エンジンは、同社独創の水冷OHC4バルブ単気筒LC4を搭載。昨年までのモデルからストロークを2mmアップ。101 ×78mmとし、624.6cc の排気量を持つロクヨンマルユニットへ進化。市販シングルとしてはトップクラスの最高出力61psを誇るが、ダカールレーサーでは80ps近い馬力を出しているとされ、その点では、特性的にかなり抑えられているといってもいい。この手のハイパーシングルらしいスパルタンなイメージはほどよく払拭され、それだけを期待していると、やや物足りなさはある反面、レイドモデルとしては、むしろ好感の持てる味付けだといえる。とはいえ、その乗り味は既存のシングルに比較すれば十分に硬派なもので、特にLC4ならではの骨太で、ゴリゴリとしたトラクションの効いた乗り味は特徴的。そして、ピークへかけての切れのいいパンチや、低中速でのきびきびしたビート感もこのユニットならでは。

 クロモリのフレーム、アルミ軽合金のスイングアーム、前後のホワイトパワーなど車体の主要コンポは、同社のレーシングエンデューロと共通で、方向性としては、どちらかというとハイアベレージのスポーツ志向にふられた設定で、そのぶん、ツーリングペースでは、ダートでキックバックをやや強く感じるが、そこからほんの少しスロットルを開けていくだけで、しなやかかつ剛性感のある感触で、荒れた路面やわだちにも、まず臆することなく、ガンガン突っ込んでいける。前後のブレンボも、そのコントロール性、効き、耐フェード性など、どれをとっても文句なく絶品といっていいコンポで、オフロードスポーツにおけるブレーキでは、今のところ最高としていいだろう。

 また28Lの大容量を持つタンク、フルカウル、デジタル多機能メーター、リヤキャリアなど、レイドモデルとして欠かせない各種装備も、実際の使用に耐えうる実戦的なものとなっている。車載工具については必要最低限のものが装備されており、本格的なアドベンツーリングにおけるトラブル時には、これだけではやや不安を感じる。この点についてはユーザーサイドで対応するべきところだろう。

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右前方から


エンジン周辺 右側から


フロント回り


正面から


フルカウルに包まれた28Lタンク


左後方から


リヤ回り


ホワイトパワーのリヤサス


メーターまわり


車載工具の内容


スペック

KTM640 アドベンチャーR
■エンジン [形式]水冷4サイクルシングルカム4バルブニカジルシリンダー/[ボアストローク]101×78mm/[排気量]625cc/[最高出力]61ps/[最大トルク]NA/[圧縮比]11:1/[燃料供給]デロルトPHM40SD/[ミッション]5速
■サスペンション [フロント]ホワイトパワーエクストリーム50/[リヤ]ホワイトパワーIBSモノショック
■ブレーキ [フロント]ブレンボ300mm フローティング/[リヤ]ブレンボ220mm フローティング
■ディメンション [全長]2230mm/[全幅]840mm/[全高]1450mm/[ホイールベース]1510mm/[シート高]955mm/[乾燥重量]154kg/[燃料タンク容量]28L(リザーブ2.5 L)
■価格 134万円(東京店頭渡し) 予約制
問合先:トシ・ニシヤマ TEL03-3766-4320
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