ツーリングマップル
2001/12/27 冬こそツーリング!?
内田一成

夏ではけしてでくわさない夕暮れの色合い
どうも天邪鬼なぼくの性格をお天道様は良く知っているらしく、寒さが厳しくなるにつれ、バイクに乗る機会が増えてくる。先週の土曜はZRX1200Rで日帰りツーリング500kmを敢行。今週の月曜は、カスタムNinjaの乗り比べに富士山の裾野まで出かけていった。

冬に生まれたからということもないだろうが、暑さにはほとほと弱い反面、寒さがこたえることはほとんどない。バイクに乗り始めた高校生の頃も、今ごろの季節は朝から霜に覆われた景色を見ながら鼻歌気分でツーリングしていたし、その後も雪中ツーリングに何度も出かけていったものだ。山もどちらかというと夏山より厳寒の冬山のほうが好きだし、快適に感じられる。

その昔、タクラマカン砂漠からパミールを旅したときは、熱砂の街カシュガルでは日射病にかかってヘロヘロだったのに、カラコルムハイウェイに繋がる中パ公路をパミール目指してぐんぐん高度を上げていくうちに、だんだん元気になっていった。5000mのクンジュラブ峠は真夏でも雪に覆われていて、気温も氷点下5度。だけど、気がつけば元気いっぱいになっていた。海抜0mのタクラマカンから登ってきた連中のほとんどは寒さと高山病で苦しんでいたが、こちらは、息も切れず、ムスタークアタ峰の中腹をタジク族の夏営地を訪ねて、テネレで走り回った。

冬のツーリングは気持ちがいい。何が気持ちいいって、暑くないのがいい!? それから、なんといっても、ツーリングの一日を締めくくる黄昏の景色が、とてつもなくいい。晴れの日が続く太平洋側では、季節風の吹き出しによって埃が吹き払われて空気が澄み、驚くほど空が深くなる。太陽が地平線に没してしばらくすると、急に日の沈んだそのあたりから光が横に広がり、地平線の際は宝石のように輝く。そして、上空へ向かって、茜から紺青へと鮮やかなグラデーションを描き出していく。

遮るものの何もない場所で、人の営みから離れたそんな場所で、一人、そんな景色を見つめていると、宇宙と一体化していくような気がしてくる。この雄大でだけど儚い光景に対峙すると、人間が作り出すクリスマスイルミネーションとかライトアップされたランドマークなんて湿気た線香花火くらいにしか思えない。どう逆立ちしたって、人間は自然の偉大さに太刀打ちできるはずはないってことがよくわかる。

師走から新年へと慌しい今ごろ、ほとんどの人たちは足元ばかりみていて、自分の頭の上で日々ドラマチックな風景が展開していることなんて気づきもしないだろう。世間のリズムからドロップアウトして暮らしている天邪鬼としては、そんな風景を独り占めできて、なんだかとても得した気分に浸れる季節でもある(笑)。

OUTDOOR BASIC TECHNIC
http://www.venus.dti.ne.jp/~kazunari/index.htm


師走の喧騒から一歩離れると、とても静かな場所がある ウーン...それにしてもZRXの手軽さが気に入ってしまった!
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