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2002/03/21 御来光の道・上総一宮玉前神社
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内田一成
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優しく穏やかな空気に包まれた玉前神社
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■ 今朝、早起きして、房総半島の東側、九十九里浜の南端に当たる上総一宮まで、日の出を見に行ってきた。
■ 春分の日の今日は、太陽の運行線が上総一ノ宮の玉前神社から島根の出雲大社を結ぶ、年に二回の一日に当たる(もう一回は秋分の日)。神奈川の寒川神社や富士山、日蓮宗の聖地七面山、琵琶湖竹生島の弁財天、大山神社と名だたる聖地が並ぶこのレイラインは、通称「御来光の道」と呼ばれる。
■ 一年を生と死のサイクルに分ける古来からの考え方では、春分の日は、生命が再生し躍動を開始する日とされる。そして秋分の日は、夏の間躍動していた命が、死へ向かう日というわけだ。先週紹介したように、今年はレイラインを辿る旅を本格的に始める予定で、命が躍動を始める今日という日に、日本最大のレイラインの基点で、命の源である日の光を浴びたかったのだ。
■ 午後からは春の嵐が予想されているが、ぼくがレイラインハンティングの相棒BMWR1150GSと到着した今朝は、穏やかな晴天で、水平線の向こうから、鮮やかに再生の太陽が昇ってきた。海から一直線に伸びる玉前神社への参道は、まさに今日の太陽を呼び込むように、社殿まで伸びて、大鳥居を赤々と浮かび上がらせる。「やっぱり、この神社を創建した人たちは、今日の日の太陽の位置と、それが出雲大社までの道を結ぶことを知っていたんだ」。そう実感する。インディジョーンズシリーズで、砂漠に埋もれた遺跡の中に、一年の特定の日に太陽の光が射し込み、それが財宝のありかを示す場面があるが、まさにそれと同じだ。
■ 命を育む女神、玉依姫命を奉る玉前神社は、いかにも女性の祭神らしい、優しい佇まいをしている。その境内で、春分の日の光を浴びていると、穏やかな波に揺られる小舟に乗って海を漂っているような安らかな気分になってくる。
■ 不思議なことに、境内の空は開けているのに、GPSで位置を測定しようとしても、衛星を捕まえられない。仕方なく、境内から離れてGPS構えると、そこでは10秒あまりで衛星を補足し、誤差6mの精度で位置を表示した。また境内に戻って同じことを繰り返すと、やはり衛星を補足できない。今まさに、夥しい数の聖地が日の光で結ばれている。それは、太古の人たちが、ぼくたちの知らない自然の中に秘められたエネルギーの使い方を知っていて、神社という形の装置をそこに配し、それが今まさに、何かのエネルギーを増幅するか受け渡ししていることを証明しているのではないか...なんて、SFじみたことを本気で想像してしまう。
■ それはともかく、ぼくがレイラインの旅をしようと思い立ったのは、今日のような特別な日に聖地と呼ばれる場所に立つことの心地よさを知ってしまったためだということを改めて感じた。

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参道の端に上った春分の日太陽が大鳥居を照らす
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本殿の軒には、微笑ましい老夫婦の透かし彫りがある
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一宮の海に昇った朝日。この光が出雲大社まで一直線に貫いているのだ
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