ツーリングマップル
2002/11/21 中国ツーリング
内田一成
このところ、人と話をしていて、台湾や中国の話題が出ることが多くなった。一昨日も、午前中に会ったデジタルデバイス関係の業界の人と、午後に会った出版関係の友人が、それぞれ、最近、仕事の関係で台湾と頻繁に行き来していると話していた。

台湾といえば、以前、台北から台中、台南と巡り歩き、故旧博物院にしばらく通ったことがあった。そのときできた台湾人の友達もいて、そのうち台北に住む人から、このところ、「台湾へ遊びにおいで」としきりに誘われている。

以前、このコラムで、台湾の大型二輪に対する関税が撤廃されて、大型バイクブームが訪れ、ツーリングが盛り上がりそうだと書いたが、その友人に聞くと、台湾で大型二輪を購入した人は、国土の狭い台湾では飽き足らず、大陸中国に乗り入れて、自由に旅をしたいと、みんな思うそうで、大陸に対する働きかけもしているとのこと。

とあるメーカーは、すでに4年前から台湾支社に精鋭スタッフをたくさん置いて、マーケット開拓を行ってきたけれど、じつは、メインターゲットとしているのは大陸中国で、台湾をその足がかりにしようとしている。

共産党の指導部も刷新され、いよいよ自由化に拍車がかかっている大陸中国でも、外国人に国内を自由に旅をさせようという機運も高まりつつあるという。いつのまにか、高速道路網も整備されて、北京−上海はおろか、遠く内陸の中央アジアまで沿岸部と繋がろうという勢いで、場合によったら、高速道路のタンデム解禁は、もたもたしている日本を置いて、中国が先に実現してしまうかもしれない。

ところで、ぼくは、昨年末から「中国シルクロード1万kmツーリング」を計画していて、この秋に出かける予定だったが、それは残念ながら実行できなかった。といっても、計画が立ち消えになったわけではなくて、逆に、台湾と大陸の友人たちを巻き込んで、当初の予定よりはるかに壮大な規模のツーリングに変わる可能性が出てきている。

出発地は、なんと北京。ここから万里の長城に沿って甘粛省の蘭州へむかい。シルクロードの「天山南路」を経由して、海からもっとも遠い街「ウルムチ」へ。さらに天山を越えてトルファンに出て、タクラマカン砂漠を縦断してホータンへ。ここから崑崙山脈を越えてチベットに入り、ヒマラヤ裾野を東へラサへ。ラサから青海省に入り、西寧、再び蘭州へ。今度は、モンゴルとの国境線に沿って「天山北路」を西へ進み、アルタイからロシア国境のイリへ。最後にウルムチでゴールという計画だ。全行程3万km、高度差5000m、気温差70℃、まさにユーラシア大陸の大自然を満喫する旅になる。

崑崙からチベットのあたりは、まだ手つかずの仏教遺跡もたくさんあるというし、青海省は、新疆ウイグル自治区とチベットの間にある標高3000mの高原で、大小の湖沼が点在する絶景の場所だという。まだ見ぬそんな場所の様子や、昔、シルクロードを辿ったときにできた友人たちとの再会を想像しながら地図をなぞっていると、それだけでも、とても幸福な気分に浸れる。

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