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2003/03/27 金砂大田楽
内田一成

72年に一度の祭りを見に行こう!
先週末から、北茨城で72年に一度の祭り「金砂大田楽・磯出大祭」が始まった。前にも一度紹介したが、平安時代から1200年にも渡って続くとんでもなく古い歴史を持つ不思議な祭りだ。

この祭りを今週前半に見学に行くつもりだったが、体調が思わしくなく、今週末に延期した。福島県との境に近い金砂郷町と水府村にある東西二つの金砂神社から出発した500人にものぼる大行列は、神輿を担いで40kmあまり離れた日立市の水木浜へ向かう。

途中、何箇所かで立ち寄り、それぞれの土地の産土に祈る田楽を奉納する。そして、水木浜では、神輿を海に漬けて、海からやってくる神を迎える。この行列が辿る土地は、いずれも古い神話の残る場所で、いっとき神様が休む「枕石」だの、神降る場所である「鏡石」、土着の神が宿った「宿魂石」、それから海の近くで真水がコンコンと湧く神が喉を潤す泉などがある。

この行列は、山から里へ、そして海へと、北茨城の豊かな自然を、その特徴的な場所で田楽を奉納しながら進むわけだ。そこには、自然からの恵みを素直に喜び、感謝し、さらなる恵みを祈るものであったことがわかる。今の世界を見ていると、いかに人間が自然からの恵みを収奪し、他者や異文化に不寛容で、利己的なのかが悲しいほど感じられる。

過去16回の金砂大田楽の開催年とその前後の年を見ると、世界規模の飢饉や疫病の流行があったり、大地震や大洪水といった天災、フランス革命や金融大恐慌などの大きな社会変動が起こっている。そのジンクスは、今年は早くも証明されてしまったようだ....。せめて、一生に一度しか観る機会のないこの祭りの一部でもいいから味わって、1200年間続いてきた自然への畏敬の精神を少しでも自分が受け継ぐことができればと思っている。

土曜と日曜の早朝、奉納田楽を見学して、その後少しだけ行列を追ってみたいと思っている。そろそろ陽気も良くなってきたし、関東近県の人は、ぜひ、足を運んでみてほしい。

―金砂大田楽関係サイト―
http://www.town.kanasago.ibaraki.jp/kanasadengaku/
http://www6.plala.or.jp/dengaku/
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