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「巨椋池」とは?~干拓によって失われた日本最大の池~ 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月22日

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「巨椋池」とは?~干拓によって失われた日本最大の池~

現在の宇治市、久世郡久御山町(くせぐんくみやまちょう)、京都市伏見区にはかつて巨椋池(おぐらいけ)がありました。
自然豊かな景勝地として多くの人々に愛されましたが、昭和初期に消失します。

巨椋池とは

巨椋池は山城盆地の中央部、現在の巨椋インターチェンジ付近に存在しました。平均水深は1m前後と深くはないものの、周囲は約16㎞、面積はおよそ794haと東京ドーム170個分に相当する広大な池でした。

東からは琵琶湖を水源とする宇治川、南からは木津川、北からは桂川が巨椋池に合流し、そこから1本の淀川となって大阪湾へと流れていきます。清涼な水が満々とたたえられ、多くの水鳥や渡り鳥が飛来するなど、古くから風光明媚な景勝地として知られました。

ハスの名所としても名高く、7~8月になると水面には可憐な花が咲き誇り、「香世界に入るがごとし」と称されるほどでした。

平安時代には、藤原氏をはじめとする公家たちが近辺に別荘を建て、詩や音楽に興じました。また漁業も盛んで、明治時代中ごろの沿岸の漁業者は1万5000戸にのぼったといいます。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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