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タウシュベツ川橋梁の姿を見るには?十勝を縦断した士幌線とダム湖に沈む美しいアーチ橋 写真: ひがし大雪自然ガイドセンター

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2021年11月15日

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タウシュベツ川橋梁の姿を見るには?十勝を縦断した士幌線とダム湖に沈む美しいアーチ橋

帯広を北上、十勝を南北に駆け抜けた旧士幌線。
沿線にはコンクリート橋が多く、ダム湖に沈んだタウシュベツ川橋梁は水位が低い季節に姿を現します。

タウシュベツ川橋梁の美しい姿が見えた士幌線はどんな路線だったのか

士幌線(しほろせん)は、1987(昭和62)年3月に廃止された旧国鉄(現・JR)のローカル線です。帯広から雄大な十勝平野を北上し、音更(おとふけ)川に沿って大雪山国立公園の山中に入り、糠平(ぬかびら)を経て十勝三股(とかちみつまた)へ至る約78.3㎞を結んでいました。

十勝平野に延々と続く一直線の線路は、いかにも北海道らしく、気動車がのんびりと走りました。大雪山系の山中にはコンクリートのアーチ橋が多数見られ、じつに魅力的な路線でした。

タウシュベツ川橋梁が見えた士幌線の歴史と当時の様子

開業は1925(大正14)年の帯広~士幌間に始まり、1939(昭和14)年に全通。本来は、さらに上川までを結ぶ予定でしたが計画は中止されています。沿線からは木材が多く搬出され、これを運ぶための貨物列車も蒸気機関車により運転されました。

タウシュベツ川橋梁とはどんな橋?

タウシュベツ川橋梁とはどんな橋?
写真: ひがし大雪自然ガイドセンター タウシュベツ川橋梁の全容。アーチの崩落が進行しており、近い将来11連のアーチが見られなくなる可能性がある

沿線にある糠平湖は発電用のダム湖として建設され、これにより清水谷(しみずだに)~幌加(ほろか)間が1955(昭和30)年に路線変更され、旧線は糠平湖に沈みました。この旧線に架けられていたのが「タウシュベツ川橋梁」です。

コンクリート造りの全長130mのアーチ橋で、古代ローマ時代の水道橋を思わせるような美しい鉄道橋です。糠平湖の水量が多い夏は湖底に沈みますが、渇水期の冬から春にかけて姿を現します。季節によって見え隠れすることから「幻の橋」とも呼ばれています。

タウシュベツ川橋梁の現在の姿

アーチの直径は10mで、それが11個連なる姿は壮大かつ神秘的。糠平湖の水量によりアーチ橋の姿は変化し、放流を終えた直後は全容を現しますが、水を湛えた湖にアーチが映える姿も実にロマンチックです。

湖の水位はダムの放水によって変化しますが、それは毎年異なります。橋は、おおむねダムの水位が低くなる1月頃から姿を現し、沈み始めるのは6月。8~10月頃には湖底に沈みます。その年の雨量などにより放水の時期が決まるので、夏でも放水があればアーチ橋が姿を現すこともあります。

士幌線には、タウシュベツ川橋梁以外にも多数のアーチ橋が残り、「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」として準鉄道記念物に指定されています。

タウシュベツ川橋梁を見学するには

現在、タウシュベツ川橋梁へいくことができる国道273号からの林道は許可車両以外通行禁止になっており、見学は 「NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンター」の有料ツアーを利用。 ぬかびら源泉郷から旭川方面へ8㎞のタウシュベツ展望台から眺めることができます。または、十勝西部森林管理署の許可証をもらって自家用車でいきます。このいずれかの方法になります。

タウシュベツ展望台は国道沿いにありますが、橋梁まで 750mと距離があります。有料ツアーは橋梁に近づけ、ゆったりと見学ができるのでおすすめです。

ひがし大雪自然ガイドセンター

住所
北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷北区44-3糠平温泉文化ホール
交通
JR根室本線帯広駅から十勝バスぬかびらスキー場前行きで1時間40分、ぬかびら中央公園前下車すぐ
料金
旧国鉄士幌線アーチ橋ツアー=3150円(1名の参加でほかに参加者がいない場合は4000円)/

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