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慶佐次川のマングローブで育まれる生態系が「生きものたちのゆりかご」と呼ばれるわけ 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月18日

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慶佐次川のマングローブで育まれる生態系が「生きものたちのゆりかご」と呼ばれるわけ

沖縄島内で最大の広さを誇る東村・慶佐次湾のマングローブ林。海水の中でも枯れずに育ち、さまざまな生物を育む「ゆりかご」と呼ばれる理由とは?

慶佐次川のマングローブは沖縄県内最大級の群落

マングローブとは、固有の木の名前ではなく、熱帯や亜熱帯地域の沿岸の海水と淡水が混ざり合う「汽水域(きすいいき)」に生えている植物の総称です。日本でマングローブが見られるのは、沖縄と鹿児島の種子島(たねがしま)など、ごく一部の地域だけです。沖縄では、沖縄島北部の大井川、慶佐次川(げさしがわ)、億首川(おくくびがわ)、中部の比謝川(ひじゃがわ)のほか、屋我地島(やがじじま)と奥武島(おうじま)に囲まれた羽地内海(はねじないかい)、石垣島、西表島などに分布しています。

なかでも、沖縄島・東村(ひがしそん)の慶佐次川の河口にある慶佐次湾岸には、10ヘクタールに及ぶ沖縄県内最大級のマングローブの群落が広がっており、1972(昭和47)年には国の天然記念物に指定されています。慶佐次川下流に分布しているマングローブ林は、おもにメヒルギ、ヤエヤマヒルギ、オヒルギといった3種類のヒルギでできています。

慶佐次川周辺のマングローブ林

沖縄島では最大規模のマングローブ群落がある慶佐次川周辺。慶佐次川の下流10ヘクタールにわたって広がっており、慶佐次湾のヒルギ林は国の天然記念物に指定されています。マングローブ林をカヌーやカヤックに乗って楽しむツアーも人気です。

慶佐次川自然環境再生協議会・沖縄県環境部環境再生課作成「慶佐次川自然環境再生事業・マングローブ陸化抑制対策について」平成30年11月1日資料を参考に作成。

マングローブ林を構成する植物「ヒルギ」

ヒルギはマングローブ林を構成するおもな植物のひとつ。真水と海水が混じり合う汽水域に生えています。ヒルギの種子は樹木についたまま果実の中で発芽し、10 ~20㎝に成長したところで落下します(胎生種子)。タコの足のように支柱根を伸ばすヒルギ。支柱根は水を吸うだけでなく、不安定な土壌で体を支え、呼吸をする役割があります。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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