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山陰ってどこ?島根と鳥取だけじゃない? 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2022年7月4日

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山陰ってどこ?島根と鳥取だけじゃない?

島根県は中国地方のうち山陰地方に属しています。山陰という呼称の由来と範囲を調べてみると、古代の行政区分と中国山地とが深く関係していることがわかります。

山陰ってどこを指す?島根、鳥取だけではない?!

中国山地の北側にあり、日本海に面する地域を山陰地方といいます。山陰地方は狭義では島根・鳥取両県を指し、広義では京都府北部や兵庫県北部、山口県北部の日本海沿岸まで含んでいます。たとえば山陰海岸国立公園には、京都府京丹後市(きょうたんごし)や兵庫県豊岡市(とよおかし)、香美町(かみちょう)、新温泉町(しんおんせんちょう)が含まれているのです。

山陰の名前は律令時代から

山陰という名称は、律令時代の広域地方行政区分である五畿七道のひとつ「山陰道」に由来しています。山陰道は畿内(きない)の西に位置する一帯で、現在の北近畿から島根県まで広範囲におよんでいました。該当するのは、旧丹波(きゅうたんば)(京都府中部、兵庫県東部)、旧丹後(たんご)(京都府北部)、旧但馬(たじま)(兵庫県北部)、旧因幡(いなば)(鳥取県東部)、旧伯耆(ほうき)(鳥取県西部)、旧出雲(島根県東部)、旧石見(島根県西部)、旧隠岐(隠岐の島)の8国です。

山陰は北だったから山陰

さらに語源を調べてみると中国での漢字の用法へたどりつきます。4世紀に中国から日本へ伝わった陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)では、「山の南は陽、山の北は陰」と意味づけられていました。当時の役人がその考え方を律令制度に取り入れ、中国山地の南側の地域を山陽道、北側の地域を山陰道と名づけたのです。

山陰地域と山陽地域の県境の山々

山陽地方と山陰地方を南北に分ける中国山地には1000m級の高峰が続いています。中国山地のうち山口県境にそびえているのが、青野山(標高907m)と平家ケ岳(へいけだけ)(1066m)です。青野山は椀を伏せたような形状が美しく、平家ケ岳は山口県境の主な分水界(ぶんすいかい)(降った雨が別の水源に流れる境界のこと)となる山地の主峰として知られています。

山陰の県境には高峰が並ぶ

島根県と広島県、山口県の県境には冠山山地があり、3県にまたがって広がっています。北から阿佐山(あさやま)(1218m)、大佐山(おおさやま)(1069m)、島根県最高峰の恐羅漢山(おそらかんざん)(1346m)と標高1000m級の高峰が並びます。

広島県との県境には、大万木山(おおよろぎさん)(1218m)と烏帽子山(えぼしやま)(1225m)、県2番目の高峰となる猿政山(さるまさやま)(1268m)が連なっています。

阿佐山と大佐山の北には、標高400~500mの石見高原が広がっています。江川(ごうのかわ)や神戸川(かんどがわ)、高津川(たかつがわ)など、河川の浸食によってできた高原です。

山陰奥出雲町の谷に分水界?

広島県と接する奥出雲町三井(みい)野の地区の谷に、島根県側を流れる室原川(むろはらかわ)(斐伊川水系)と、広島県側を流れる西城川(さいじょうかわ)(江の川水系)の分水界があります。国道314号をJR木次線三井野原駅から北東に200mほど行った地点です。

分水界は川の流れによって生まれた

本来なら中国山地の標高の高い稜線にあるべき分水界が谷に生まれたのは、川の流れが変わったからです。数十万年前から数百万年前、西城川が流域を形成したのち、その上流域に浸食力の高い室原川が延び、西城川を切断しました。西城川の最上流部は室原川水系に組み込まれた結果、三井野原に分水界ができたのです。

山陰の島根県内でも高峰がそびえる

島根県域には、県境に位置してはいませんが1000mを超える高山もあります。そのひとつが、益田市、津和野町、吉賀町(よしかちょう)にまたがる安蔵寺山(あぞうじやま)(1263m)です。山全体が西中国山地国定公園に属し、ブナの天然林が植生していることで知られています。

山陰の活火山は観光名所

大田市(おおだし)と飯南町(いいなんちょう)にまたがる三瓶山(さんべさん)は、白山火山帯に属する活火山です。火山活動は約10万年~3万年前に始まったと考えられており、中国地方では最も若い活火山となっています。男三瓶山(おさんべさん)(1126m)を主峰に、女三瓶山(めさんべさん)(953m)、子三瓶山(こさんべさん)(961m)、孫三瓶山(まごさんべさん)(907m)の4峰が環状に連なります。大山隠岐(だいせんおき)国立公園の一部に指定されており、観光地として名高い山です。

島根県は、このように県域に多くの山が連なっていることから、海だけでなく山にも近い県であるといえるでしょう。

国立公園 三瓶山

住所
島根県大田市三瓶町
交通
JR山陰本線大田市駅から石見交通三瓶温泉方面行きバスで35分、定の松下車すぐ
料金
情報なし

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Part.1 地図で読み解く島根の大地

・「弁当忘れても傘忘れるな」な島根の天気
・山陰地方と呼ばれるのは島根県と鳥取だけ?
・水質の良い一級河川「高津川」と大井谷の棚田
・隠岐諸島の「レッドクリフ」をはじめとする島々
・三県境と全国5番目に広い湖「中海」と7番目の「宍道湖」
・全盛期は東アジア最大、世界で2位の産銀量「石見銀山」は港まで続いていた?
・東京ドームほどの海浜公園「石見畳ヶ浦」

ほか

Part.2 島根を駆ける充実の交通網

・「銀の道」さらに「うなぎ街道」「鯖街道」とは?
・朝廷への情報伝達に使われた「官道」とは?
・土木学会が指定した土木遺産「福浦トンネル」
・一畑電鉄と一畑駅、大社線と大社駅
・Mランドドライビングスクールとは?
・JR木次線の「三段式スイッチバック」とは?
・島根の旧三江線トロッコ、初めて県境越え広島へ
・奥出雲おろちループ
・古代山陰道
・「ベタ踏み坂」江島大橋
・未成線広浜鉄道
・神にまつわる名前のついた10の駅
・最後の寝台列車サンライズ出雲

ほか

Part.3 島根の歴史を深読み!

・『日本書紀』『古事記』から神々を知ろう
・古墳も多い島根県
・『出雲国風土記』の世界「黄泉の穴」
・出雲大社を筆頭とする様々な「神社」
・「出雲」「石見」「隠岐」から「島根に」
・山陰のモンサンミッシェル?こと宮ケ島 衣毘須神社
・出雲の方言 東北の訛りとの共通点
・なぜ津和野町に「森鴎外記念館」が?「小京都」と呼ばれるわけ
・歴史的大打撃「廃仏毀釈」で失われたモノ
・島流しといえば「隠岐」?
・江戸時代の島根県、松江藩による出雲平野の開拓

ほか

Part.4 島根で育まれた産業や文化

・「相撲」発祥の地と言われる出雲
・名湯の多い島根県
・継承される多くの神楽と安来節
・歌舞伎の原型になったとされる「阿国歌舞伎」
・「玉鋼」と「たたら製鉄」と黒曜石
・日本で唯一「黄長石霞石玄武岩」を産出
・小泉八雲の作品と小泉邸

ほか

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