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隠岐世界ジオパークの独自の生態系は驚きの連続! 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2022年7月4日

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隠岐世界ジオパークの独自の生態系は驚きの連続!

日本海誕生の秘密がわかる「隠岐世界ジオパーク」。かつて大陸の一部であった時代や日本列島と地続きだった時代の痕跡と不思議な生態系を紹介します。

隠岐世界ジオパークとは?

地形・地質や生態系から地球の歴史や人類の営みを学んだり、体験したりできる公園をジオパークといいます。ユネスコは国際的に価値のある地質遺産を「世界ジオパーク」と認定し、科学研究や教育への活用を推進しています。

2013年に認定された「隠岐世界ジオパーク」は、隠岐諸島の4つの有人島(知夫里島(ちぶりじま)、中ノ島(なかしま)、西ノ島(にししま)、隠岐島(おきのしま))と、180を超える無人島によって構成されています。陸域だけなく海岸から1㎞の海域を合わせた673.5㎢をジオパークの範囲としています。

隠岐世界ジオパークとは?
国土地理院標準地図を元に作成

南西側を島前、北東側を島後と呼びます。

隠岐世界ジオパークの特徴

隠岐世界ジオパークの大きな特徴は、日本列島がユーラシア大陸の一部だった時代から、隠岐諸島が誕生して現在に至るまでの変遷の跡がいたるところに残っていることと、出雲や石見地方ではみられない独自の生態系が築かれていることです。

隠岐世界ジオパークの特徴

❶約2億5000万年前〜2600万年前(中生代〜三畳紀)
隠岐はかつてユーラシア大陸の一部だった。

隠岐世界ジオパークから大発見

日本列島の起源は約2億5000万年前に始まった火山活動です。これによりユーラシア大陸から分離しはじめました。引きのばされた大地に窪みができ、そこに水が溜まって湖が生まれます。2008年6月、島根大学の学生が隠岐の島町にある約2000万年前の地層からワニの歯の化石を発見したことにより、太古の隠岐にワニが生息する湖があったと判明します。

約2600万年前〜1000万年前(新生代〜古第三紀)
このころ、日本海が形成されはじめます。隠岐は日本列島が分離してできた湖の底にありました。

隠岐世界ジオパークを構成する島の成り立ち

隠岐諸島はそのあと、湖の底にあった時代、深い海底にあった時代、火山活動によって隆起した時代、島根半島と陸続きになった時代を経て、およそ1万年前に現在の離島となりました。隠岐諸島で大規模な火山活動があったことは、島前(どうぜん)3島(西ノ島、中ノ島、知夫里島)が巨大なカルデラ(火山性の陥かん没ぼつ地形)を成していることから説明できます。

約1000万年前〜500万年前(新生代〜新第三紀)
火山が激しい噴火をくり返したことによって海底が隆起し、隠岐諸島ができました。

約40万年前〜現在(新生代〜第四紀)
次第に本土と切り離されていき、現在の隠岐諸島のような形となりました。

隠岐世界ジオパークの不思議な生態系

隠岐諸島は時代とともに、大陸の一部から日本列島の一部、離島へと変化したため、隠岐世界ジオパークには、独特の生態系が生まれました

たとえば島後(隠岐の島町)南西部の奥津戸(おくつこ)海岸では、北方系のイタヤカエデやシナノキ、ユズリハと、南方系のトベラ、亜高山性(あこうざんせい)のオオイワカガミ、大陸性のダルマギク、ミツバイワガサなどが低地に混生し、不思議な植物分布をみせています。

このうち本来亜高山帯に生えるオオイワカガミは、隠岐諸島が島根半島と陸続きだった時代に渡ってきたもの。離島になってからの隠岐の環境に順応し、低地でも生育できるような変異を遂げたのです。

隠岐世界ジオパークは固有種の宝庫

隠岐世界ジオパークには珍しい生物も多くいます。なかでもオキサンショウウオやオキタゴガエルオキウサギは島後のみで生息する固有種です。島後の山には、約130万年前から独自の進化を続けてきた小型の哺乳類ヤマネが生息しています。また、隠岐の海には、日本から約1万㎞も離れた紅海に分布する海藻のクロキヅタが分布しているほか、南国の海に棲むミノカサゴやニホンアワサンゴが発見されています。

隠岐世界ジオパークは、こうした独自の生態系を近くで観察できる巨大な公園なのです。

隠岐を観光するならこちらの記事へ
>>パワースポットと絶景の宝庫・隠岐をめぐる2泊3日の旅! 心と体を充足させよう

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Part.1 地図で読み解く島根の大地

・「弁当忘れても傘忘れるな」な島根の天気
・山陰地方と呼ばれるのは島根県と鳥取だけ?
・水質の良い一級河川「高津川」と大井谷の棚田
・隠岐諸島の「レッドクリフ」をはじめとする島々
・三県境と全国5番目に広い湖「中海」と7番目の「宍道湖」
・全盛期は東アジア最大、世界で2位の産銀量「石見銀山」は港まで続いていた?
・東京ドームほどの海浜公園「石見畳ヶ浦」

ほか

Part.2 島根を駆ける充実の交通網

・「銀の道」さらに「うなぎ街道」「鯖街道」とは?
・朝廷への情報伝達に使われた「官道」とは?
・土木学会が指定した土木遺産「福浦トンネル」
・一畑電鉄と一畑駅、大社線と大社駅
・Mランドドライビングスクールとは?
・JR木次線の「三段式スイッチバック」とは?
・島根の旧三江線トロッコ、初めて県境越え広島へ
・奥出雲おろちループ
・古代山陰道
・「ベタ踏み坂」江島大橋
・未成線広浜鉄道
・神にまつわる名前のついた10の駅
・最後の寝台列車サンライズ出雲

ほか

Part.3 島根の歴史を深読み!

・『日本書紀』『古事記』から神々を知ろう
・古墳も多い島根県
・『出雲国風土記』の世界「黄泉の穴」
・出雲大社を筆頭とする様々な「神社」
・「出雲」「石見」「隠岐」から「島根に」
・山陰のモンサンミッシェル?こと宮ケ島 衣毘須神社
・出雲の方言 東北の訛りとの共通点
・なぜ津和野町に「森鴎外記念館」が?「小京都」と呼ばれるわけ
・歴史的大打撃「廃仏毀釈」で失われたモノ
・島流しといえば「隠岐」?
・江戸時代の島根県、松江藩による出雲平野の開拓

ほか

Part.4 島根で育まれた産業や文化

・「相撲」発祥の地と言われる出雲
・名湯の多い島根県
・継承される多くの神楽と安来節
・歌舞伎の原型になったとされる「阿国歌舞伎」
・「玉鋼」と「たたら製鉄」と黒曜石
・日本で唯一「黄長石霞石玄武岩」を産出
・小泉八雲の作品と小泉邸

ほか

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