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江島大橋の謎~アクセル全開でないと登れない!? ベタ踏み坂!~

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2022年7月7日

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江島大橋の謎~アクセル全開でないと登れない!? ベタ踏み坂!~

車のCMに登場して一躍有名になった江島大橋(えしまおおはし)。島根県の県庁所在地・松江と山陰随一の港・鳥取県境港(さかいみなと)をつなぐ重要な道路の一部です。

「江島大橋」は車のCMで一躍有名になった“ベタ踏み坂”

自動車のCMでそそり立つ壁のような道路を見て度肝を抜かれた人も多いことでしょう。CMの登場人物が、アクセル全開で踏み続けないと登れない“ベタ踏み坂”と呼んだのが「江島大橋」です。

江島大橋は島根県松江市の中海(なかうみ)に浮かぶ江島と鳥取県境港市渡町との間に架かり、全長は1446.2mあります。橋脚と橋げたが一体になったPC(プレストレストコンクリート)ラーメン橋です。橋の最高点の高さは水面から44.7mもあり、境港側の勾配は5.1%、江島側の勾配はなんと6.1%もあります。主橋梁部の長さは660.0m、橋の中央の橋脚と橋脚の間の距離を示す中央径間は250mで、PCラーメン橋としては東洋一の大きさを持つ長大橋です。島根県の松江方面と、鳥取県の重要港湾・境港(さかいこう)とを結ぶ最短ルート上にあります。さらに江島側の周辺には江島工業団地、境港側には西工業団地があり、2015年の24時間自動車類交通量は1万5800台もあります。通行量が多く、橋として巨大なだけでなく道路としても重要なことがわかります。

水面から橋げたまでの高さは、中央部で44.7m、直下の水深は7m程度で、5000トン級が航行できます。PCラーメン構造の橋としては、世界でも3番目の長さです。橋の途中に島根と鳥取の県境があり、天気のよい日は中国地方最高峰の大山(鳥取県)が見えます。

西工業団地には、島根県に本社を置く日新グループの工場などもあります。木材資源から、住宅や建造物の資材である「合板(ごうはん)」を製造・販売する企業です。
国土地理院標準地図を元に作成

江島大橋は江島と境港を結ぶ別ルートとしてつくられた

中海は斐伊川(ひいかわ)の最下流に位置する汽水湖です。島根半島と弓ヶ浜半島に囲まれ、美保関(みほのせき)と境港の間に横たわる境水道を介して日本海とつながります。江島は中海の北西部に位置し、西隣の大根島(だいこんしま)や松江の本土とは県道338号の堤防道路によって結ばれ、陸続きになっています。

中海では1963年に干拓・淡水化事業が始まり、1974年に江島と境港の間に中浦水門が設けられました。水門の上部は中浦水門管理橋という道路橋になっており、これが当時江島と境港を結ぶ唯一の橋でした。ですが、14t以上の大型車が通行できないほか、境港へ船舶が出入りする際には閘門(こうもん)の跳ね橋を上げて通過させるため、そのたびに自動車の通行が止められて問題となっていました。そのため、別ルートとして中浦水門管理橋の北側300mの位置に臨港(りんこう)道路が計画されます。この道路の橋りょう部が江島大橋です。

江島大橋は中海干拓事業中止にともない急ピッチで建設された

江島大橋は2006年ころの完成を目指して1997年着工されます。ところが前述の中海干拓事業が2000年に中止されたことを受けて、江島大橋の早期完成が強く要望されました。そのため通常の約4.5倍の能力を持つ超大型移動作業車を採用するなどして工期を短縮し、当初完成予定を1年半前倒しにして2004年10月16日に供用が開始されました。総工費228億円、工期短縮のため建設コストが当初案より増加したものの、江島大橋整備による経済効果は年間約23億円と推定され、充分な費用対効果が得られるとされていました。中浦水門は2009年に撤去され、船舶の出入りが容易になりました。

「江島大橋」の完成によってビジネスや観光での移動が便利になった

江島大橋の完成によって松江方面と境港との間の輸送時間・距離が短縮され、ビジネスや観光での移動が便利になり地域経済に好影響を与えています。境港の港湾貨物の流通もスムーズになり、2016年の取扱貨物量は347万トンを記録しました。

江島大橋は交通量が多いので、現地を訪問する際は歩道など安全な場所から見学することを心がけましょう。

江島大橋

住所
鳥取県境港市渡町~島根県松江市八束町江島
交通
JR境線境港駅からタクシーで10分
料金
情報なし

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Part.1 地図で読み解く島根の大地

・「弁当忘れても傘忘れるな」な島根の天気
・山陰地方と呼ばれるのは島根県と鳥取だけ?
・水質の良い一級河川「高津川」と大井谷の棚田
・隠岐諸島の「レッドクリフ」をはじめとする島々
・三県境と全国5番目に広い湖「中海」と7番目の「宍道湖」
・全盛期は東アジア最大、世界で2位の産銀量「石見銀山」は港まで続いていた?
・東京ドームほどの海浜公園「石見畳ヶ浦」

ほか

Part.2 島根を駆ける充実の交通網

・「銀の道」さらに「うなぎ街道」「鯖街道」とは?
・朝廷への情報伝達に使われた「官道」とは?
・土木学会が指定した土木遺産「福浦トンネル」
・一畑電鉄と一畑駅、大社線と大社駅
・Mランドドライビングスクールとは?
・JR木次線の「三段式スイッチバック」とは?
・島根の旧三江線トロッコ、初めて県境越え広島へ
・奥出雲おろちループ
・古代山陰道
・「ベタ踏み坂」江島大橋
・未成線広浜鉄道
・神にまつわる名前のついた10の駅
・最後の寝台列車サンライズ出雲

ほか

Part.3 島根の歴史を深読み!

・『日本書紀』『古事記』から神々を知ろう
・古墳も多い島根県
・『出雲国風土記』の世界「黄泉の穴」
・出雲大社を筆頭とする様々な「神社」
・「出雲」「石見」「隠岐」から「島根に」
・山陰のモンサンミッシェル?こと宮ケ島 衣毘須神社
・出雲の方言 東北の訛りとの共通点
・なぜ津和野町に「森鴎外記念館」が?「小京都」と呼ばれるわけ
・歴史的大打撃「廃仏毀釈」で失われたモノ
・島流しといえば「隠岐」?
・江戸時代の島根県、松江藩による出雲平野の開拓

ほか

Part.4 島根で育まれた産業や文化

・「相撲」発祥の地と言われる出雲
・名湯の多い島根県
・継承される多くの神楽と安来節
・歌舞伎の原型になったとされる「阿国歌舞伎」
・「玉鋼」と「たたら製鉄」と黒曜石
・日本で唯一「黄長石霞石玄武岩」を産出
・小泉八雲の作品と小泉邸

ほか

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