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【洞爺湖有珠山ジオパーク】洞爺湖と昭和新山はどうやって生まれた?

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2021年11月10日

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【洞爺湖有珠山ジオパーク】洞爺湖と昭和新山はどうやって生まれた?

巨大なカルデラ湖の洞爺湖(とうやこ)、麦畑に突如出現した昭和新山、噴火を繰り返す有珠山……これはどれも火山由来のダイナミズム。その実態に迫ります!

「洞爺湖有珠山ジオパーク」は洞爺湖と昭和新山を擁する

洞爺湖は面積70.7㎢、中心に中島という島があり、湖畔には、昭和新山を含む活火山・有珠山(うすざん)があります。一帯は「洞爺湖有珠山ジオパーク」としてユネスコ世界ジオパークに認定されています。

【洞爺湖有珠山ジオパーク】洞爺湖の原型は激しい火山活動によってできたカルデラ

【洞爺湖有珠山ジオパーク】洞爺湖の原型は激しい火山活動によってできたカルデラ

洞爺湖はそもそも、激しい火山活動によって誕生しました。約11万年前、日本列島最大級の噴火が起こり、大量の火砕流を放出し、地面にカルデラができました。そこへ雨水などが溜まったのが始まりです。

洞爺湖に浮かぶ島々はマグマが固まって形成された

中島は、大島と3つの島からできています。約5万年前、湖中心で火山の噴火が起こり噴火口から押し出された粘り気の強いマグマが固まって溶岩ドームができました。その後、噴火口が次々と移動しながら溶岩ドームをいくつもつくり、それが島となったのが大島と3つの島です。

【洞爺湖有珠山ジオパーク】洞爺湖に残る火山活動の痕跡

洞爺湖の激しい火山活動を物語るものは、水中にもあります。洞爺湖の水深は深いところで約180m。しかし中島の北東方向、700mほど離れた地点には水深1mほどの浅瀬があります。そこに見えているのはマグマが冷え固まったもの。つまり、中島を生んだ火山の頂上のひとつなのです。火山の山頂部と水面がほぼ同じ高さというだけでなく、その火山は水中にあるため、風化したり植物が生えたりすることもなく、できたときの姿をほぼそのまま保っています。

有珠山噴火によって湧きだした洞爺湖温泉

有珠山噴火によって湧きだした洞爺湖温泉

洞爺湖は有数の温泉地でもあります。その起源は、約2万年前の火山活動で誕生し、最近でも20~30年ごとに噴火している有珠山。有珠山の裾野一帯には豊富な地下水がありますが、それがマグマで温められ、火山ガスなどの成分も溶けて温泉として湧き出したのです。洞爺湖温泉が湧いたのは、1910(明治43)年の有珠山噴火時です。

【洞爺湖有珠山ジオパーク】昭和新山はたった2年間で標高400mにもなった驚きの山

そして、1943(昭和18)年からの有珠山の火山活動で誕生したのが昭和新山です。麦畑だった平地が、ある日突然に盛り上がり、約2年間で標高およそ400mに成長しました。

その異様な姿の正体は、粘性の高い火山岩が、地表に流出してできた溶岩ドームです。山肌が赤いのは、もともとの粘土質の土壌が高温の溶岩で焼かれて天然のレンガになったためです。

昭和新山の成長を克明に記録した郵便局長

平地が山になる2年間を観察し、克明に記録した人物がいます。当時、壮瞥(そうべつ)郵便局長を務めていた三松正夫氏です。活火山の成長過程が記録されたのは人類史上初。『昭和新山隆起図』と命名された図はやがて、国際火山会議で「ミマツダイヤグラム」として発表され世界中の研究者を驚かせました。

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