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奥入瀬渓流の歴史~二重カルデラの十和田湖が生んだ渓谷美 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月15日

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奥入瀬渓流の歴史~二重カルデラの十和田湖が生んだ渓谷美

世界最大規模の二重カルデラ湖である十和田湖。そこから唯一流れ出る奥入瀬川がつくり出す渓谷美は、どのように誕生したのでしょうか。

十和田湖誕生の裏には火山の噴火あり

青森県と秋田県の境、標高400mに位置する十和田湖は、西南部を底辺とした台形型のカルデラ湖です。カルデラとはスペイン語で「鍋」を意味する言葉に由来しており、十和田湖は十和田火山が噴火した際に陥没した山体に水が溜まってできた湖です。面積61.1㎢、周囲約53㎞、南北約8㎞、最大深度326.8mの、日本で12番目に大きな湖で、3番目に深い湖です。
十和田火山は約20万年前に火山活動が始まった火山で、大規模な火砕流を発生させるような噴火を繰り返し、約1万5000年前には最大径約11㎞のカルデラができました。そして、ここに雨水が溜まり、十和田湖の元になるカルデラ湖が誕生しました。

十和田湖にはカルデラが二つ?

十和田湖はカルデラ湖の中にさらにもうひとつカルデラがあるのが特徴で、二重カルデラ湖としては世界最大の規模をもちます。ふたつ目のカルデラは、東南部に湖面に突き出た中山半島と御倉(おぐら)半島に挟まれた中湖(なかのうみ)に当たります。ここにはかつて円錐形の小型の成層火山、五色岩(ごしきいわ)火山がありました。何度も噴火を繰り返すうちに火口が深くえぐられていき、約6000年前の噴火で北側が崩れた際に、湖水がマグマと接触して大規模な水蒸気爆発が発生。直径約3.00〜3.45㎞のカルデラとふたつの半島が誕生しました。
そのときの噴火は凄まじく、十和田湖の湖底のほとんどは深さ約70〜100mと平らですが、中湖のある場所は十和田湖の最大深度326.8mとなっています。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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