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パリオリンピック会場マルセイユがある「プロヴァンス=アルプ=コートダジュール」に残る古代ローマ、教皇庁の痕跡

古来よりマルセイユがあるこの地域は多くの人種が行き交い、文明のカオス状態でした。紀元前7世紀頃からギリシャ人が入植紀元前2世紀にはローマ帝国により南仏全体が統治されました。マルセイユの西側にあるアルルの円形闘技場をはじめ、オランジュの古代劇場など、ローマ時代を象徴するような豪壮な遺跡が、今に至るまで残っているのはそのためです。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールの歴史

ローマ帝国の消滅後は混沌とした時期を経て、10世紀にプロヴァンス伯領が建ちます。11~12世紀にかけては、アルルのサン=トロフィーム教会、セナンク修道院といったロマネスク建築が隆盛を極めました。

14世紀初頭にはアヴィニョンが教皇庁のおひざ元になったことで、宗教・文化・芸術の中心として発展します。要塞のようにそびえる教皇庁宮殿を含むアヴィニョン歴史地区は世界遺産に登録され、今も栄光の時代の面影を残しています。

パリオリンピック会場マルセイユがある「プロヴァンス=アルプ=コートダジュール」は、羨望を集めるリゾート地

19世紀になると、太陽と紺碧の海に恵まれたコートダジュールが、避寒やバカンスを楽しむ地として脚光を浴びます。欧州の王侯貴族がこぞってニースなどのビーチに訪れるようになり、19世紀末には印象派の画家をはじめとする芸術家が南仏を拠点としました。ポール・セザンヌ、パブロ・ピカソ、フィンセント・ファン・ゴッホ……。枚挙に暇がない巨匠たちが、南仏の明るい陽光のもと、その才能を遺憾なく発揮したのです。

現代のプロヴァンス=アルプ=コートダジュール

1990年代に入ると南仏ブームが巻き起こり、2001年にはパリ〜マルセイユ間をわずか3時間で結ぶTGV地中海線が開通しました。南仏の温暖な気候と風景美、古代ローマやカトリックの歴史遺産、巨匠渾身の芸術作品を求めて、世界中から押し寄せる観光客をブイヤベースなどの南仏グルメやラベンダー、ミモザの花が温かく迎え入れています。

パリオリンピック会場マルセイユがある「プロヴァンス=アルプ=コートダジュール」を知るキーワード

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:アルルの円形闘技場

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ローマ時代に建造、最長直径136mはフランス最大級。ここに2万人超の観客が集まり奴隷による剣闘が行われ、現在は闘牛やコンサート会場になっています。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:トリュフ

「黒いダイヤ」と呼ばれ、高貴な香りを放つ高級食材。フランスは世界の生産量の3分の2を産出、プロヴァンスは全国の80%の生産量を誇ります。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:ブイヤベース

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漁師町マルセイユの郷土料理は、世界3大スープのひとつ。起源は余った魚介を煮込む庶民的料理でしたが、今では高級料理と化してしまいました。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:ニースのビーチ

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「リヴィエラの女王」と称されるフランス最大のリゾート。高級ホテルのプライベートビーチをはじめ、パブリックビーチも点在しています。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:幸運を運ぶ「セミ」

フランス国内でセミを見かける南仏で、幸運を呼ぶシンボル。セミのインテリアやおみやげのグッズは、ラッキーアイテムとして人気です。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:ペタンク

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南仏発祥の球技です。2チームで競い、目標球により近く鉄球を投げたチームに得点が入ります。広場で興じているおじさんたちの姿をよく見かけます。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:ITER(イーター)

核廃棄物の出ないクリーンな発電、核融合発電の試験炉をサン・ポール・レ・デュランスで建設中。運転開始は2025年頃からを目指しています。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:ラベンダー

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:ラベンダー

香りを楽しむだけでなく、エッセンシャルオイルや薬にもなり、プロヴァンスの生活に不可欠な花です。観光ルートのラベンダー街道も。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:フリュイ・コンフィ

リュベロン地方・アプトの果物をまるごと砂糖漬けにする伝統菓子。無形文化遺産に申請されるほど歴史があります。

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:ミモザ

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:ミモザ
123RF

原産地はオーストラリアですが、観賞用に持ち込まれて野生化し、南仏で愛されています。ミモザ街道が黄金色に染まるのは1~3月

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールのキーワード:野生のフラミンゴ

野生のフラミンゴが来る地域。カマルグ湿原地帯などで姿を現わし、高速道路には「フラミンゴの飛び出し注意」を示す標識もあります。

パリオリンピック会場マルセイユがある「プロヴァンス=アルプ=コートダジュール」の著名人

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールの著名人:サッカー選手 ジネディーヌ・ジダン

2024年にパリオリンピックがある、マルセイユ生まれのレジェンド。現役時代に司令塔として1998年W杯で優勝。欧州チャンピオンズリーグは選手・監督の立場で制しました。(1972~)

プロヴァンス=アルプ=コートダジュールの著名人:画家 ポール・セザンヌ

後期印象派の「近代絵画の父」。代表作は『カード遊びをする人々』などで、故郷のエクスに構えたアトリエは現在、観光スポットになっています。(1839~1906)

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フランス全土を大きく6つの地方に分け、その地方で代表的な地域について地理・歴史・文化・食・出身人物…などからその地域に関連するアイコンを取り上げながら分かりやすく紹介していきます。
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コンテンツ

巻頭特集『フランスの魅力再発見!』
第1章 パリ
第2章 イル・ド・フランス
第3章 フランス北東
第4章 フランス北西
第5章 フランス南東・コルス島
第6章 フランス南西

【監修者】Julie Blanchin Fujita (ジュリ・ブランシャン・フジタ)

1979年、シャラント県生まれ。2004年にストラスブールの国立美術学校(École supérieure des arts décoratifs de Strasbourg)を卒業。翌年からイラストレーターとして活動。
アマゾンを中心にポリネシア、オーストラリアなどを訪れ、現地の日常生活を描く。2008年に南極圏へ向かう取材の途中で東京に短期滞在し、翌年から日本での生活を始める。
2017年に日本の日常生活を綴った『J’aime le nattō(納豆が好き)』を、フランスの出版社Hikari Éditionsから出版しベストセラーに。子ども用ミニ絵本シリーズ『mon imagier japonais』[動物、もの、食べ物編など]を出版しているほか、2015年からNHK出版の「まいにちフランス語」にイラストの連載もしている。2児の母。

公式サイトはこちら

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