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川口鋳物が近代化を背景に日本一になるまで~江戸の需要で成長~ 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月13日

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川口鋳物が近代化を背景に日本一になるまで~江戸の需要で成長~

溶かした金属を型に流し込んでつくる「鋳物」。
その生産で、かつて全国に名を轟かせたのが川口です。
なぜ、川口で鋳物業が栄えたのでしょうか。

川口鋳物が発達したわけ

川口鋳物(いもの)は、埼玉県を代表する工業製品です。その発祥は諸説あって明らかではありませんが、江戸時代には鋳物師(いもじ)が集住して一大産地を形成していた記録があります。

川口市域で鋳物業が発達したのには、第一に地理的な要因があります。ひとつは、荒川で鋳物の製造に適した川砂や粘土がとれたこと。そして、荒川と日光御成道(にっこうおなりみち)が通っていたため、原料や製品の運搬がしやすかったことです。

この地の利を生かし、川口鋳物は江戸の問屋と結びついて生産を増やしました。江戸時代、ほかの地域の鋳物師は農具を中心につくっていたのに対し、川口では釜や鍋などの日用品や仏具、釘などの生産が盛んでした。外国の脅威が迫ってきた幕末期には、幕府や諸大名から大砲の製造も請け負いました。川口の鋳物師たちは、大消費地・江戸からのさまざまな注文に応えるうちに、すぐれた技術を身に着けていったのです。

こうして積み上げられてきた技術力を背景に、蒸気動力の導入など洋式の技術をいち早く取り入れたことで、川口鋳物は近代化の激動のなかを生き残りました。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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