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雄勝石をめぐる波乱のドラマ~東京駅丸の内駅舎に使われた石~

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月14日

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雄勝石をめぐる波乱のドラマ~東京駅丸の内駅舎に使われた石~

2012(平成24)年に復原された東京駅丸の内駅舎の屋根には、石巻市雄勝町で産出される「雄勝石」が使われています。
ここに至るまでには大きな困難がありました。

石巻産の雄勝石は東京駅丸の内駅舎の屋根に使われた!

1914(大正3)年に建てられた東京駅丸の内駅舎は、赤レンガの壁が印象的な東京のランドマーク。この駅舎の黒い屋根には、宮城県石巻市雄勝町で産出される雄勝石が使用されています。

雄勝石の特徴とおもな用途

雄勝石とは、雄勝地域のペルム紀後期(約2億5000万年前)の地層にある粘板岩(スレート)のこと。石巻周辺が海だったころに堆積した泥が押し固められてできました。地殻変動で高い温度と圧力にさらされることで層状の結晶構造をもつ鉱物が一定方向に並んでいるため、薄く剥がれやすいのが特徴です。

雄勝の粘板岩は、特に硬質で吸水性が低く、美しい純黒色を呈することから、主に硯(すずり)に使われてきました。この高い品質を買われ、東京駅丸の内駅舎をはじめ、明治以降の西洋建築の屋根材に多く採用されました。

雄勝石の分布

雄勝石の分布
寺谷亮司「宮城県雄勝町硯石業における生産流通構造の変遷」を元に作成

雄勝石は、北上山系登米層に属する黒色硬質粘板岩。図の着色部が雄勝石の分布域です。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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