フリーワード検索

ジャンルから探す

トップ > カルチャー >  北海道・東北 > 宮城県 >

仙台藩のキリスト教信仰は製鉄を隠れ蓑にして広まった! 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月14日

この記事をシェアしよう!

仙台藩のキリスト教信仰は製鉄を隠れ蓑にして広まった!

岩手県境に位置する登米市東和町の米川地区では、毎年6月にキリシタンの里まつりが開催されています。
キリシタンが集まり、のちに殉教地となった背景に迫ります。

仙台藩の製鉄推奨地域とキリスト教

登米市東和町の米川地区は本吉町馬籠(まごめ)町(気仙沼市)、藤沢町(岩手県一関市)とともに鉱山地帯で、伊達政宗が製鉄を推奨した地域でした。1558(永禄元)年には、備中(岡山県)よりキリシタンであった布留(千松)大八郎・小八郎の兄弟技師を招き、西洋流の最新の製鉄技術が伝えられました。

キリスト教と製鉄の関係とは?

製鉄所は炯屋(どうや)と呼ばれ、従来の方法の数倍の生産力がある南蛮流製鉄法「たたら式」が伝授されました。その際、唱えると鉄がよく溶けるというまじないも教わりました。このまじないこそが、キリスト教の祈りの言葉であったと考えられています。

宮城の刀工

古くから製鉄を行ってきた宮城には、今も伝統的な鉄工の技が残っています。

県内には3人の刀工がおり、その1人の九代目法華三郎信房(ほっけさぶろうのぶふさ)氏は日本の刀工で唯一、山城大掾国包(やましろだいじょうくにかね)の流れをくむ大和伝保昌派(やまとでんほうしょうは)の刀を鍛造していると言われています。大和伝保昌派は、奈良の地で完成しましたが、平安時代に奥州藤原氏の武器調達を支えた鍛冶集団の一つがルーツになっているという説があります。

加美町の中新田打刃物(なかにいだうちはもの)は、仙台藩の刃匠・舟野五郎兵衛が創始したと伝わる県指定の伝統的工芸品。日本刀と同じ製法で作られ、抜群の切れ味を誇ります。

1 2

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

まっぷるトラベルガイド編集部は、旅やおでかけが大好きな人間が集まっています。
皆様に旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、スタッフ自らの体験や、旅のプロ・専門家への取材をもとにしたおすすめスポットや旅行プラン、旅行の予備知識など信頼できる情報を発信してまいります!