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懐かしい銀行の名前、いくつ覚えていますか? 【東京都江東区 亀戸】

オフィス プラネイロ

更新日:2022年3月2日

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懐かしい銀行の名前、いくつ覚えていますか? 【東京都江東区 亀戸】

古い地図には様々な情報が描かれています。昔そこに何があったのか、どんな街や風景だったのか…昔を知ることは、今を知ること、未来を考えることにもつながります。
ちょっと昔の地図に、ちょっと想像を巡らせて、昭和・平成時代に思いを馳せてみませんか?

『ちょっと昔の地図さんぽ』 時代は日本初の現金自動支払機(キャッシュディスペンサー)が誕生した1969(昭和44)年、東京・江東区の亀戸付近を訪ねてみましょう。

1969年の亀戸駅周辺には何があった?

1969年の亀戸駅周辺には何があった?
1969年発行 区分地図 江東区/昭文社 より

1969年発行の江東区の地図です。
まずは、国鉄(日本国有鉄道=現・JR東日本)総武線の亀戸駅付近に目をむけてみましょう。当時も今も、江東区を代表する繁華街のあるエリアです。

国鉄に平行して東西に走る幹線道路(京葉道路)上には「水色の線」が見えます。これは都電(路面電車)の軌道です。1969年当時、まだ都電は東京都民の重要な足として活躍していました。これが一部区間を残して廃止されるのは、もう少し後の1972年のことです。

亀戸駅の北側に目を移すと、立ち並ぶ銀行群に目が留まりました。
駅北西の明治通り沿いには、けっこう沢山の銀行が並んでいます。亀戸駅と、西側の明治通り、北側の蔵前橋通りに囲まれたエリアは、古くからの繁華街でした。駅に近い幹線道路だったこともあり、この付近に金融機関が集中したものと思われます。

「昔はいろんな名前の銀行があったんだなぁ・・・」
「そういえば、あの銀行って、今、何銀行なのだろう?」
答えが分らないものが、沢山あることに気が付きました。
そこで、今回はこんな企画を考えました。

突然ですが、ここで銀行名クイズです。

【問題】上記の地図上に記載されている、以下の銀行の現在名は何でしょう?
①太陽銀行 ②拓銀(北海道拓殖銀行)③協和銀行 ④東海銀行

シニア世代の方なら、全問正解は固い? 正解は後半に!

東京の銀行、その数は減っている?増えている? 意外(?)な事実

ところで、東京都内にある銀行の店舗数は、この時代と現在を比べてみると、どう変化しているのでしょうか。気になったので調べてみました。
この1969年当時、東京都にはおよそ1200店の銀行本支店が存在していました。(注1)
一方、直近の2019年では、およそ1200店となっています。半世紀前と比べて、ほとんど変化がありません。(注2)
銀行は合併や統合が進んだので、店舗数は減ったと予想していましたが、これは意外な結果でした。

上記は、銀行の「店舗数」ですが、では、企業としての「銀行数」はどうでしょうか。
全国の銀行数は1971年度、156ありました。1996年頃には約170となり、この時期をピークとして減少します。そして2020年度は134となっています。(注3)
こちらは減少していますね。これは、銀行の合併統合が進んだため、と考えてよいでしょう。

ここまでの話をまとめると、「銀行の合併が進んだものの、東京都内の銀行店舗数は、半世紀前からあまり変化していない」ということになります。もしかすると、統廃合で減少した店舗数と、街の発展により新規開店した店舗数は、ちょうど同じくらいの数だったのかもしれません。

(注1) 銀行とは、都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、相互銀行、信託銀行を指します。
(注2) 出典:東京都統計年鑑 金融 昭和44年・令和元年
(注3) 出典:預金保険機構 預金保険対象金融機関数の推移

「ちょっと昔地図」から、ちょっとした銀行合併の歴史を学ぶ

さて、ここで冒頭のクイズの答えです。

【正解】①太陽銀行⇒三井住友銀行 ②拓銀⇒三井住友信託銀行・北洋銀行
③協和銀行⇒りそな銀行 ④東海銀行⇒みずほ銀行
みなさんの結果は如何だったでしょうか?

太陽銀行は、日本相互銀行を前身とし、東京に本店を置く都市銀行でした。1973年、神戸銀行との合併により太陽神戸銀行となりました。その後、太陽神戸三井銀行→さくら銀行→三井住友銀行と変遷しています。

北海道拓殖銀行は、北海道を地盤とする都市銀行でしたが、1997年に経営破綻しました。事業は、札幌に本店を置く北洋銀行と、東京に本店を置く中央信託銀行に継承されます。中央信託銀行は、現在の三井住友信託銀行になります。

協和銀行は、日本貯蓄銀行を前身とし、東京に本店を置く都市銀行でした。1991年、埼玉銀行との合併により協和埼玉銀行となりました。その後、あさひ銀行→大和銀行→りそな銀行と変遷しています。

東海銀行は、名古屋に本店を置く都市銀行でした。2002年、三和銀行との合併によりUFJ銀行となります。その後、三菱UFJファイナンシャル・グループとなり、現在に至っています。

昔も今も銀行が並ぶ亀戸駅周辺

昔も今も銀行が並ぶ亀戸駅周辺
2021年発行 区分地図 江東区/昭文社 より

さて、話を亀戸駅前に戻しましょう。

現在の地図は、このようになっています。1969年地図にあった三菱銀行や協和銀行は、名前を変えても、当時とほぼ同じ場所で営業していることがわかります。半世紀で大きく変わったものがある一方、当時と変わらず残っているものもあります。これは、なかなか興味深いですね。

今回は、昭和40年代発行の地図から、銀行合併のちょっとした歴史を紐解いてみました。みなさんも「ちょっと昔」地図から、小さな時間旅行に出かけてみては如何でしょうか。

(参考にした資料:一般社団法人日本銀行協会ホームページ)

1969(昭和44)年はどんな時代?

<出来事>
・アポロ11号・人類初の月着陸
・東名高速道路全通
・東大安田講堂占拠事件
・キャッシュディスペンサー(今のATM)日本第1号が大阪梅田・東京新宿に登場
・地下鉄東西線東陽町~西船橋開通
<流行語>
・あっと驚くタメゴロー
・オー、モーレツ!
<テレビ・音楽>
・テレビアニメ「サザエさん」放送開始
・ヒット曲:夜明けのスキャット(由紀さおり)/港町ブルース(森進一)/ブルーライト・ヨコハマ(いしだあゆみ)

現住所は地図雑学系ライター、本籍は地図実踏調査員。昭文社地図の現地調査歴15年以上の、自称「地理のプロフェッショナル」チームです。これまで調査・取材で訪問した市区町村は、およそ500以上。昭文社刊『ツーリングマップル』『全国鉄道地図帳』等の編集に参加しています。休日は、国内外の廃線、廃鉱など「廃」なものを訪ねる「廃活」、離島をめぐる「島活」中。好きな廃鉱は旧羽幌炭鉱、好きな島はサンブラス諸島(カリブ海)と大久野島。特技は「店で売ってる野菜の産地名⇒県名を当てること」。

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