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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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香港島南部ののどかな街へショートトリップ

風光明媚な砂浜があり、歴史ある洋館がそびえ、一方で漁村の面影も残っている。バスに揺られて山を越えれば、そんな香港の姿を小旅行気分で楽しむことができる。

欧米人に人気が高い海辺の街 赤柱(スタンレー)

軍事施設が置かれ、多くのイギリス人が居を構えたこの街は、欧米人好みの開発が進められ、今も独特の魅力を有する。

異国情緒が漂う高級住宅街
かつては香港最大の漁村であったが、今は欧米人が数多く住む高級住宅地となり、美しく洗練されたヨーロピアンテイストの街並が広がっている。海沿いには、オープンテラスのカフェやバー、パブなどが建ち並び、昼間からビールやワインを片手にくつろぐ人々の姿が見られる。街の中心地には、欧米人好みの洋服や雑貨、アクセサリー、絵画などを手ごろな価格で販売するスタンレー・マーケットやおしゃれな多国籍レストランがある。エキゾチックな雰囲気とのんびりとしたリゾート気分が味わえる観光地として人気だ。

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青い海と緑豊かな自然に囲まれた土地。英国コロニアル風な雰囲気もあり、街全体に穏やかな時間が流れる

交通

MTR中環セントラル駅、MTR香港ホンコン駅近くの交易広場のバスターミナルから6番、66番、6X番、260番に乗車(所要40~60分)。中心部へは赤柱村道、マレー・ハウス周辺へは赤柱広場で下車

見どころ① マレー・ハウス(メイレイラウ)

ヴィクトリア様式の洋館を再建
1846年に英国人将校の住居として中環に建設された。戦後は香港政府のオフィスとして使われていたが、老朽化が進み1982年に解体された。しかし、貴重な歴史的建造物のため、資材を保存して2000年にこの地に当時の姿のままで再建された。

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ヴィクトリア女王時代のイギリス建築の特徴を持つ

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3階建ての美しい建物の中にはレストランもある

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街の北西部の海岸沿いにある名建築マレー・ハウス(右)

マレー・ハウス

現地名:
Murray House/美利樓
住所:
赤柱赤柱広場美利楼
地図を見る »
アクセス:
赤柱広場バス停下車すぐ
営業時間:
施設により異なる
定休日:
無休 

見どころ② 旧赤柱警察署(ガウチェッチューゲンチュッ)

香港開港初期の歴史ある警察署
1859年に赤柱初の警察署として建造。日本占領下では憲兵隊事務所となった。戦後、再び1974年まで警察署として使われ、その後政府事務所やレストランとなり、現在はスーパーマーケット。1984年に重要文化財に指定。

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貴重な建築だが、中では食料品や日用品が販売されている

旧赤柱警察署

現地名:
Old Stanley Police Station/舊紅柱警署
住所:
赤柱赤柱村道88号
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アクセス:
赤柱市集バス停下車、徒歩2分
TEL:
2813-9363
営業時間:
8:00~22:00
定休日:
無休 

赤柱大街(チェチュウタイガイ)

工芸品やシルク、チャイナ服などを販売する店が連なるアーケード街。赤柱のメインストリートとして賑わっている。裏通りではマーケットが開催されており、おみやげ探しにもぴったり。アーケードを西に進むとレストラン街、東に進むと海がある。

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手ごろな商品を扱う店が多い。ギャラリーもある

赤柱大街

現地名:
Stanley Main Street/赤柱大街
アクセス:
赤柱村道バス停下車すぐ

ヨーロッパの雰囲気が漂う街 浅水湾(レパルス・ベイ)

美しい砂浜と風情ある西洋建築のほか、風水など東洋的な要素も見られる、おしゃれなビーチリゾート。

白い砂浜が続くリゾート地
海沿いに洋館や超高級マンションが点在する、香港を代表するビーチリゾート。弧を描く白い砂浜は1955年に公開されたハリウッド映画『慕情』の舞台としても有名。一年中多くの観光客が訪れるが、とくに夏場は多くの人でごった返す。人気が高いのは海水浴で、無料の更衣室やトイレ、シャワーがあり、設備も充実している。また、街なかには雑貨やファッション、インテリアなどの店が入ったコロニアル風のショッピングセンターや風水を取り入れた建物、パワースポットとして知られる公園など、見どころも多い。

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南国の雰囲気が漂う。ビーチの設備も良く過ごしやすい

交通

MTR中環セントラル駅、MTR香港ホンコン駅近くの交易広場のバスターミナルから6、66番、6X番、260番のバスで30分、浅水湾海灘で下車。これらのバス路線は赤柱まで直通している

見どころ① ザ・レパルス・ベイ╱影灣園(インワーンユン)

風水に基づくコロニアル様式の建物
高層マンションとショッピングモールが入る建物には、風水の気の流れを遮らないようにと不思議な穴が開けられている。1階には中庭を取り囲む形で、レストランやショップ、スパ、ギャラリーなどの店が並んでいる。

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海岸のすぐそばに不思議な穴の開いた建物がそびえる

ザ・レパルス・ベイ

現地名:
The Repulse Bay/影灣園
住所:
浅水湾道109号
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アクセス:
浅水湾海灘バス停下車すぐ
TEL:
2292-2883
営業時間:
店舗により異なる
定休日:
店舗により異なる 
Webサイト:
http://www.therepulsebay.com

見どころ② 鎮海楼公園(チャンホイラウコンユン)

色とりどりのド派手な神様が大集結
海に面した一角に海龍王、寿老人、仙女などの像やシャチホコなど縁起の良いものが集められている。なかでも10mを超す天后像と観音像が対をなしてそびえる様子は圧巻。渡ると寿命が延びるという長寿橋もある。

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たくさんの福の神たちに金運や縁結び、長寿などを願う

鎮海楼公園

現地名:
鎮海樓公園
アクセス:
浅水湾海灘バス停下車、徒歩12分
営業時間:
6:00~18:00
定休日:
無休 

「香港」の名が生まれた漁村 香港仔(アバディーン)

かつて漁民が水上生活をしていた村は、開発が進んで住宅が広がる賑やかな街に。香港人の暮らしの変遷に思いを馳せたい。

船で暮らす人々が大勢いた街
「香港」という名の由来となった、この地域に最初の村があったといわれる。かつて人々は漁業を営み、船で暮らしていた。そうした水上生活者は「蛋民(たんみん)」と呼ばれ、1940年代には15万人以上いたとされる。しかし、1970年代から政府の方針により、高層団地や工業団地が次々と建てられ、彼らは船での暮らしをやめて、陸地に定住し仕事をするようになった。今はごくわずかな水上生活者が残るのみ。もはやかつて船や人々で賑わった海の面影はなく、豪華絢爛な水上レストランが街のシンボルとして残り、観光客を集めている。

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香港仔大道に囲まれた街の中心部は、歩いて30分ほどで巡れる

交通

中環スター・フェリー・ピア近くのセントラル・バスターミナルから7番のバスで60分、MTR香港ホンコン駅近くのエクスチェンジ・スクエア・バスターミナルから70番のバスで30分、香港仔大道下車

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水上レストラン「ジャンボ・キングダム(珍寶王國珍寶海鮮舫)」は街のシンボル

見どころ① 天后廟(ティンハウミウ)

漁民の安全を見守ってきた海の女神
1851年建造。海の女神・天后のほか、航海の神・譚公や観音を祀る。香港内に数多くある天后廟だが、漁師町として栄えた香港仔ではとくに篤く信仰されてきた。おごそかな廟内には清王朝の遺品も納められているという。

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本堂とサイドホールがあり、西洋の影響を受けた壁画も

天后廟(香港仔)

現地名:
天后廟
住所:
香港仔大道182号/182 Aberdeen Main Rd., Aberdeen
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アクセス:
香港仔大道バス停下車、徒歩5分
営業時間:
8:00~17:00
定休日:
無休 

見どころ② 香港仔街市(ヒョンゴンジャイガイシ)

たくさんのショップが並ぶ公設市場。生鮮食品や乾物などあらゆる食料品をはじめ、衣類、日用品、冠婚葬祭や風水に関わるものまで、香港人の生活に必要なものはなんでも販売されている

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近代的な建築の中に昔ながらの店が並んでいる

香港仔街市

現地名:
Aberdeen Market/香港仔街市
住所:
香港仔大道203
地図を見る »
アクセス:
香港仔大道バス停下車、徒歩1分
営業時間:
店舗により異なる
定休日:
店舗により異なる 

大自然とニュータウンが共存 ランタオ島

ハイキングや海水浴などで訪れる人も多い、豊かな自然が魅力の島。近年は開発が進み、近代的な商業施設や住宅街も増加中。

自然に親しむ小旅行に最適
香港島の約2倍の面積を持つ香港最大の島。東西に山々が連なり、最も高い山は934mの鳳凰山。夏休みや週末には、香港島や九龍から多くの観光客が山登りを目当てに訪れる。ハイキングコースも多数整備されているため、自分に合ったルートで歩ける。香港で最も長い浜辺もあり、海水浴や潮干狩りも盛ん。

交通

MTR香港ホンコン駅またはMTR九龍カオルーン駅から、東涌線で東涌ドンチョン駅下車。梅窩ムイウォーへは中環から定期フェリーや高速船が出航。梅窩から島内へはバスを利用

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東涌駅とゴンピン・ヴィレッジを25分で結ぶロープウェイ

見どころ① ゴンピン・ヴィレッジ ╱昴坪市集(ロンベンシザップ)

仏教文化が学べるテーマパーク
中国の古い街並を再現。釈迦が悟りを開く過程を体験する仏陀ウォーキングと、仏教説話をもとにしたアニメーションを放映するモンキーテール・シアターというアトラクションがあり、年齢を問わず仏教に親しめる。

※昂坪360は、2017年1月中旬から6月上旬まで設備更新工事のため、休業予定。ゴンピン・ヴィレッジ方面へはバスやタクシーを利用

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レストランやショップも多く散策途中の休憩に便利

ゴンピン・ヴィレッジ

現地名:
Ngong Ping Village/昂坪市集
住所:
大嶼山昂坪宝蓮寺
地図を見る »
アクセス:
MTR東涌ドンチョン駅から昂坪360(ロープウェイ)に乗り、昴坪ゴンピンで下車
TEL:
2109-9898
営業時間:
10:00~18:00、土・日曜、祝日9:00~18:30
定休日:
無休 
Webサイト:
http://www.np360.com.hk

見どころ② 寶蓮寺(ポーリンジ)

山の上に鎮座する巨大な仏像
香港でも規模の大きな禅寺のひとつ。山吹色の瓦が特徴的な中国式の仏堂の中では、僧侶が読経し、多くの人が祈りを捧げている。野外仏では世界最大級といわれる高さ34mの天壇大仏が見どころだ。

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268段の階段を上って大仏を間近で見よう

宝蓮寺

現地名:
Po Lin Monastery/寶蓮寺
住所:
大嶼山昂坪宝蓮寺
地図を見る »
アクセス:
MTR東涌ドンチョン駅から昂坪360(ロープウェイ)に乗り、昂坪ゴンピンで下車
TEL:
2985-5248
営業時間:
宝蓮寺8:00~18:00、天壇大仏10:00~17:30
定休日:
無休 
Webサイト:
http://www.plm.org.hk

透明感あふれるビーチリゾート ラマ島

亜熱帯の緑豊かな島
香港島の南西に位置している、人口6000人余りの静かな島。マンゴー畑などの自然を眺めながらハイキングが楽しめる。

中環フェリー・ピアから高速船で約20分

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ポルトガル文化の名残を感じる マカオ世界遺産巡り

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観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ 香港 マカオ」です。掲載している情報は、2016年9月〜2017年1月の取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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