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行く前に知りたい!タイの歴史・5つの王朝

資本主義経済とタイ式民主主義による統治【第二次世界大戦後から現在】

反共産を掲げて西側陣営へ参入

終戦翌年の1946年6月には、成人したラーマ8世が帰国後すぐに王宮内で謎の死を遂げる不幸な事件が起きている。スイスで勉学中の弟のプーミポン王子(現国王)はただちに帰国。18歳でラーマ9世となった。戦後の冷戦時代に入ると、東南アジアにも共産主義の波が押し寄せる。国内では戦後に政界から退いたピブーンが首相に返り咲き、反共の旗印のもとで強権政治を行なった。西側陣営のアメリカは、たとえ非民主的でも反共を掲げるピブーンの軍事政権を支持。タイは西側陣営の一員として迎えられる。アメリカの経済支援を受けて、急速に戦後復興へ向かっていく。

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1932年の立憲革命を記念して建てられた民主記念塔には、1973年と1992年の民主化運動の犠牲者が祀られる

発展に向かった「開発」時代

1958年に首相となった陸軍出身のサリットは、「民族・宗教・国王」を国の3本柱とするタイ式民主主義を提唱。立憲革命以来、失墜した王の権威を回復させた。プーミポン国王の人柄もあり、「国家の父」と敬愛を受ける国王像が形になっていく。さらにサリットは、民間主導の自由主義経済で工業化を推進。タイの「開発」の時代の到来だ。外資を積極的に取り込み、自動車や家電などの外国企業が次々と参入し、今日の工業大国タイの基礎が築かれた。農村の貧困対策にも取り組み、地方の開拓やインフラ整備を実施。地方振興政策には、冷戦下に勢力を強めた共産主義ゲリラの地方での活動を抑える目的もあった。

軍政から民主化への長い道のり

1970年代に世界でベトナム反戦運動が盛り上がりを見せていた頃、タイでは民主化を求める学生の改憲運動が高まった。1973年10月14日には、学生デモ隊と軍・警察が衝突した10月14日事件が起きている。ベトナム戦争終結後にベトナムとラオスが共産化すると、今度は反共を掲げる右翼組織が台頭。1976年の軍事クーデターで、タイ民主化の流れは断ち切られる。軍事政権の弾圧により学生運動は沈静化する。その後もクーデターが続き、1992年に陸軍司令官スチンダーが首相に就任すると、国民の軍閥政権への不満が頂点に達し、ついには5月17日に民衆の暴動が勃発(5月の暴挙)。国王の調停でスチンダーは辞任し、軍は政治から退いていく。この後は、小規模政党の連立による短命政権が続き、政権は不安定ながらも民主化の方向へ進む。

通貨危機後のタイの行く末

1990年代後半、「アジアの奇跡」と呼ばれる経済発展が続くタイを通貨危機が襲う。急激に流入した巨額の外資が経済にひずみを生み、1997年7月にバーツは急落。アジア一帯を巻き込む通貨危機に発展する。2年ほどで経済成長率は回復するが、国民の生活不安は残された。そんな時代に現れたのが実業家のタクシン・チナワットだった。タイ愛国党の党首となったタクシンは、経済政策での手腕を期待されて選挙に圧勝。2005年にタイ初の文民単独政権が誕生する。貧困対策で地方の農民らに人気を得たが、金権・強権体質への不満が都市部に多く、タイの世論を二分した。2006年9月のクーデターでタクシン政権は崩壊したが、失脚後の今もその影響力は強く、親タクシン派と反タクシン派の対立がデモを頻発させている。国民の敬愛を集めるプーミポン国王に調停役を期待する声もあるが、今後のタイの政治動向が注目されている。

タイの歴史をもっと知るために

プラチャーティポック王(ラーマ7世)博物館 (King Prajadhipok Museum) 激動の時代を生きた国王の生涯

権力欲に薄く、立憲君主制に理解を示したというラーマ7世。13歳でイギリスに留学し、財政危機に立ち向かい、立憲革命後はイギリスに渡って1941年に客死するまでの王の生涯を紹介。往時の写真や美術品なども展示。

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築100年以上の瀟洒な洋館を利用している

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ラーマ7世や王族の写真も多数見られる

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20世紀初めに建てられたクラシックな洋館

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ラーマ7世時代の文化や風俗にも触れられる

プラチャーティポック王(ラーマ7世)博物館

現地名:
King Prajadhipok Museum
住所:
2 Lanluang Rd.
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アクセス:
BTS Siamサイアム駅から車で12分
TEL:
02-280-3413
営業時間:
9:00~16:00
定休日:
月曜 

ラッタナーコーシン展示館 (Rattanakosin Exhibition Hall) 現王朝から見るバンコクの歴史

200年以上にわたる現王朝の歴史をジオラマや展示品、ビデオなどで詳しく紹介。バンコクの歴史もよくわかる。ラッタナーコーシンとはチャクリー王朝の別称だ。20分ごとに実施されるガイド付ツアーに参加して見学する。

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模型展示などわかりやすい展示が多い

ラッタナーコーシン展示館

現地名:
Rattanakosin Exhibition Hall
住所:
100 Ratchadamnoen Klang Rd.
地図を見る »
アクセス:
BTS Siamサイアム駅から車で12分
TEL:
02-226-5047
営業時間:
11:00(土・日曜、祝日10:00)~20:00
定休日:
月曜 
Webサイト:
http://www.nitasrattanakosin.com

サイアム発見博物館 (Siam Discovery Museum) タイの国と人々をもっと知ろう

「タイとはどんな国か、タイ人とはどんな人々か」についてさまざまな角度から知ることのできる博物館。モダンな館内には模型やミニチュアなどの立体的な展示や映像が多く、タイのルーツや歴史、風俗文化などが学べる。

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歴史的な建物の内部にモダンな空間が広がる

サイアム発見博物館

現地名:
Siam Discovery Museum
住所:
4 Sanam Chai Rd.
地図を見る »
アクセス:
BTS Siamサイアム駅から車で15分
TEL:
02-225-2777
営業時間:
10:00~18:00
定休日:
月曜 
Webサイト:
http://www.museumsiam.com

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筆者:mapple

奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ バンコク」です。掲載している情報は、2016年3〜8月にかけての取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。