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感動の裏には歴史あり。「韓国の近現代史」を学べる映画
韓国映画を語る上で外せないのが、近現代史。日本以上に激動の記憶が新しい韓国では、エンタメ大作であっても負の歴史を隠しません。一口に「感動」と片付けられない作品もありますが、映画から学べることは多いはず。
感動できる韓国映画12. 国際市場で逢いましょう
ヒロインを演じるのは『シュリ』のキム・ユンジン
ファン・ジョンミン演じる主人公を中心に、半世紀にわたる韓国近現代史を描く大河ドラマ。幼き日の朝鮮戦争で父や妹と生き別れた主人公ドクスは、残された家族のため献身的に生きてきました。年老いた今、国際市場の片隅にある小さな店を頑固に手放さないことで家族からも非難されるドクス。彼が店を守る理由とは…？
西ドイツやベトナム戦争での出稼ぎ、離散家族の捜索など様々な歴史的背景が盛り込まれた物語は、韓国映画版『フォレスト・ガンプ』と言ってもよさそう。落涙必至の感動作です。
| 映画の詳細データ | |
| 公開年 | 2014年 |
| 製作国 | 韓国 |
| 監督 | ユン・ジェギュン |
| 出演者 | ファン・ジョンミン／キム・ユンジン／オ・ダルス ほか |
| 時間 | 127分 |
感動できる韓国映画13. タクシー運転手 約束は海を越えて
数多く存在する社会派韓国映画の入門にもおすすめ
1980年ソウル。大金と引き換えにドイツ人記者を送迎することになったタクシー運転手マンソプ。しかし彼は知らなかった。目的地の「光州」が、今まさしく一触即発の内戦状態にあることを——。韓国の血塗られた近代史「光州事件」を題材にした、実話に基づく物語。
知らないことは罪じゃない。でも、もしも知ったなら。「他人事」ではいられないことの多い昨今、必見の一作です。『パラサイト 半地下の家族』のソン・ガンホ演じる運転手と記者の、いつしか生まれた絆と別れも感動を呼びます。
| 映画の詳細データ | |
| 公開年 | 2017年 |
| 製作国 | 韓国 |
| 監督 | チャン・フン |
| 出演者 | ソン・ガンホ／トーマス・クレッチマン ほか |
| 時間 | 137分 |
感動できる韓国映画14. KCIA 南山の部長たち
イ・ビョンホンが盗聴をするシーンは涙なしに見れない
1979年・韓国、任期中の大統領が宴席で暗殺される。彼を撃ち殺したのは腹心であるKCIA（韓国中央情報部）の部長だった——。
実在の「朴正煕（パク・チョンヒ）大統領暗殺事件」に基づいているのですが、実際にはこの主犯たる部長、すぐ死刑となってしまったため真相が闇に包まれています。権力に振り回された男たちの、切なく悲しいハードボイルド・ブロマンス映画です。感動作『タクシー運転手 約束は海を越えて』の前日譚としても。
| 映画の詳細データ | |
| 公開年 | 2020年 |
| 製作国 | 韓国 |
| 監督 | ウ・ミンホ |
| 出演者 | イ・ビョンホン／イ・ソンミン ほか |
| 時間 | 114分 |
感動できる韓国映画15. ペパーミント・キャンディー
各章の間に挿入される線路の映像が印象的
場違いな風体でピクニックに乱入してきた男。わめき叫びながら汽車の前に立ちはだかると、彼の半生がフラッシュバックしていく——。韓国映画界の巨匠イ・チャンドン監督が、人生に絶望した男の20年間を激動の韓国近代史と共に描きます。
決定的に男の人生を壊してしまったのは、『タクシー運転手 約束は海を越えて』などでも扱われる「光州事件」。内容にそぐわない「ペパーミント・キャンディー」の意味を知ったとき、一口に「感動」とは言えない感情を抱くことでしょう。
| 映画の詳細データ | |
| 公開年 | 2000年 |
| 製作国 | 韓国 |
| 監督 | イ・チャンドン |
| 出演者 | ソル・ギョング／ムン・ソリ／キム・ヨジン ほか |
| 時間 | 129分 |
感動できる韓国映画16. 1987、ある闘いの真実
朴槿恵政権下、極秘裏に進められた映画化プロジェクト
1987年1月14日、学生運動をしていた大学生パク・ジョンチョルが警察の拷問により死亡するという実在の事件に端を発した民主化運動とその行方を描いた、社会派韓国映画ひとつの到達点。『タクシー運転手 約束は海を越えて』の光州事件や、『ペパーミント・キャンディー』の拷問シーンなど、関連作を観ていればいるほど脳内で繋がっていく要素の多い作品です。
ラストに配された6月29日の民主化宣言は非常に感動的なものですが、日本人にあの行動が可能だろうかと、問いかけられるものでもあります。
| 映画の詳細データ | |
| 公開年 | 2017年 |
| 製作国 | 韓国 |
| 監督 | チャン・ジュナン |
| 出演者 | キム・ユンソク／ハ・ジョンウ／ソル・ギョング／カン・ドンウォン／キム・テリ ほか |
| 時間 | 129分 |
必ず感動できる？！ 俳優マ・ドンソク出演の韓国映画！
近年では『エターナルズ』でのMCU参戦も注目を集めたマ・ドンソク。「気は優しくて力持ち」なそのキャラクターが、映画にユーモアと興奮、感動を与えてくれます。魅力炸裂の出演作を何本か集めてみました。
感動できる韓国映画17. 新感染 ファイナル・エクスプレス
ゾンビものは当たらないとされていた韓国で異例の大ヒット！
韓国の高速鉄道KTXを舞台にした密室系ゾンビ映画。ドラマ『トッケビ』などの超スター俳優コン・ユや、ここから人気に火が付いたマ・ドンソクといった個性豊かなキャストで、列車内の渦巻く人間模様を描きます。
そして、ゾンビ映画なのに「感動的」なのもポイント。父と娘、夫と妻、恋人たち、生まれてくる新たな命——。そんな話なの？ そんな話なんです。背景には朝鮮半島の歴史も。イロモノなゾンビ映画と侮るなかれ。
| 映画の詳細データ | |
| 公開年 | 2016年 |
| 製作国 | 韓国 |
| 監督 | ヨン・サンホ |
| 出演者 | コン・ユ／チョン・ユミ／マ・ドンソク ほか |
| 時間 | 118分 |
感動できる韓国映画18. スタートアップ！
マ・ドンソク×ラブリー＝「マブリー」
学校を自主中退、母親とも喧嘩して飛び出てきた家出少年が、偶然立ち寄った中華料理店で一癖も二癖もある人たちと出会い、世の中を知ったり、ちょっと成長したりしていくヒューマンコメディ。韓国映画お得意の人情ドラマで、ほろりと感動させてくれます。
主演はマ・ドンソク。およそ堅気ではない風貌に相反するキュートさで愛されている彼が、今作ではマブリー全開な「厨房長」を怪演！ のちの『エターナルズ』にも通じる要素と言えるでしょう。
| 映画の詳細データ | |
| 公開年 | 2019年 |
| 製作国 | 韓国 |
| 監督 | チェ・ジョンヨル |
| 出演者 | マ・ドンソク／パク・ジョンミン／チョン・ヘイン ほか |
| 時間 | 102分 |
感動できる韓国映画19. ファイティン！
マ・ドンソク自身も18歳でアメリカに移住している
幼くしてアメリカに養子に出されたマーク。一時は腕相撲＝アームレスリングを極めた彼だが、今は一人アメリカで身をひそめて生きていた。そんな彼が韓国へ戻ってきて「家族」と出会い、人生を取り戻していく物語。
こちらも、「気は優しくて力持ち」なマ・ドンソクを堪能できる一本です。手に汗握る「腕相撲アクション映画」ではありつつ、国際養子縁組、シングルマザー、家族の定義やルッキズムのことなど、射程の広い作品となっています。
| 映画の詳細データ | |
| 公開年 | 2018年 |
| 製作国 | 韓国 |
| 監督 | キム・ヨンワン |
| 出演者 | マ・ドンソク／クォン・ユル／ハン・イェリ ほか |
| 時間 | 108分 |
感動できる韓国映画20. 白頭山大噴火
剛腕マ・ドンソクはまさかのデスクワーク
なんとこの映画、開始早々に大地震で朝鮮半島が未曾有の被害を受けます。原因となったのは、北朝鮮と中国の国境付近に位置する火山「白頭山(ペクトゥ-サン)」の噴火。専門家によればこの後2回、3回と続くという大噴火から朝鮮半島の壊滅を回避するべく奮闘する物語です。
アクションから感動まで全部入り、さらにイ・ビョンホン、ハ・ジョンウ、マ・ドンソクという、キャスティングだけでお釣りがくる超大作エンタメ作品！ 韓国映画の底力をご覧あれ。
| 映画の詳細データ | |
| 公開年 | 2019年 |
| 製作国 | 韓国 |
| 監督 | イ・ヘジュン／キム・ビョンソ |
| 出演者 | イ・ビョンホン／ハ・ジョンウ／マ・ドンソク／ペ・スジ ほか |
| 時間 | 128分 |
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ただの雑食な映画好き。
「観た映画は必ず感想を書く」というマイルールのもと、2018年から映画ブログ『353log』を日々更新中です。
まだまだ不勉強なことばかりですが、皆様に「観たい！」と思っていただけるようなご紹介ができるよう努めます。
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