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「ワクチンパスポート」ってどんなもの? 海外渡航のほか国内商業施設でも利用予定 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2021年8月16日

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「ワクチンパスポート」ってどんなもの? 海外渡航のほか国内商業施設でも利用予定

新型コロナウイルス感染拡大により、海外への渡航・帰国の際に、PCR検査や隔離期間が必要になる状況が続いてきました。
そんななか、出入国をスムーズにするため、「ワクチンパスポート」(接種証明書)を発行する国が出てきています。

日本でも7月26日から、ワクチンパスポートの申請受付が開始されることになりました。
海外渡航だけでなく、イベントの入場時の利用なども期待されているので、日常生活でも身近な存在になるかもしれません。

この記事では、ワクチンパスポートがどのようなものかをご紹介します。

※コロナ感染拡大により、海外渡航で入国を制限される場合があります。外務省のインターネット公式サイトなどで最新情報をご確認ください。

ワクチンパスポートとは?

ワクチンパスポートとは?
写真:123RF

2020年春以降、海外渡航については、国によって入国禁止、または入国後に隔離期間が必要など、厳しい制限がとられてきました。

2021年になり新型コロナウイルスワクチンの接種が進みその有効性が明らかになると、偽陰性の問題のあるPCR検査の陰性証明よりワクチン接種済みのほうが安心度が高いと考えられるようになりました。

そこで2月以降、多くの国でワクチンパスポート(新型コロナウイルスワクチン接種証明書)の導入が進められつつあり、入国にあたって提示を求められるようになってきています。所持者については隔離期間免除、陰性証明提出免除、到着時PCR検査免除など、制限が緩和されると考えられます。

ワクチンパスポートは各国が独自に発行していて、EUでは7月1日から全域で運用を始めています。

日本で発行されるワクチンパスポートは、当面は国外での利用に限定し、日本への入国時に活用するかは検討中です。

また、今後は海外渡航だけでなく、商業施設などで利用される場面も予想されます。
(政府は、「不当な差別や強制につながってはいけない」として、「あくまで海外渡航用」だと強調しています)

日本では7月26日からワクチンパスポートを発行。申請の手順は?

日本では7月26日からワクチンパスポートを発行。申請の手順は?
ワクチンパスポートのイメージ: 厚生労働省HPより

ワクチンパスポートは、7月26日から各市町村の窓口で申請受付が始まります。
証明内容は、新型コロナウイルスワクチンの接種記録(ワクチンの種類、接種年月日など)、
接種者に関する事項(氏名、生年月日、旅券番号など)
です。

ワクチンパスポート申請の手順

対象者
当面は海外渡航の予定がある方のみ
(ワクチン接種済みの方。近いうちに海外渡航の予定がありワクチンパスポートがほしいからといって、ワクチンを優先的に打ってもらえるということはありません)

申請先
接種を受けた際のワクチンの接種券を発行した市区町村の窓口(保健所など)に持参または郵送

申請方法
申請書を持参または郵送(電子申請・電子証明も検討中)

申請費用
当面の間は無料(今後については検討中)

 

申請に必要な書類

申請書(市区町村窓口で入手またはホームページでダウンロード)
旅券(パスポート)
接種券
接種済証か接種記録書(接種会場で渡されるもの)
※③を紛失した場合は、マイナンバーが確認できる書類、または、住所の記載された本人確認書類
※④を紛失した場合は、予診票(本人控え)

そのほか、
⑤ 旅券に旧姓・別姓・別名(英字)の記載がある場合は記載内容を確認できる本人確認書類(運転免許証など)
⑥ 代理人による請求の場合は委任状
⑦ 郵送の場合は返信用封筒(切手貼付、返送先宛名記載)と住所の記載された本人確認書類
※郵送の場合は、申請書以外はコピーを送付
※必要書類について詳しくは市区町村ホームページを確認してください。

 
パスポート受取
書面を窓口または郵送で交付(電子化(アプリなど)も検討中)。窓口の場合は当日受け取れるが、後日交付も可能。

ワクチンパスポートの注意点

ワクチンパスポートの有効期限
パスポート自体に有効期限はありません。ワクチン接種の効果がある期間は科学的評価は示されていないため、パスポートに記載されている接種日をどう評価するかは、提示を受ける相手国が判断することになります。
例えばEUは「入国前14日までにワクチンを接種」「ワクチンのメーカーは4種(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、ジョンソン&ジョンソン)のみ認める」などと指定しているので、ワクチンパスポート発行の前に渡航先の国の条件を確認しておきましょう。

再発行も可能
利用場面では、提出でなく提示でよいため、1度の申請につき原則1部が発行されます。
再度申請があれば1部発行し、申請回数の制限はありません。

1回のみの接種でも発行される
1回目と2回目を異なる自治体で接種された人の証明書を出力するために、1回しか接種記録が登録されていない人も接種証明書は発行可能となっています。

渡航時に利用できる相手国
どの国や地域への渡航時に活用できるかは、今後、外務省の公式サイトで随時公表されます。

世界では夏休みシーズンに向け、旅行者受け入れ解禁へ

世界では夏休みシーズンに向け、旅行者受け入れ解禁へ
写真:123RF

夏休みに旅行・観光業をもりたてようと、ワクチン接種を条件に海外からの旅行者を受け入れ始める国が増えています

タイ(プーケット)は7月1日から、旅行14日前までにワクチンを接種しワクチンパスポートを提示した外国人旅行者に対しては、隔離期間を設けず受け入れます(10からは全国で受け入れ)。

カナダは7月6日から、入国14日前までにワクチンを接種していれば、入国後の隔離と8日目の検疫を免除しています。

ヨーロッパでは、EU(欧州連合)が6月上旬に、観光目的の渡航を認める国・地域に日本を加え、入国制限を解除しました。入国14日前までにワクチンを接種しワクチンパスポートを提示すれば、EU域内を移動できる「グリーンパス」を発行してもらえます。

イタリアは6月21日、ワクチンパスポートの提示で日本人入国者の自主隔離を免除。2020年3月以来延期されていた羽田・ローマ線も7月9日に運行開始となりました。

これらの動きに対応するため、日本でも取り急ぎ、紙のかたちでワクチンパスポートを発行する流れとなりました(今後は電子版を予定)。

ただし、日本政府は旅行目的での渡航は推奨していません

日本は2021年1月13日から、全ての外国人の入国を禁止しており、帰国者も出国前72時間以内にPCR検査を受け、検査証明を提示すること、入国後14日間公共交通機関使用禁止、自宅待機などの制限があります。

また、アメリカ、イギリスを含む変異株流行国から帰国した場合は検閲所指定の宿泊施設で3~10日間、待機しなければなりません。

ワクチンパスポートがあれば海外旅行に行ける!と考えるのはまだ早いです。

詳しくは>>外務省海外渡航・滞在

ワクチンパスポートを持っていると国内旅行やイベント入場で優遇される?

ワクチンパスポートを持っていると国内旅行やイベント入場で優遇される?
写真:123RF ※写真はイメージです

経済界からは、ワクチンパスポートを飲食店や旅行で活用することで、経済回復の後押しになるという声が上がっています。

 

経団連が挙げた国内でのワクチンパスポートの活用例

  • 飲食店などでの各種割引、特典の付与
  • 国内移動、ツアーでの活用(ツアー参加や移動の自粛制限を緩和)
  • イベント会場、競技場での優先入場
  • 介護施設や医療機関での面会制限の緩和

 

これを受けて、政府は、商業施設などでの利用法について検討しています。

パスポートによる料金割引などは認める一方、ワクチンを接種していない人の入場を拒否するなど、差別や不利益につながることは避けるよう呼びかけています。
また、商業施設などで提示を求められる場合、代わりに「接種済証」や「PCR検査陰性証明」の提示でもよいとしています。

このような国内でのパスポート利用方法については、ワクチン接種率が高くなってから、本格的に議論されるようになると思われます。

ワクチンパスポートを持っていない人は損をする? 海外旅行できない?

ワクチンパスポートを持っていない人は損をする? 海外旅行できない?
写真:123RF

ワクチンを受けたくない人、妊娠中や持病があるなどの理由で受けられない人もいます。また、若年層は接種の優先順位が低く、接種券をまだ配布していない市区町村も多い状況です。

海外渡航の際、ワクチンパスポートがなければこれまでどおりPCR検査や隔離を経れば入国できますし、代わりに陰性証明書を提出すればよいとする国もあります。

ワクチンパスポートはあくまで接種の事実を証明するためのもので、ワクチン接種やパスポート取得は強制ではありません。
パスポートを持っていないだけでイベント入場拒否、というようなことにならないよう、政府もガイドラインを作成中です。

各国が独自に進めるワクチンパスポート。今後は規格が統一される?

各国が独自に進めるワクチンパスポート。今後は規格が統一される?
写真:123RF

ワクチンパスポートは規格が世界で統一されていないため、商業施設などでの利用は、いまのところ、発行した国の中での利用に限られています。
今後は旅行者もワクチンパスポートを提示できるよう、QRコードに規格を統一する案も検討されています。

国ごとのワクチンパスポートの利用状況

アメリカ
ニューヨーク州は3月下旬から、経済再開へのステップとして、全米で初めてワクチンパスポートアプリの運用を開始しました。
反面、テキサス州・フロリダ州は、ワクチンの接種は強制ではないとして、企業や団体がパスポートの提示を求めることを禁止。
政府は統一的な制度を導入しない方針で、地域によって差が出ています。

イスラエル
国民の半分がワクチン2回接種済みとなったイスラエルでは、世界で初めて、2月からパソコンやスマホのアプリで接種や陰性履歴を証明。大規模集会やスポーツなどを再開する際に提示を義務付けました。
「若いから大丈夫」とワクチンを接種する気がなかった若者も「パスがあれば出かけられる」と評判になり、接種率が上がりました。

EU(ヨーロッパ連合)
域内共通の「グリーンパス(デジタルコロナ証明書)」の運用を7月1日から本格的に開始。
夏休みシーズンに合わせたもので、観光業の立て直しが期待されています

中国  
中国政府は3月、ワクチン接種歴を示す「国際旅行健康証明」(電子版またはQRコードを印刷した紙)の運用を始めました。経済回復を急ぐ目的で各国にも導入を訴えています。

スマホでワクチンパスポートを見せられるようになる?

スマホでワクチンパスポートを見せられるようになる?
写真:123RF ※写真はイメージです

7月2日、グーグルはアンドロイドスマホにワクチンパスポートの表示機能を追加することを発表しました。

ワクチンや検査を提供する機関から接種状況や検査結果を確認できるメールを受け取り、スマホでワクチンパスポートとして表示し保存できます(オフラインで表示することも可能)。

現在はアメリカ国内でテスト運用されている段階で、各国政府にこの機能を提供することで運用を合理化できるとしています。

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