カメラマン☆Hoshiの今月の一枚

まっぷる、ことりっぷの撮影のため日本をはじめ、海外も駆け回る編集部カメラマン☆Hoshi。一度の取材の撮影枚数は千を超えることもしばしばです。けれども頁数に限りのある誌面に使われるのは、いいとこ十数枚。担当編集が泣く泣く落とす写真も多いのです。

数ある取材写真のなかからカメラマン☆Hoshiが直近で撮影した、とっておきの一枚を撮影エピソードとともにお届します!

カメラマン☆Hoshi

昭文社の唯一無二の社内カメラマン。国内のみならず海外ロケにも引っ張りだこ。カナダ在住経験があり英語も堪能なことから、コーディネーター的な役目を果たすこともしばしば。そんな頼りになるカメラマン☆Hoshiも50代後半、さすがにそろそろ弟子を育てねばと思うとか思わないとか。

  

'80年代ポスター風に。
沖縄の「ニライビーチ」

青い海に映える赤いライフガードタワー。カップルがスウッと横切った絶妙な瞬間をパシャリ。完全に私好みな1ショット。でも、こういうカットもなかなかいいでしょ?(沖縄県読谷村 ニライビーチ)

こんにちは!☆Hoshiです。いよいよ夏本番ですね。そんな今月は、夏らしく沖縄取材のエピソードをご紹介したいと思います。

私の夏は、毎年「まっぷる沖縄」の取材から始まります。沖縄のようなリゾート地は夏休みが一番のかき入れ時。お店側も忙しく、夏休み期間中の取材はNGなんです。でも、沖縄といったらやっぱり“夏らしい絵”がほしい! 夏の沖縄取材ができる時期は、じつのところ梅雨明けの6月後半~7月前半あたりしかないのです。

私に下された今年の沖縄’sミッションは「リゾートビーチらしい写真を撮影すること」。

今月の一枚は、そんなミッションを引っ提げて7月上旬に撮影してきた「ニライビーチ」。沖縄県読谷村にある「ホテル日航アリビラ」のビーチです。私のお気に入りの1ショット、いかがでしょうか。

活用したのは潮見表!
2か月前から入念に
スケジューリング

パラソルはリゾート感を演出してくれる頼もしい存在

沖縄の海は、晴れたらきれいに撮れるというものでもないのです。沖縄の海を撮影するときは「潮の満ち引き」がとても重要だということを私は長年の経験から学びました。引き潮時の沖縄の海は、海底のサンゴが露出してリゾートビーチの雰囲気が出ないんですよね。

ということで、太陽が真上に来て海の青が一番きれいに出る正午に満潮となる日を潮見表でリサーチ! 2か月前から取材日の目星をつけて粛々と準備を進めてきました。

取材はお客さんが少ない平日に行うことが多いのですが、今回は満潮の関係で取材日が金~日曜とガッツリ週末かぶり。それでも、よりよい本づくりのために取材チーム一同は週末の沖縄へ。あとは天気がよいことを祈るのみ!

今年初めて発見した素敵な撮影スポット。物語のなかの風景みたいでしょ?

その熱い想いが天に届いたのか、沖縄滞在中はすべての日が晴れるという抜群のコンディションに恵まれました。社歴20年、毎年沖縄の撮影に行ってはいますが、今年の写真は過去最高の仕上がりです。

カメラマン泣かせ!
沖縄のひんやりスイーツ

太陽が燦燦と降り注ぐ沖縄ではひんやりスイーツが人気ですが、これを撮影するのは至難の業!! 沖縄の気候では室内でもすぐにアイスがゆるんでしまうほど。提供されたら一瞬で仕留めないといけません。

室内でこんな状態なのに、外での撮影なんてとんでもない!しかし、とんでもない状況でもやらなければいけないのがカメラマン。

  

涼やかでリゾート感満載の1ショット

こちらのトロピカルジュースの写真。編集者に「海を背景に」と指示されたのですが、海、だいぶ遠いところにあるんですけど~!
ですから、海まで商品を持って走りましたよ。店主さんも一緒に(笑)。 氷が溶けると形が崩れるので撮影はほぼ一発勝負!

さまざまな南国フルーツが
華やかに盛られたパフェ

鮮やかな紫が写真映えする
紅芋のかき氷

ピンクグレープフルーツの
爽やかなスムージー

マンゴーとドラゴンフルーツの
見事なフルーツ盛り

「なんか、イイ」という
世界観を造り上げる

今回は琉球ガラスややちむん、沖縄の染物・紅型(びんがた)などのクラフト撮影もたくさんありました。
イイ感じの雰囲気を出すために、商品を並べ替えてみる、違う場所に持って行ってみるなど、撮影は試行錯誤の連続です。

ガラスは太陽の光を当てるときれいに映ります

例えば、上の写真は突如現地で白い机を貸してもらって撮影してみました。グラスの光と影がいい具合に交わり合って、味わい深い一枚になりました。

独特な色使いが印象的な
沖縄生まれの服

素朴でかわいい
やちむん

形も色も唯一無二な
琉球ガラス

鮮やかな沖縄の染物
紅型

ラストは、沖縄で有名な夕日スポットの写真をみなさんにお届けしたいと思います。

まだまだ厳しい暑さが続きますので、くれぐれも無理のないよう夏の旅を楽しんでくださいね。みなさんの夏休みが素敵な思い出でいっぱいになりますように。

ラスベガス感が漂う複合施設
「デポアイランド」

「瀬長島」は飛行機の通り道でもあり、飛行機×夕日のショットが撮影できて人気

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