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世界のビールをお取り寄せ&飲み比べ! ビールで楽しむ海外旅行 画像:123RF

渡辺拓海

更新日: 2023年1月31日

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世界のビールをお取り寄せ&飲み比べ! ビールで楽しむ海外旅行

「旅先で出会うビール」の魅惑的な響きといったら……!
時節柄、現地へ行けないのであれば、現地のビールを自宅に呼び寄せてやればよいのです。
今回はお取り寄せで楽しめる世界のビールをおすすめ!

とはいうものの。日本にいるのだから日本のビールを飲めばよい。日本人には日本のビールが一番。

さまざまなご意見が聞こえてきます。

私自身、本当に「おすすめ!」とお伝えしてよいのか迷うところがありますので、結論は、国産ビールの大横綱「アサヒスーパードライ」と世界のビールを飲み比べてから決めようと思います。

飲んで楽しむ海外旅行、世界のビールはおすすめできるのか。
一緒に考えていきましょう!

世界のビールをお取り寄せする前に!スタイル別で飲むビール

世界のビールをお取り寄せする前に!スタイル別で飲むビール
画像:123RF

比較的手に入れやすい国産ビールがほろ苦いのには理由があります。あちらの国のビールが濃い味なのも、そちらの国のビールがフルーティーなのも同様です。

同じビールの仲間なのに、味わいに大きな幅があるのはどうしてなのでしょう?その理由は3つに分類されるビールの「スタイル」にありました。

スタイルの違いは味の違い。読めば少しだけビール通になれる豆知識をざっくり押さえておきましょう。

ビールの3つのスタイル

ビールの原材料は麦。まずはこの麦を「麦芽」にしていくのが、ビールづくりのスタート地点。

乾燥させた麦芽は、麦汁となり(糖化作業)→酵母を加えて発酵→熟成→ろ過・熱処理という行程を経てその姿をビールへと変えていきます。
注目したいのは「酵母を加えて発酵」の部分。ここでビールのスタイルが決まります。

酵母を加えて上面発酵すると「エール」スタイル
20度前後の温度で3~5日間かけて発酵させる方式。
常温に近い温度のため、酵母の動きは活発化し麦汁の「上面」へと浮き上がってきます。酵母の力が存分に働いた結果、フルーティーで多層的な香りを持つビール「エール」が完成。

歴史を紐解いてみると、その昔はビールといえばエールのこと。ラガースタイルの普及により影を潜めましたが、90年代後半から2000年代に起こったクラフトビールブームの影響で、再び注目を集めています。
エールの種類……ペールエール、スタウト、アルトなど

酵母を加えて下面発酵すると「ラガー」スタイル
10度前後の温度で7~10日間かけて発酵させる方式。
低温で発酵させるため、酵母の動きは沈静化し麦汁の「下面」へと沈んでゆきます。酵母の力が前面に出てこないため、スッキリしたほろ苦さを持つビール「ラガー」が完成。

低温管理のために雑菌が繁殖しづらいラガーは大量生産が可能。取り扱いやすさも手伝って19世紀以降は爆発的に普及し、日本国内で作られている大手メーカービールのほとんどがラガースタイルとなっています。
ラガーの種類……ピルスナー、ボック、スチームビールなど

野生の酵母を利用すると「自然発酵」スタイル
人が「酵母」という存在を発見・利用する前から用いられていた発酵方式。
文字どおり、自然界にある野生の酵母を利用します。こちらも常温に近い温度で発酵させる方式なので、書物によっては「上面発酵」の一部に分類されることも。「自然発酵」スタイルは、ワインやシードルのような酸味を感じさせる珍しいビールです。

スタイルの違いは味の違い

まとめてみましょう。

いくつかの例外はありますが、基本的にはフルーティーなら「エール」、スッキリなら「ラガー」、ワインのような酸味なら「自然発酵」ですね。

今回は、海外のエール、ラガー、自然発酵と全スタイルのビールをお取り寄せしました。日本のラガービール(アサヒスーパードライ)とはどう違うのか。「キレ」「コク」「甘み」「苦み」の4つのポイントに注目しながら飲み比べていきます。

※「キレ」が強ければ「5」、「苦み」の弱いものは「1」と、味の優劣ではなく強弱を示す5段階の数字を付与していきます。基準となるスーパードライの項目はすべて「3」とします。

それでは、飲んで楽しむ海外旅行へと出発しましょう。最初の国はドイツです!

世界屈指のビール大国【ドイツ】のビールをお取り寄せ

世界屈指のビール大国【ドイツ】のビールをお取り寄せ
画像:123RF

秋になるとビールのお祭り「オクトーバーフェスト」が開催されることでも有名なドイツ。種類豊富でその味は地域によってガラリと変わるといわれています。たくさん並んだビール瓶の中から何をお取り寄せすればよいのか、悩みますよね。

今回は、ラガービールの「ラガー」という単語はドイツ語の「Lagern(貯蔵する)」が由来という点に着目してみました。

イェヴァーピルスナーをお取り寄せ![スタイル:ラガー]

ドイツ北部沿岸の街・イエヴァーで製造されているビールです。バイエルン産の最上級アロマホップに加えて、北海に近い場所柄、鉄分・酵素を豊富に含んだ特別な味わいの水を使用しているとのこと。

アルコール度数:4.9%、330ml、価格:360円前後

【飲んでみました】
チェーン店の外食すら自粛している昨今。珍しい海外ビールにやや身構えていたのですが、まるで飲み慣れているかのようにスッと入ってくる口当たり。「あれ、スーパードライと大差が無いのかな?」と1杯目から企画の存続を危ぶんだ直後に舌を襲う、目の覚めるような苦み……!飲み込んだ後にもその余韻は残ります。

決してガブガブいけるタイプではないのですが、苦みが徐々にクセになり、いつの間にか飲み干していました。力強い味わいが魅力的なビールです。
キレ:4、コク:4、甘み:2、苦み:4

イェヴァーピルスナーをお取り寄せ![スタイル:ラガー]
リンク先での売上の一部が当サイトに還元される場合があります。
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ホフブロイ・オリジナルをお取り寄せ![スタイル:ラガー]

1589年に宮廷醸造所として開設。オクトーバーフェスト期間中に座席数1万席を数える最大テント(そのほかのテントは4,000~6,000人)を設置するなど何世代にもわたり愛され続けるホフブロイハウス。そんな人気醸造所の看板ビールをお取り寄せしました。

アルコール度数:5.1%、330ml、価格:500円前後

【飲んでみました】
最初の印象で「ドイツビールは苦いのだな」と思っていたのですが、「ホフブロイ・オリジナル」はまったく異なるアプローチ。

ほとんど苦みやクセがありません。決して大味・薄味というわけではなく、ビールの旨味をきちんと残している感じは、まさにドイツ版のスーパードライ。肉類や塩気のあるオツマミが多いといわれるオクトーバーフェスト会場で大量消費されるのも頷けます。
キレ:3、コク:3、甘み:2、苦み:2

ホフブロイ・オリジナルをお取り寄せ![スタイル:ラガー]
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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

筆者
渡辺拓海

村上春樹が好きな編集者。好きな言葉は「やれやれ」です。
旅行、おでかけはもちろんのこと、グルメ、スイーツ、アウトドアギアなど多趣味。コロナ禍になり、オンラインでの習い事にも興味あり。
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