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薄味ではない【アメリカ】ビール。世界屈指のクラフトビールをお取り寄せ
大手企業の独占状態であったアメリカビール市場に変化が訪れたのは、90年代後半から2000年代にかけて。小規模なビール醸造所やそこで働く職人たちに注目が集まり、近年、日本でも目にする機会が増えた「クラフトビール」の革命が起こったのです。
その結果、「自分たちが本当に飲みたいビール」として個性あふれる商品が続々と生まれ、アメリカはクラフトビール文化の中心地となりました。今回は、喉越しはよいけれど少々味が薄いのでは……?という、レトロなアメリカビールの印象を拭えそうな2本をお取り寄せしました。
ビッグウェーブ・ゴールデンエールをお取り寄せ![スタイル:エール]
ハワイNO.1地ビールメーカーで、ハワイ島カイルア・コナに本社があるコナビール会社が製造する本格的麦芽100%のビール。1994年より生産が開始され、今ではハワイ全島とカリフォルニア州でも販売されている人気のビールです。
【飲んでみました】
口から鼻に抜ける香りに特徴があります。インターネットのレビューなどでは「柑橘系」と評されていますが、オレンジやグレープフルーツのようなハッキリとしたものではありません。個人的には主張しすぎない甘みと相まって「花」のような印象を受けました。
優しいテイストのため「濃厚なビール」は期待しないほうがよいでしょう。どちらかといえば、ビールの味が少し苦手という人におすすめしたい爽やかな一杯です。
キレ:2、コク:2、甘み:4、苦み:2
グースアイランド 312 アーバン ウィートエールをお取り寄せ![スタイル:エール]
1988年にシカゴで創業したグース・アイランドビールカンパニーは、アメリカ中西部でも最大のクラフトビールのブランド。その代表作が今回お取り寄せした「312」で、2014年からはユナイテッド・エアラインの機内・ラウンジでも提供されているとのこと。
【飲んでみました】
多くのビールは大麦の麦芽からつくられるのですが、このビールは大麦麦芽に加えて「ウィート=小麦の麦芽」も含まれているそう。たんぱく質含有量の多い小麦だからこそ出せる、ふんわりとした口当たりが印象的です。
喉越しはしっかり、ほどほどの苦み、濃厚すぎずに後味スッキリと非常にバランスのよいビール。突出した点を持たない優等生タイプで、非常に好ましい味わいですね。
キレ:4、コク:4、甘み:3、苦み:3
世界のユニークなビールをお取り寄せするなら【ベルギー】がおすすめ
2016年に世界遺産に登録されたベルギービールの主流は、修道院で作られる「トラピストビール」です。日本でも、大きめのスーパーへ行くと見かけるようになりましたね。
その特徴は、地域や醸造所でまったく異なるバラエティ豊かな味と香り高さ。今回はせっかくの飲み比べ企画ですから、基本の「トラピストビール」ではなく、少し珍しいものを取り寄せてみることにしました。
ドゥシャス・デ・ブルゴーニュをお取り寄せ![スタイル:エール]
オーク樽で長期熟成させて、ワインのような独特の甘みと酸味を醸し出すレッドエール。ラベルごとに強く個性が出ているという種類のビールですが、今回お取り寄せした「ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ」は果たして……?
【飲んでみました】
事前に知らされていなければ、「ビール」というカテゴリーには収められないほどに際立つベリー系の味。早摘みのブドウを連想させる強い酸味で、ジュースのようなわかりやすい甘さは感じられず。これまでの意味合いとは異なりますが、「ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ」もまたグビグビ飲めない系のビールです。
ただし、クエン酸たっぷりのレモンジュースなど、酸っぱい飲み物好きであればおかわり必須!ハマる人は間違いなくハマる一杯です。
キレ:2、コク:4、甘み:4、苦み:1
カンティヨン・グースをお取り寄せ![スタイル:自然発酵]
フルーツ果汁添加のカクテルタイプのビールとは、一線を画した複雑さを持つランビック(自然発酵)のビール。ベルギービールのファンとして、これまでより一歩奥へ踏み込むことのできるスタイルといわれることも。
今回お取り寄せしたビールの中では、レア度・お値段ともにピカイチの「カンティヨン・グース」。王冠を開栓した後にもコルクが待ち構えているなど、否が応でも期待が高まります!早く早く!
【飲んでみました】
……お酢かな?
コクや甘みはほとんど感じられません。誰も傷つかない書き方でお伝えするならば、ものすごく健康によさそうな味。強い酸味で猛烈に唾液が出るため、食欲不振のときには……という方向へ持っていきたかったのですが、体調不良時にはおすすめできないパンチ力(酸っぱさの暴力)。
もし評価項目欄に「刺激」があれば迷わず「5」で。これまでにない一杯が味わえることはお約束します。一歩どころか、何歩も奥にある新しい扉を開けたい方に……。
キレ3、コク1、甘み1、苦み1(刺激5)
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村上春樹が好きな編集者。好きな言葉は「やれやれ」です。
旅行、おでかけはもちろんのこと、グルメ、スイーツ、アウトドアギアなど多趣味。コロナ禍になり、オンラインでの習い事にも興味あり。
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