恋愛映画のおすすめ【韓国・アジア映画】編!
韓国は意外と「恋愛映画」がヒットしないんだとか。つまり、日本で観れる作品は大ヒット作ばかり!と言っても過言ではないでしょう。近くて遠い異国の文化を楽しみながら観たい作品たちです。
おすすめの恋愛映画21. 建築学概論
タイトルからは予想のつかない初恋ラブストーリー
建築士スンミンのもとに大学時代の同級生ソヨンが15年ぶりに現れ、自宅の設計を依頼する。ソヨンはスンミンの初恋の人だった。忘れかけていた「あの頃」が蘇る——。400万人超の動員で韓国映画史を塗り替えるほどのブームを巻き起こした大ヒット恋愛映画。
公開当時の韓国では観た人それぞれが自分の「初恋」を語り始めるという現象が起きたそうで、近年の日本映画にたとえるなら『花束みたいな恋をした』みたいなポジションの作品なのかもしれません。甘く切なくほろ苦く、不器用な初恋の記憶に身悶えたいあなたにおすすめの一品です。
映画の詳細データ | |
公開年 | 2012年 |
製作国 | 韓国 |
監督 | イ・ヨンジュ |
出演者 | オム・テウン/ハン・ガイン/イ・ジェフン/ペ・スジ ほか |
時間 | 116分 |
おすすめの恋愛映画22. ビューティー・インサイド
日本からは上野樹里も「ウジン役」で出演している
「目覚めるたび別人になってしまう男」を主人公に、「愛の本質」を問うラブストーリー。劇中で主人公ウジンを演じた総キャスト数は、なんと123名! 10分と同じ姿をしていることはなく、性別も年齢も人種も全てがランダムな主人公というファンタジックな設定でありながら自然と感情移入できてしまうのは、これが普遍的な物語だからなのでしょう。
123の顔を持つウジンが一途に愛する女性・イスを演じるのは『華麗なる遺産』のハン・ヒョジュ。『梨泰院クラス』のパク・ソジュンも、印象的な「ある日のウジン」として登場します。韓国恋愛映画の入門編にもおすすめ!
映画の詳細データ | |
公開年 | 2015年 |
製作国 | 韓国 |
監督 | ペク・ジョンヨル |
出演者 | ハン・ヒョジュ/パク・ソジュン ほか |
時間 | 127分 |
おすすめの恋愛映画23. 最も普通の恋愛
仏頂面からとびきりの笑顔まで、主演コン・ヒョジンの魅力炸裂
婚約が破談になり酒浸りの日々を送るジェフン(キム・レウォン)はある朝、身に覚えのない「2時間もの通話記録」に気付く。電話の相手は入社まもない同僚のソニョン(コン・ヒョジン)だった。粘着質の元カレにつきまとわれ恋愛に嫌気がさしていたソニョンと、元カノに未練たらたらのジェフン。恋に疲れた二人は、傷を触り合いながら、いつしか心の距離を縮めていく――。
恋愛関係とも「同志」とも取れる二人の関係はぶっきらぼうでありながらとても優しく、映画のタイトルからは想像できないような感動をもたらしてくれます。名バイプレイヤーたちの好演も見どころ。
映画の詳細データ | |
公開年 | 2019年 |
製作国 | 韓国 |
監督 | キム・ハンギョル |
出演者 | キム・レウォン/コン・ヒョジン ほか |
時間 | 109分 |
おすすめの恋愛映画24. ユンヒへ
「雪はいつやむのかしら」という台詞に込められた思いとは
北海道・小樽が主な舞台となる、静かで繊細なラブストーリーです。韓国で娘と暮らすシングルマザーのユンヒ(キム・ヒエ)と、小樽で叔母と暮らすジュン(中村優子)。かつて何かがあったらしい二人の失われた時間は、それぞれの近しい人たちによる少し(いや、だいぶ?)のおせっかいで巻き戻されていきます。
アジアで人気の高い岩井俊二監督の名作恋愛映画『Love Letter』に着想を得たという、「手紙」から始まる物語。どこかヨーロッパのようでもある小樽の雪景色がロマンティックです。元I.O.Iメンバーのキム・ソヘが好演するユンヒの娘セボムも、映画を気持ちよく転がしてくれます。
映画の詳細データ | |
公開年 | 2019年 |
製作国 | 韓国 |
監督 | イム・デヒョン |
出演者 | キム・ヒエ/中村優子/キム・ソヘ/木野花 ほか |
時間 | 105分 |
おすすめの恋愛映画25. あなた、そこにいてくれますか
過去の自分を救うために、今を犠牲にしろと言われたら…?
2015年、ひょんなことから「飲んで眠ると願いが叶う」という謎の錠剤を手に入れた主人公。半信半疑ながら30年前に亡くした恋人を想って目を瞑ると、そこは1985年。恋人と平穏に交際している若き日の自分に対面してしまうのだが——。
不朽の名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズを思わせる「時間旅行の鉄板ネタ」が存分に楽しめるのはもちろんのこと、「恋人の死」という悲劇のラブストーリー要素が巻き起こす「過去の自分と、未来の自分とのせめぎ合い」も非常におもしろいところ。フランスのベストセラー小説を原作として細部まで丁寧に作り込まれた、おすすめの韓国恋愛映画です。
映画の詳細データ | |
公開年 | 2016年 |
製作国 | 韓国 |
監督 | ホン・ジヨン |
出演者 | キム・ユンソク/ピョン・ヨハン/チェ・ソジン/キム・サンホ/パク・ヘス ほか |
時間 | 111分 |
おすすめの恋愛映画26. 逃げた女
タイトルから連想するようなメロドラマではない
「5年間、一度も夫と離れたことがない」と言う主人公ガミ(キム・ミニ)。その割にはどういうわけか、このたび彼女は3人の女友達を次々と訪ねていく。「最近どうなの?」——韓国恋愛映画の名匠ホン・サンス監督による、表向きは恋愛映画という感じでもない作品です。
ガミが会いに行く女友達は、いずれも男女関係に辟易している人物ばかり。他愛もないおしゃべりのなかで彼女が自身の結婚生活について不満を述べることは決してないのですが、しかし確実に彼女の中で何かが揺れ動いているのが見える、そんな繊細な物語となっています。77分と短いのもおすすめポイント。
映画の詳細データ | |
公開年 | 2020年 |
製作国 | 韓国 |
監督 | ホン・サンス |
出演者 | キム・ミニ ほか |
時間 | 77分 |
おすすめの恋愛映画27. ラブストーリー
『クラシック』という原題のとおり、永く愛される名作
母が大切に保管している亡き父との恋文を、留守中こっそり読み始めたジヘ(ソン・イェジン)。若かりし日の両親の恋は女子大生であるジヘの今とも重なり、小っ恥ずかしいながらも読む手が止まらない。しかし次第に、手紙の相手は「父」ではないことが見えてきて——。『猟奇的な彼女』のクァク・ジェヨン監督が紡ぐ、二世代にわたる愛の物語。
主演は『愛の不時着』のソン・イェジンと『秘密の森』のチョ・スンウ。現在でも第一線で活躍する二人が、20年前にもこんな名作恋愛映画を残していたことに驚かされます。母娘二役を見事に演じ切ったソン・イェジンの可憐さと力強さ、必見です。
映画の詳細データ | |
公開年 | 2003年 |
製作国 | 韓国 |
監督 | クァク・ジェヨン |
出演者 | ソン・イェジン/チョ・スンウ ほか |
時間 | 132分 |
おすすめの恋愛映画28. 1秒先の彼女
台湾と日本の文化を比べながら観るのも楽しい
何をするにもワンテンポ早い彼女とワンテンポ遅い彼のラブコメ——といったふうに宣伝されていた台湾映画ですが、そのつもりで観ると実際はだいぶ「思っていたのと違う」作品で驚かされるかもしれません。
原題は「消えた情人節(バレンタインデー)」。劇中でも開始早々に主人公・シャオチーが「バレンタインデーが消えちゃったの! 私のバレンタインはどこ?!」と大騒ぎ。これは一体どういうことなのか——。観客の我々はもちろん、彼女も全く知らない「消えた一日」の真相を共に究明していく、ファンタジー好きな人におすすめの個性派恋愛映画です。
映画の詳細データ | |
公開年 | 2020年 |
製作国 | 台湾 |
監督 | チェン・ユーシュン |
出演者 | リー・ペイユー/リウ・グァンティン ほか |
時間 | 119分 |
おすすめの恋愛映画29. ブエノスアイレス
セクシュアリティ関係なく、普遍的なラブストーリー
『恋する惑星』のウォン・カーウァイ監督による、90年代の香港映画&ミニシアターブームを代表する一作。レスリー・チャンとトニー・レオンの二大スターが共演した、ゲイカップルの恋愛物語です。2022年に「WKW4K ウォン・カーウァイ4K」としてリバイバル公開された際にも満席続きの大ヒットを記録しました。
印象的なのは、なんといってもアルゼンチン「イグアスの滝」。ナイアガラの滝を大きく上回る規模だというこの滝に「呑み込まれる」感覚(可能なら映画館で観るのがおすすめ!)は観客のみならず世界中の映画人に影響を与えたようで、本作にオマージュを捧げた映画も多数存在します。
映画の詳細データ | |
公開年 | 1997年 |
製作国 | 台湾 |
監督 | ウォン・カーウァイ |
出演者 | レスリー・チャン/トニー・レオン ほか |
時間 | 96分 |
おすすめの恋愛映画30. チィファの手紙
この現代に「文通」を成立させる仕掛けが面白い
『リリイ・シュシュのすべて』などの岩井俊二監督による中国映画。じつは、同内容の脚本を日本で映画化したものが2020年公開の『ラストレター』です(出演は福山雅治/松たか子/広瀬すず/森七菜ほか)。日本版をローカライズした中国版ではなく「逆」なのがおもしろいですね。
ストーリーは日本版同様、姉の死を知らせに行った同窓会で初恋の人と出くわしたチィファが思わず姉を装ってしまうところから始まる「手紙のやりとり」がキーワード。喪失と再生の物語であり、世代を越えた恋愛物語でもあります。『ラストレター』と見比べてみるのもおすすめです。
映画の詳細データ | |
公開年 | 2018年 |
製作国 | 中国 |
監督 | 岩井俊二 |
出演者 | ジュウ・シュン/チン・ハオ ほか |
時間 | 113分 |
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感動したいとき、考えを巡らせたいとき、恋をしたいとき、幻滅しておきたいとき。
どんなときにも、きっと、絶対、ぴったりな映画はあります。
「今の気持ち」な恋愛映画が見つかりますように。

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ただの雑食な映画好き。
「観た映画は必ず感想を書く」というマイルールのもと、2018年から映画ブログ『353log』を日々更新中です。
まだまだ不勉強なことばかりですが、皆様に「観たい!」と思っていただけるようなご紹介ができるよう努めます。
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