泣ける恋愛映画のおすすめ30選！ 余命ものから等身大のラブストーリーまで

夜桜の美しさが心に残る泣ける

数万人に一人という難病で「余命10年」を宣告された茉莉（小松菜奈）は、何となしに出席した同窓会で中学時代のクラスメイト・和人（坂口健太郎）と出会う。生きる希望を失い自暴自棄になっていた和人に苛立ちを隠せない茉莉だったが、そんな茉莉の叱咤で人生を立て直した和人は彼女に想いを寄せ続ける。「余命10年」とは知らないままに——。

同名の原作小説を書いた小坂流加さんは、劇中と同じ病気で2017年に亡くなられています。茉莉が過ごした日々を大切に映像化したいという気持ちから、四季折々の美しくもありふれた景色は実際に1年をかけて撮影されたのだそう。主演二人の抑えた演技が胸に迫る泣ける恋愛映画です。

「あたしも君も、一日の価値は一緒だよ」

他人との関わり合いを避けてきた男子高校生の志賀（北村匠海）は、話したこともないクラスのマドンナ・桜良（浜辺美波）が膵臓の病気で「余命1年」なことを偶然知ってしまう。家族以外に病気を明かしていなかった桜良は、嫌がる志賀を「仲良しくん」と呼び、秘密を知る唯一の友達として思い出作りに巻き込んでいくのだが——。住野よるさんによる同名小説の実写化です。

小っ恥ずかしいくらいのティーン向け青春ムービーな味付けで走り出す本作、大人が観たら最初は「間違えたかな」と思うかもしれませんが、最終的な催涙力はかなり高めなので覚悟しておいてください。奇抜なタイトルの意味が、きっと腑に落ちるはず。ちょっと意外な三角関係の描き方にも注目の泣ける恋愛映画！

切なくも清々しい後味がうれしい

高校生の卓也（北村匠海）は、治療法の見つからない難病「発光病」で長期入院しているクラスメイト・まみず（永野芽郁）のお見舞い係を押し付けられる。気乗りしないまま病院を訪れた卓也だったが、ひょんなことから まみずの「死ぬまでにやりたいことリスト」を「代行」していくことになる——。

電撃小説大賞を受賞した佐野徹夜の同名小説を、『君の膵臓をたべたい』の月川翔監督が実写映画化した泣ける恋愛映画です。『君の膵臓〜』と共通点の多い「巻き込まれ型」ストーリーではありますが、ヒロインがあくまで「病院からは出られない」のが大きく異なる点。北村匠海さん演じる卓也の物怖じしないミッション遂行ぶりが頼もしく、まみずは幸せだっただろうなあと、自然に思えます。

『（500）日のサマー』の脚本家コンビが参加

酸素ボンベなしでは生活できない少女ヘイゼルと、骨肉腫で片脚を失った少年オーガスタス。二人は、がん患者のグループセラピーで出会う。お互いに深刻な病気を抱えているけれど、若者らしく遊び回りたい。恋だってしたい。相思相愛なカップルの誕生を両親たちも温かく見守り、ついには外国旅行まで計画するのだが——。

不治の病と勇敢に闘う若者たちの物語でありながら、基本はティーンのラブコメディ。明るく前向きで元気をもらえて、最後にしっかり泣かせてもらえます。ウェットな演出は極力控えられているので、「余命もの」が苦手な方にもおすすめの泣ける恋愛映画です。アンセル・エルゴート演じるちょいワル男子オーガスタスの、しかしピュアな可愛さは必見！

不思議な後味が残る、異色のラブストーリー

失業中の女性・ルーは、6ヶ月契約の高給な求人に飛び付いた。それはバイク事故で四肢麻痺となった元実業家の青年ウィルを、ときに介護し、ときに話し相手になる、というものだった。はじめは心を閉ざしていたウィルだが、ルーのオープンな人柄にいつしか打ち解けていく。しかし、ルーはまだ知らない。「6ヶ月の契約期間」に大きな意味があることを——。

『ゲーム・オブ・スローンズ』のエミリア・クラークが天真爛漫なヒロインを演じるロマンティック・コメディ。「泣ける恋愛映画」の定番としてよく紹介されているので、タイトルやビジュアルは見たことがある！という方、多いかも。でもこれ、パッケージからは想像できない、賛否両論を巻き起こしそうな展開の作品なんです。ぜひ一度、ご賞味あれ。

あわせて観たい：ウォン・カーウァイ監督の『ブエノスアイレス』

ある日突然に脳腫瘍で余命いくばくもないと宣告された主人公の「僕（佐藤健）」。呆然としていると悪魔が現れ、世界からひとつ何かを消すことと引き換えに「1日」寿命を伸ばしてやる、手始めに「電話」を消すことにした、と言われる。「僕」は最後に電話をかける相手として、かつて付き合っていた「彼女（宮崎あおい）」を選ぶのだが——。

本作、きっとだいぶ予想外な泣ける映画です。もっと言ってしまうと、恋愛映画ですらないかもしれません。でも、自分にとって大切だった「もの」「こと」「ひと」を再発見していく作業は、必ずやあなたの感情を刺激するはず。みんな繋がっていて、今があるのです。

『君の膵臓をたべたい』の主演コンビが声を担当

舞台は2027年の京都。控え目な男子高校生・直実（声：北村匠海）のもとに「10年後から来た自分」を名乗る男が現れ、2027年の直実に対してミッションを与える。それは、クラスメイトの一行瑠璃（声：浜辺美波）と恋人関係になること。そして初デートの花火大会で、彼女を不慮の事故死から救うこと——。

馴染み深い京都の街並み×ゴリゴリのSF、というマッチングが不思議に新しい泣ける恋愛映画です。美少女アニメかな？と油断していると、思わぬ世界を見ることになりますよ！

監督は『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の伊藤智彦。じつは『ソードアート・オンライン』シリーズもかなり泣ける純愛ものなので、ご興味ありましたらぜひ。

包み込まれるような音楽が格別の映画体験をもたらす

第90回アカデミー賞で作品賞に輝いた、大人向けのファンタジーラブロマンス映画です。と言っても、恋のお相手は「半魚人」なのですが——。監督は『パシフィック・リム』などのギレルモ・デル・トロ。冷戦下1960年代のアメリカを舞台に、レトロな青緑色が観客を物語世界へ誘います。

サリー・ホーキンス演じるヒロインと、不幸な結末のために生まれたようなクリーチャー「半魚人」。はじめこそ異形としか思えない半魚人が、その絶妙なキャラクターデザインにより、見ていくうちに感情移入できるようになっていくのは驚きです。ふたりが結ばれる、ハッピーエンドともバッドエンドともとれるラストシーンが印象的な泣ける恋愛映画。みなさんはどう受け取りますか？

有名な「ろくろ回し」のシーンは、意外や序盤に登場する

恋人のモリーと幸せな日々を送っていたサムは、あるとき暴漢に襲われ命を落としてしまう。モリーを残して死んだ心残りから幽霊となって地上に留まるサムだったが、自分を殺した暴漢が今度はモリーの命を狙っていると気付き、どうにかしてモリーに危険を知らせようと奔走するのだった——。

大ヒットを記録した、ロマンス・ファンタジー映画の名作です。二転三転するストーリーと豊富なアイデアは、古い映画であることなどすぐに忘れさせてくれるはず。失意の底で「幽霊」なんて信じられないヒロインのモリー（デミ・ムーアのショートヘアは社会現象に！）や、サムの幽霊と二人三脚で活躍する「インチキ霊媒師」などキャラクターたちの魅力も光る、泣ける恋愛映画です。

過去の自分を救うために、今を犠牲にしろと言われたら…？

2015年、ひょんなことから「飲んで眠ると願いが叶う」という謎の錠剤を手に入れた主人公。半信半疑ながら30年前に亡くした恋人を想って目を瞑ると、そこは1985年。恋人と平穏に交際している若き日の自分に対面してしまうのだが——。

不朽の名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズを思わせる「時間旅行の鉄板ネタ」が存分に楽しめるのはもちろんのこと、「恋人の死」という悲劇のラブストーリー要素が巻き起こす「過去の自分と、未来の自分とのせめぎ合い」も非常におもしろいところ。フランスのベストセラー小説を原作として細部まで丁寧に作り込まれた、韓国の泣ける恋愛映画です。

この1年の間に、何が起こるのか——

新居に越してきたばかりの志織（川口春奈）はある日、壁にあいたエアコン用の穴から自分に呼びかけてくる男の声を聞く。声の主は隣室の住人・平野（高橋一生）で、「1年後の世界」から話し掛けているという。不審がる志織に「1年後の平野」は頼み込む。——「そちらの“僕”を尾行して欲しいんです」。

SF・推理作家の松尾由美による同名小説を実写映画化した本作は、みんな大好きタイムパラドックス系ラブストーリー。同じアパートに住む男女の恋物語としても、ワクワクする時間SFとしても、お得に楽しめる泣ける恋愛映画です。なお「泣ける度」はほどほど。こんなオープンすぎるご近所付き合いはイヤだ！等々、ツッコミを入れながら軽く観るのがちょうどいい映画かも。