久留米のフジ
紫や白の房状の花が藤棚を美しく彩る
垂れ下がる花穂が美しいフジの花期は4月~6月。花色は薄紫、薄紅紫、白、桃などがある。日本固有種は、花房が長く蔓が右巻きのノダフジと、花房が短く蔓が左巻きのヤマフジに分けられる。久留米周辺には、柳川・熊野神社にある中山の大藤や、八女・素盞鳴神社にある黒木の大藤、小郡・大中臣神社の将軍藤など名所が多い。
黒木の大藤(クロキノオオフジ)
後征西将軍良成親王のお田植えといわれる藤
推定樹齢600年という大藤で、国の天然記念物。幹囲約22m、枝は四方に50mほどのび、花房は満開時になると120cmに達する。見ごろは4月下旬。
中山の大フジ(ナカヤマノオオフジ)
開花期には「大藤まつり」が開催される
熊野神社前に立つ、県の天然記念物。上方河内野田からフジの実を持参し植えたと伝えられる推定樹齢280年の大フジ。
大中臣神社のフジ(オオナカトミジンジャノフジ)
県指定天然記念物の華やかな藤
約600年前に懐良親王が奉納したと伝えられる将軍藤が有名。およそ500平方メートルの藤棚にみごとな花房を付ける。