松江の和菓子
代々受け継がれた和菓子職人の技
茶道の栄えた松江には多くの和菓子屋が軒を連ねる。松江藩主に献上するため、職人たちが腕を磨いたことが和菓子文化を発展させた。技が光る松江の銘菓を味わいたい。
一力堂 本店(イチリキドウホンテン)
代々松江藩の御用達を勤めた和菓子の老舗
宝暦元(1751)年、江戸時代から9代続く和菓子の老舗。観光客に人気の「姫小袖」は松江藩主用命の際にのみ作る事を許された「お留め菓子」で和三盆の上品な甘さが魅力。
彩雲堂(サイウンドウ)
色とりどりの生菓子と抹茶で一服
松江は京都、金沢に並ぶ和菓子の町。その老舗として有名なのが彩雲堂。不昧公の歌から命名したという看板和菓子「若草」は、やわらかい求肥に黄緑色の衣がとても上品。
三英堂(サンエイドウ)
不昧公が命名した黄色のかわいい落雁
「菜種の里」は、七代藩主治郷が家老・有沢織部の山荘に赴いた折に、御用菓子屋・面高屋が調達して喜ばれたもの。面高屋から三英堂初代が製法を譲り受けた伝統ある和菓子。
三英堂
- 住所
- 島根県松江市寺町47
- 交通
- JR松江駅から徒歩10分
- 料金
- 菜種の里=918円(1枚)/松韻=659円(6個入)/日の出前=1728円(1本)/花けしき=1048円(8個入)/
向月庵(コウゲツアン)
松江の風情が感じられる和菓子
地元の茶人にも愛される和菓子屋。皮むき小豆の餡を使った羊羹に栗を散らした「瑞雲」は、宍道湖の夜明けの雲を表現している。瑞雲とは、吉祥事の前兆に現れる雲の名。
向月庵
- 住所
- 島根県松江市苧町1-36
- 交通
- JR松江駅から市営バス北循環線外回りで23分、松江しんじ湖温泉駅下車、徒歩5分
- 料金
- 瑞雲=1404円(1本)/老松=1404円(1本)/てずさび=700円(5個)/五色栗=1080円/ふく豆=594円/
桂月堂(ケイゲツドウ)
伝統和菓子はもちろん洋菓子も充実
大粒の小豆で作る蜜漬大納言が味の決め手の「薄小倉」をはじめ、落雁、小豆、求肥を重ね合わせた小ぶりの「出雲三昧」、蜜漬した梅を求肥で包んだ「かこい梅」で知られる。
桂月堂
- 住所
- 島根県松江市天神町97
- 交通
- JR松江駅から徒歩10分
- 料金
- 薄小倉=799円(6個入)、1555円(12個入)/かこい梅=1458円(10個入)/出雲三昧=799円(6個入)、1555円(12個入)/
風流堂 寺町本店(フウリュウドウテラマチホンテン)
歌から命名された打もの「山川」
銘菓「山川」は、紅白2色の柔らかい打もの。上品な甘さでしっとりとした口当たりが特徴。「散るは浮き散らぬは沈む紅葉ばの影は高尾の山川の水」という歌から命名。
風流堂 寺町本店
- 住所
- 島根県松江市寺町151
- 交通
- JR松江駅から徒歩7分
- 料金
- 山川=756円(1枚)/路芝=766円(12入)/朝汐=810円(4個)/遊びかん=486円(1個)/
福田屋 中原店(フクダヤナカハラテン)
郷土色豊かな和菓子を販売
神在月の到来を告げるユズを使った柚餅子、松江城をかたどったお城饅頭など、島根らしい和菓子がそろう。