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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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バルセロナから足を伸ばして、カタルーニャ地方の都市へ

バルセロナを中心としたカタルーニャ地方は、古来から地中海貿易で栄えた土地。歴史ある都市が数多く点在している。

バレンシア

地中海に面した太陽の街

果物や米を生産する穀倉地帯として知られ、日本でもおなじみのパエリアは、この土地の名物料理だ。ほかにも世界遺産のラ・ロンハ、伝統工芸品の陶器、スペイン3大祭りの火祭りなど見どころ満載。

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by fotolia - © dietwalther

カテドラル裏のビルヘン広場

バルセロナからのアクセス

バルセロナから鉄道で約3時間

バルセロナのSantsサンツ駅からEUROMED、TALGOで約3時間でバレンシアのNordノルド駅へ。1日4〜7便運行。駅から市庁舎広場まで徒歩5分。

バルセロナの北バスターミナルから約4時間でバレンシアのバスターミナルへ。1日14〜16便。

観光のポイント

観光の中心はノルド駅北側に広がる旧市街地。バルセロナからの列車が到着するホアキンソローリャ駅とノルド駅からは徒歩10分ほどで、シャトルバスもある。旧市街には世界遺産ラ・ロンハやカテドラルなどの見どころが集まり、おしゃれなカフェなど休憩スポットも充実している。

観光案内所

Paz 48
96-3986422
9:00〜19:00(日曜、祝日は10:00〜14:00)
日曜

【世界遺産】ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ

珍しい民間建築の世界遺産

15世紀末に建てられたゴシック建築。名称は「絹の交易所」を意味し、商業の場としてバレンシアの繁栄を支えた。内部はねじれた柱が並ぶ柱のサロンをはじめ、開示裁判が行なわれた広間や礼拝所などもある。

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by fotolia - © raike_99

ねじれた柱は植物のように広がる。19世紀まで交易所として使われていた

ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ

現地名:
La Lonja de la Seda
住所:
Pl. del Mercado
地図を見る »
アクセス:
地下鉄3号線Xátivaシャティバ駅から徒歩12分
TEL:
96-2084153
営業時間:
9:30~19:00(10月中旬~3月中旬は~18:00、日曜、祝日は~15:00)
定休日:
無休 

国立陶器博物館

豪奢な邸宅に見事な陶芸品

18世紀に建てられた貴族の邸宅を利用。スペインをはじめ、世界各地の陶器を展示している。バレンシア地方の陶器は質、量ともに充実している。

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ファサードのロココ調の彫刻

国立陶器博物館

現地名:
Museo Nacional de Cerámica
住所:
Poeta Querol 2
地図を見る »
アクセス:
カテドラルから徒歩5分
TEL:
96-3085429
営業時間:
10:00~14:00、16:00~20:00(日曜、祝日は10:00~14:00)
定休日:
月曜 
Webサイト:
http://mnceramica.mcu.es

カテドラル

キリストの聖杯を安置

13世紀にイスラム教徒からバレンシアを奪還したジャウマ1世が、モスク跡に建設した教会。建設は長期間にわたったため、ロマネスクにゴシック、バロックなど各時代の建築様式が混在している。イエス・キリストが最後の晩餐で使用したという聖杯を見ることができる。

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ドーム型天井の美しい宗教画など、華麗に飾られた聖堂内

カテドラル(バレンシア)

現地名:
Catedral
住所:
Pl. de la Reina
地図を見る »
アクセス:
地下鉄3号線Xátivaシャティバ駅から徒歩12分
TEL:
96-3918127
営業時間:
10:00~18:30(日曜、祝日は14:00~)、11/1~3/19は10:00~17:30(日曜、祝日の14:00~17:00は見学不可)
定休日:
無休 
Webサイト:
http://www.catedraldevalencia.es

芸術・科学都市

未来都市をイメージした複合施設

バレンシア出身の建築家サンティアゴ・カラトラバが設計。科学博物館や水族館などヨーロッパ最大級の施設が建ち並ぶ。

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斬新なフォルムの施設

芸術・科学都市

現地名:
Ciutat de les Arts i de les Ciències
住所:
Paseo de la Alameda 48
地図を見る »
アクセス:
バス1・15・47番などでMuseo de lesCienciesムセオ・デ・レス・シエンシス下車、徒歩2分
TEL:
902-100031
営業時間:
10:00~19:00(7/1~9/18は~21:00、1/7~3/17、10/13~12/23の月~木曜は~18:00)※季節・施設により異なる
定休日:
無休 
Webサイト:
http://www.cac.es

バレンシア中央市場

海の幸も山の幸も豊富

ラ・ロンハのある通りの向かい側にある。1982年建設の美しいガラスドーム型建築物内には数百ものブースがあり、ヨーロッパでも有数の大きさを誇る市場だ。海も山もあるバレンシアだけあり、あらゆる食材がそろう。

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by fotolia - © nicotombo

美しい建物はモデルニスモ様式

バレンシア中央市場

現地名:
Mercado Central
住所:
Pl. del Mercado 6
地図を見る »
アクセス:
地下鉄3号線Xátivaシャティバ駅から徒歩12分
TEL:
963-829100
営業時間:
7:00~15:00
定休日:
日曜 
Webサイト:
http://www.mercadocentralvalencia.es

【COLUMN】サン·ホセの火祭り (Fallas de San José)

毎年3月15〜19日に行なわれるバレンシア名物。この祭りでは期間中街の広場にたくさんの張子人形(ファヤ)を飾り、最終日の夜に焼き払う。サン・ホセとはキリストの義父・聖ヨセフのことで、昔からサン・ホセの日(3月19日)に焚き火をしていた習慣がこの祭りの起源。

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フィゲラス

ダリの出生地で芸術に酔う

ダリが生まれた街として知られる、人口4万ほどの小さな街。彼自身が建てたダリ劇場美術館は、卵がのった赤い外壁をはじめ、展示物や建物のデザインなどにも、驚きや奇想が満ちている。ダリワールドを見るために、世界中からファンが訪れる。

バルセロナからのアクセス

バルセロナから鉄道で約2時間

バルセロナのSantsサンツ駅から、AVE、AVANTで Figueresフィゲラス駅へ。所要約2時間。

バルセロナの北バスターミナルから約2時間20分でFigueresフィゲラスのバス停へ。1日3〜6便運行。

観光のポイント

基本的にフィゲラス観光の中心はやっぱりダリ。駅から劇場美術館までは徒歩15分。矢印のついた看板がいたるところにあるので、従っていけば安心だ。まずは街の中心であり、市民の憩いの場でもあるランブラ広場をめざし、カタルーニャ玩具博物館横の坂道を行けばOK。

観光案内所

Plaça de l’Escorxador 2
972-503155
9:30〜14:00、16:00〜18:00、日・月曜は10:00〜14:00
無休

カタルーニャ玩具博物館

年代もののおもちゃなどを展示

人形や鉄道など約3500点のおもちゃが常設展示されている博物館。著名人のおもちゃコーナーやパズルやゲームで遊べるプレイルームもある。もとは個人の収集品だったもので、年代もののおもちゃも多く展示している。

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ランブラ広場に面したパリスホテル内にある

カタルーニャ玩具博物館

現地名:
Museu del Joguet de Catalunya
住所:
Hotel París, Sant Pere 1
地図を見る »
アクセス:
Figueresフィゲラス駅から徒歩8分
TEL:
972-504585
営業時間:
10:30~19:00(10~5月の日曜、祝日は~14:30)
定休日:
月曜、1月中旬~2月中旬 6~9月は無休
Webサイト:
http://www.mjc.cat

ダリ劇場美術館

見て触って楽しめる美術館

ダリの世界を全身で思う存分堪能できる美術館。中庭を取り囲むように回廊がめぐらされ、そこが展示室になっている。オブジェや絵画、ダリならではのだまし絵が展示され、焦点レンズでのぞくと女性の顔が現れる『メイ・ウエスト』などユニークな作品ばかりだ。まるでびっくり箱のようなダリのトリックワールドを楽しみたい。

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Teatro-Museo Dalí (Figueres), by manuelfouce & anaramos, CC BY

屋根には大きな卵のオブジェ、壁にはクロワッサンを模した飾りが付いている

ダリ劇場美術館

現地名:
Teatre-Museu Dalí
住所:
Plaça Gala-Salvador Dalí 5
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アクセス:
Figueresフィゲラス駅から徒歩15分
TEL:
972-677500
営業時間:
9:30~17:15(閉館は18:00)、7~9月は9:00~19:15(閉館は20:00)、11~2月は10:30~17:15(閉館は18:00)
定休日:
月曜 祝日と6~9月は開館
Webサイト:
http://www.salvador-dali.org

【COLUMN】ダリ宝飾美術館 (Dalí Joies)

ダリ劇場美術館の脇に建ち、ダリがデザインしたジュエリーを展示。奇抜なデザインと上質なジュエリーの輝きに魅了される。ダリ劇場美術館の入場券を買うとこちらの入場券も付いてくる。

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展示品はどれも豪華で見ごたえあり。宝飾美術館のみの入場料は€7

タラゴナ

遺跡の数々と紺碧の海

紀元前218年にローマ人によって築かれ、約600年にわたり繁栄した街。その遺跡が今も点在する。ランブラ・ノバ通りの突き当たりにある遊歩道は「地中海のバルコニー」と呼ばれ、文字どおり地中海を見渡せる。

バルセロナからのアクセス

バルセロナから鉄道で約35分

バルセロナのSantsサンツ駅からAVE、INTERCITY、EUROMEDなどで約35分でTarragonaタラゴナ駅へ。1日22便運行。

バルセロナの北バスターミナルから約1時間30分でタラゴナのバスターミナルへ。1日10便運行。

観光のポイント

駅から旧市街までは歩いて15分程度。重厚な城壁に囲まれた旧市街には、カテドラルやローマ時代の遺跡、考古学博物館などがあり、散策しながら徒歩でまわれる。ラス・ファレラス水道橋へは、インペリアル・タラコ広場からバスに乗る。

観光案内所

C. Major 37
977-250795
11〜2月10:00〜14:00、15:00〜17:00(土曜は〜19:00)、3/1〜6/22、10月は10:00〜14:00、15:00〜18:00(土曜は〜19:00)、6/23〜9/30は10:00〜20:00(日曜は〜14:00)
日曜の午後(6/23〜9/30は無休)

ローマ円形競技場

ローマ遺跡のシンボル

剣闘士と猛獣を戦わせる円形闘技場。当時は1万人を収容。現在は観客席とロマネスク様式の教会の廃墟が残る。

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地中海からの海風に吹かれながら、古代に思いを馳せよう

ローマ円形競技場

現地名:
Amfiteatre Romà
住所:
Amfiteatre
地図を見る »
アクセス:
Tarragonaタラゴナ駅から徒歩12分
TEL:
977-242579
営業時間:
9:00~21:00(日曜は~15:00、10/1~6/19の火~土曜は~19:00)
定休日:
月曜 6/20~10/2は無休

ラス・ファレラス水道橋

ローマ時代の姿が残る

ローマ皇帝アウグストゥス時代の水道橋で、別名「悪魔の橋」。2層アーチ式で状態が良く、スペインではセゴビアに次ぐ規模の重要な水道橋。

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水路は歩くことができるが、高さがあるので注意しよう

ラス・ファレラス水道橋

現地名:
L'Aqüeducte de les Ferreres
住所:
Lleida
地図を見る »
アクセス:
インペリアル・タラコ広場からバス5番San Salvadorサン・サルバドール行き、Pont Del Diableポント・デル・ディアブル下車すぐ
営業時間:
見学自由
定休日:
無休 

【COLUMN】タラゴナの遺跡群 (Conjunto arqueológico de Tarragona)

世界遺産

ローマ時代、コスタ・ドラダの中心都市タラコとして、約600年にわたりローマ帝国の拠点となった。ローマ円形競技場など、多くの遺跡が残っている。

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カテドラルなどがある旧市街も歩きたい

マヨルカ島

地中海の国際的リゾート

バレアレス諸島最大の島、マヨルカ島には太陽とビーチを求めてヨーロッパ各地から観光客が訪れる。島の中心地、州都パルマ・デ・マヨルカのシュロの並木が続く海岸通りの向こうには、旧市街のたたずまいが残されている。

バルセロナからのアクセス

バルセロナから飛行機で約45分

バルセロナのエル・プラット国際空港から約45分でマヨルカ島のソン・サン・ファン空港へ。1日9〜12便運航。空港から市中心部までⒷ1番で約30分。フェリー利用ならバルセロナから約7時間。

観光のポイント

島内は、鉄道、バスなどの交通機関が発達している。島の中心パルマでの観光のあとは、点在するビーチや小さな村を巡るのもいい。レンタカーが便利。

観光案内所

Pl. de la Reina 2
971-173990
8:30〜20:00(土曜は〜15:00)
日曜

ミロ美術館

ミロが晩年を過ごした場所に建つ

ミロにとってマヨルカ島は、母親の故郷であり、幼少時代に休暇を過ごした思い出の地だった。晩年にアトリエ兼住居として過ごした場所が、美術館として公開されている。1960〜70年代の作品を中心に展示している。

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海を見下ろす高台に建つ

ミロ美術館(マヨルカ島)

現地名:
Fundació Pilar i Joan Miró
住所:
C. de Saridakis 29
地図を見る »
アクセス:
スペイン広場のバスターミナルからバス3・46番でCala Majorカラ・マヨール下車、徒歩10分
TEL:
971-701420
営業時間:
10:00~18:00(5月16日~9月15日は~19:00、日曜、祝日は~15:00)
定休日:
月曜 
Webサイト:
http://miro.palmademallorca.es

カテドラル

4世紀かけて造られた大聖堂

1230年に建設が開始され、約4世紀もの時を経て1601年に完成した壮大なカテドラル。「カタルーニャ・ゴシックの至宝」といわれる美しい建造物だ。

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by fotolia - © worldaround

20世紀初めに改装が行なわれ、ガウディも参加した

カテドラル(マヨルカ島)

現地名:
Catedral de Palma de Mallorca
住所:
Pl. de Almoina s/n
地図を見る »
アクセス:
レイナ広場から徒歩5分
TEL:
902-022445
営業時間:
10:00~18:15(4・5・10月は~17:15、3・11月は~15:15)、土曜は10:00~14:15
定休日:
日曜 

カルトゥハ修道院

愛の逃避行の舞台

天才ピアニスト、ショパンとフランスの女流作家、ジョルジュ・サンドが、パリから愛の逃避行をした場所として話題となったバルデモーサの修道院。

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市の北西約17㎞に位置する

カルトゥハ修道院(マヨルカ島)

現地名:
Real Cartuja
住所:
Pl. Cartuja 11
地図を見る »
アクセス:
スペイン広場のバスターミナルからバス9番Valldemossaバルデモーサ行きで30分
TEL:
971-612986
営業時間:
9:30~19:00(3・10月は~18:00、2・11月は~17:30、1・12月は~15:30)、日曜10:00~13:30
定休日:
1・12月の日曜 

イビサ島

世界遺産の島は音楽の聖地

美しいビーチ、豊かな自然とともに城塞や古い街並みが残り、1999年には世界遺産に登録されている島。また、1960年代後半にヒッピーが島に移り住んだことに始まるクラブ文化は、イビサ島の代名詞にもなっている。

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by fotolia - © pkazmierczak

島には数多くのビーチがある。小さなビーチでゆっくりするのも一興

バルセロナからのアクセス

バルセロナから飛行機で約50分

バルセロナのエル・プラット国際空港から約1時間でイビサ空港へ。

バルセロナのバルセロナ港フェリー乗り場からイビサ島のイビサ港まで2社のフェリーが運航している。所要約8時間30分〜9時間で、2社合わせて週に10便。

観光のポイント

観光の中心イビサタウン、夕日の街サン・アントニ、美しい教会があるサンタ・エウラリアなど、見どころある街が点在しているため、車があると便利。みながスピードを出すので注意も必要。

観光案内所

Pl. de la Catedral Eivissa
971-399232
4〜11月10:00〜14:00、17:00〜20:00(7〜9月は18:00〜21:00、日曜、祝日は10:00〜14:00)10〜3月9:00〜15:00、土・日曜、祝日は10:00〜14:00
無休

クラブでパーティ☆

クラブ・ミュージックの聖地イビサ島には、夏の観光シーズンになると世界中から有名DJやクラブ好きが集まる。大箱のクラブでは天井から水や泡が降るなどの仕掛けもあり、朝まで盛り上がりをみせている。主要クラブを巡回するディスコバスもある。

【COLUMN】イビサ、生物多様性と文化 (Ibiza, biodiversidad y cultura)

イビサ島の世界遺産は、自然遺産と文化遺産を合わせた複合遺産。豊かな生態系をはぐくむ美しい海、地中海の歴史を物語る遺跡や中世の街並みなど、多くの魅力が詰まっている。

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by fotolia - © theendup

白壁がまぶしい地中海の街並み

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by fotolia - © jovannig

世界遺産

丘の上に建つイビサ城のもとに広がる旧市街

観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ パリ」です。掲載されている電話番号、営業時間、料金などのデータは2016年7〜9月の取材・調査によるものです。いずれも諸事情により変更されることがありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。また、掲載の商品は取材時のもので現在取り扱っていない可能性があります。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。