ホーフブルク(王宮)
Hofburg

帝国の歴史とともに拡張を続けた偉大なるハプスブルク家の象徴

600年以上の長きにわたり、ハプスブルク家の歴代皇帝が居城としてきた王宮。重厚かつ荘厳な建物は、ヨーロッパの頂点に君臨した大帝国の華やかな栄光を物語っている。建築の開始は13世紀にさかのぼり、帝国の発展とともに増改築が繰り返されてきた。そのため、バロック様式やルネサンス様式など、さまざまな時代の建築様式が入り組み、迷路のような複雑な構造となっている。20世紀初めには新王宮が建てられ、さらに規模を拡大する計画であったが、その完成を待たずして帝国は崩壊した。広大な敷地内には、18棟の荘厳な建物がそびえ、部屋の総数は約2600に及ぶ。さらに、美しく整備された19の庭園、教会、図書館、乗馬学校などあらゆる施設が集まり、壮大な複合体を形成している。