更新日:2020年4月13日
スペイン国内交通ガイド 鉄道、飛行機、バス
スペイン国内の移動手段はさまざま。旅のスタイルや目的に合わせてそれぞれをうまく組み合わせれば、より快適な旅が楽しめる
おもな都市間の移動時間の目安
スペイン国内の移動手段は、おもな都市を結びつける発達した鉄道と、路線網が充実しているバスを組み合わせるのがおすすめ。長距離の移動には、飛行機も便利だ。
マドリード―バルセロナ 鉄道2時間30分 飛行機1時間15分
―セビーリャ 鉄道2時間30分 飛行機1時間
―グラナダ 鉄道4時間30分 飛行機1時間5分
―マラガ 鉄道2時間30分 飛行機1時間10分
バルセロナ―セビーリャ 鉄道5時間30分 飛行機1時間35分
―グラナダ 鉄道7時間30分 飛行機1時間25分
―マラガ 鉄道5時間50分 飛行機1時間35分
セビーリャ―グラナダ 鉄道2時間45分 飛行機 ―
―マラガ 鉄道1時間55分 飛行機 ―
鉄道
全国の主要都市をほぼ網羅しているのが、RENFE(レンフェ)と呼ばれるスペイン国鉄。どの路線も比較的ダイヤどおりに正確に運行されている。路線が多く、料金体系も多少複雑なので、RENFEのインフォメーションなどで確認してから利用したい。
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列車の種類
●AVE(アベ)Alta Velocidad Española
時速300㎞で走るスペイン版新幹線。中距離はAVANT(アバント)と呼ばれる。全席指定で予約が必要。マドリードを起点にバルセロナ、セビーリャなどを2〜3時間で結ぶ。廉価版のAV Cityもある。
●Grandes Lineas(グランデス・リネアス)
長距離特急列車。夜行列車や国際列車も含む。全席指定で予約が必要。
●Regionales(レヒオナレス)
おもに地方間を走る中距離列車。カタルーニャの地方都市とその周辺の各市町村の間を走る、メディア・ディスタンシア(MD:Media distancia)などが運行されている。一部のMDを除き、座席予約が必要。
●Cercanias(セルカニアス)
バルセロナやマドリード、マラガなどの主要都市とその近郊の街を結ぶ。全席自由で予約はできない。
チケットの買い方
季節や時間帯によっても異なるが、スペインの主要駅の窓口は常時混雑しており、乗車直前に買うときは、30分以上は並ぶ覚悟を。できるなら、事前に購入しておいたほうが安心。
●窓口で買う
長距離列車と近距離列車、当日と前売りで窓口が分かれていることがあるので、並ぶ前に確認すること。整理券を取り、自分の番号が表示された窓口で対応してもらう場合もある。英語が通じないこともあるので、行き先、枚数、乗車日時、列車の種類、座席の種類、往復(Ida y Vueltaイーダ・イ・ブエルタ)か片道(Idaイーダ)かを書いたメモを見せるとよい。復路のみのチケットを買う場合、往路のチケットを見せると往復割引が受けられる。
●Webサイトから買う
レンフェのホームページから購入可能。早期割引もある。
●旅行代理店で買う
日本の旅行代理店でも購入できる。割高になり、早期割引なども使えないことがあるが、言葉に不安のある人でも安心だ。
バス/Autobús
スペインのバス路線網は充実している。長距離バスによる主要都市間の移動に加え、鉄道では行きにくい街も中距離バスを使えばアクセス可能。地方によってはバスのほうが本数が多く、街の中心に到着する利点もあり、効率よく移動できることも。長距離路線はシートが広めでエアコン完備、トイレやドリンクサービス付の快適なバスもある。運行スケジュールは変更になることも多いので、バスターミナルで最終確認したい。
バスターミナル
長距離バスはバスターミナル(Estación de Autobuses)で発着する。マドリードなど大きな都市では、行き先や運行会社によってバスターミナルが異なるので、乗車するバスが使用するターミナルを観光案内所などで前もって確認しておく。
チケットの買い方
基本的には乗車当日にターミナルで購入できるが、夏休みやクリスマスなどのハイシーズンには満席になることも。土・日曜、祝日はバスの本数が少なくなるので気をつけたい。
●窓口で買う
バスターミナルには複数のバス会社が入っており、それぞれに窓口がある。行き先、枚数、出発時刻、往復か片道かを伝える際、メモに書いて渡すと確実だ。往復チケットは復路の便を決めていなくても、オープンで購入できる。便が決まったら予約を。長距離路線は予約可能。中距離やローカル線は当日のみの販売が多く、出発の1時間前くらいから販売する。
●Webサイトから買う
長距離路線は、バス会社のホームページから予約ができる。英語が表示できる会社もあるので日本から手配していくと安心だ。
飛行機/Avión
長距離を短時間で快適に移動できるのが飛行機。マドリードからはスペイン国内各地を1時間前後で結ぶ。マドリードとバルセロナを1〜2時間間隔で運航し、予約なしでも乗れるプエンテ・アエレオをはじめとする国内線はもちろん、ヨーロッパ各地への便も多数運航されている。
スペインの国内線
国内線を運航しているのはエア・ヨーロッパ、イベリア航空など。マドリードやバルセロナから各地方へ向かう便は多数あるが、地方都市間の路線や便数はあまりないので、マドリードやバルセロナで乗り継ぎが必要になることもある。各社ホームページで早期割引などお得なチケットの販売をしている。
●エア・ヨーロッパ (UX)
www.aireuropa.com
●イベリア航空 (IB)
www.iberia.com
●ブエリング航空(VY)
www.vueling.com
●ライアンエアー(FR)
www.ryanair.com
格安航空会社
スペイン国内で運航している格安航空会社はブエリング、ライアンエアー、イベリア・エクスプレスなどがある。地方間のフライトが比較的多く、列車やバスと同じくらいの料金のチケットもあり、お得な移動手段だ。しかしキャンセルや払い戻しができなかったり、スーツケースなどの機内預け荷物や機内食に別料金が必要だったり、座席の指定ができないなどの条件がついたりすることもあるので要確認。またフライトの遅延やキャンセル時の対応などに関しても、注意書きをよく読み、納得したうえで利用したい。
搭乗手続き
インターネット・チェックイン利用なら1時間前、空港でのチェックインなら2時間前を目安に行なう。格安航空会社は手続きや搭乗の際、締め切り時間に厳格なので要注意。
レンタカー/Coche de Alquiler
都会から離れて、地方を自由気ままにまわるならレンタカーが便利。しかし運転マナーがいいとはいえないので、落ち着いて安全運転を心がけたい。交通ルールも要確認。
予約する
レンタカーは現地でも借りられるが、日本から予約するのがおすすめ。スペインではマニュアル車がほとんどなので、オートマチック車を希望する場合は予約時に伝えておく。運転者の資格は会社によって異なるが、一般的に21歳以上か、25歳以上。借りるにはパスポートと国際運転免許証、日本の運転免許証、運転者名義のクレジットカードが必要だ。自動車保険はフルタイプに加入しておきたい。
運転する
スペインでは、左ハンドル、右側通行。交通ルールは日本とさほど変わらないが、スペイン人の運転は乱暴なので注意。旧市街などは細い道が入り組んでおり、一方通行も多い。大きな交差点はランドアバウト(円形交差点)になっていることもある。 駐車する際、車上狙いを防ぐため車内に荷物を残さない。カーナビやカーステレオもはずすこと。路上のパーキングは青い枠が引いてあり、近くの販売機でチケットを購入しフロントの内側に置く。駐車違反の取り締まりは日本より厳しい。
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- 奥付:
- この記事の出展元は「トラベルデイズ パリ」です。掲載されている電話番号、営業時間、料金などのデータは2016年7〜9月の取材・調査によるものです。いずれも諸事情により変更されることがありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。また、掲載の商品は取材時のもので現在取り扱っていない可能性があります。
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。