病気╱けが HEALTH

旅行者がかかりやすい病気 DISEASE

疲労
楽しいことでいっぱいの旅行も、時差ボケや、慣れない土地での緊張から、意外と心身が疲れているもの。スケジュールを盛り込みすぎず、半日くらいの余裕はもちたい。

風邪
ヨーロッパの気候は一日の寒暖の差が激しいところが多い。夏だからと薄着をしていると、朝晩の冷え込みで風邪をひくことがある。症状が出たら無理をせず休むこと。

下痢・胃腸疾患
空気の乾燥などから冷たいものを飲みたくなりやすい。冷えから胃腸障害を起こし、下痢をしてしまうことも。慣れた日本食などで胃腸を休め、ひどいときは病院へ。

病気になったら、けがをしたら

体調を崩して、持参の薬を飲んでも症状が改善しないような場合には、ホテルのフロントで病院を紹介してもらうのがよい。予約診療が基本なので、診てもらえるかどうか確認をとってもらうこと。動けないときは救急車を呼んでもらう。また、大けがをしたり、事故に巻き込まれたりなど緊急の場合は、周囲の人に頼んで救急車を呼んでもらおう。

ドイツの救急医療システム
ドイツの救急車は有料。また人件費が高いため、医療費はかなり高額になる。外国人の場合、医療費が全額自己負担になる。海外旅行保険などの提携病院ならキャッシュレス診療が可能だが、そうでない場合はいったん全額を支払って、帰国後に保険会社に請求することになる。診断書や領収書は必ずもらっておくようにする。

海外旅行保険 TRAVEL INSURANCE

病気や事故に遭う可能性は低いが、万一に備えて保険には必ず加入しておきたい。とくにドイツでは治療費が高額なうえ、言葉の問題もある。病院との交渉や通訳の手配など、加入していれば保険会社に任せられる。

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ドイツの病院 HOSPITALS IN GERMANY

医療水準が高いドイツでは、ホームドクター制度が発達しているため、急患以外は、飛び込みで病院に出向いても診てもらえないことが多い。まずはホテルのフロントに相談する。日本人の医者がいる病院もある。

■日本語が通じるおもな病院・医師
・ドクター・ユキヨ・ベッカー・シューダー (ミュンヘン)Dr. Yukiyo Becker Schuder
089-46137613
・ドクター・ナイマン(フランクフルト)DR. med. L. Najman
069-61995290
・ドクター・ヤマノウチ-ゼゲンハーゲン(ベルリン)Dr. Yamanouchi-Zegenhagen
030-7911298

ドイツの薬局 PHARMACY

ドイツで薬を購入することができるのは薬局のみ。「Apotheke」の赤い「A」のマークが目印だ。医師の処方箋が必要なので、日頃から服用している常備薬を持参するのが賢明。

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緊急時の対応

●保険会社の提携病院へ
保険会社に連絡
保険会社のアシスタント・サービスに連絡。提携病院の手配から医療費の清算まで、すべての処置をお願いできる。日本語での対応なので安心だ。先に病院に行ったときも、早めに連絡するようにしたい。

治療
提携病院で治療してもらった場合、医療費の清算は保険会社と病院の間で行なわれる。診察が終了したあとは、清算などはすることなく、そのまま帰ってよい。

●緊急を要する場合
救急車で病院へ
緊急を要するときは、ホテルのフロントか周囲の人に頼んで救急車を呼んでもらう。

治療
医療水準が高いので安心。ただし保険に加入していない場合、高額な治療費や薬代はすべて自己負担となる。

保険会社に連絡
帰国後、保険会社に連絡。診断書と領収書を保険会社に送付、医療費の請求をする。

盗難╱紛失 THEFT & LOST

盗難╱紛失の際の対処 IN CASE OF THEFT & LOSS

旅先で盗難に遭ったり持ち物を紛失したりした場合は、すみやかに警察に行き、「盗難証明書」や「紛失証明書」を作成してもらう。なかでもクレジットカードは悪用される危険性が高いので、盗難・紛失に気がついたら、ただちにカード会社に連絡して使用停止手続きをとる。海外旅行保険の適用には警察の証明書が必要なので、できるだけ早く届けを行なう。パスポートの場合は、警察で作成してもらった「盗難証明書」などを現地の日本大使館もしくは総領事館へ持参し、必要な手続きをとるようにする。

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盗難・紛失に備える

パスポート
ドイツではパスポート携行の義務がある。顔写真があるページのコピーをとっておくか、パスポート番号や発給日、発行地などを控えて別の場所に保管しておくとよい。

クレジットカード
カード番号と有効期限を控え、発行会社の緊急連絡先も調べておく。暗証番号を書いたメモなどをカードと一緒に保管しないこと。不正使用されても補償されないことがある。

航空券(eチケット控え)
eチケット控えは、航空会社の窓口で無料で再発行してもらえる。本人確認のため、購入時に使用したクレジットカードやパスポート番号が必要。便名や出発時刻は別に控えておきたい。

盗難・紛失時の対応

【パスポート】
①警察に届け出
盗難・紛失届出証明書を発行してもらう

②日本大使館に届け出
渡航書の発給手続き
警察の証明書、顔写真2枚、運転免許証など国籍を確認できる書類、帰りの航空券を用意して日本大使館へ連絡。窓口で「帰国のための渡航書」を申請する。

③発給
渡航書は即日発給も可能だが、他国へは入国できない。現地でパスポートを申請する場合は戸籍謄(抄)本が必要で、最短で4日かかる。

【貴重品】
①警察に届け出
盗難・紛失届出証明書を発行してもらう

②帰国後、保険会社に申請
現金は保険がきかないが、荷物などの盗難は補償される。帰国後、警察の証明書とともに、購入時の領収書など必要書類を揃えて保険会社へ請求する。

③保険金給付

【国際キャッシュカード・国際デビットカード】
①発行会社に届け出
再発行手続き
紛失・盗難に気付いたら、すぐに発行元の金融機関へ連絡して、利用停止の手続きをする。オンラインで手続きができる場合もある。指示があれば、警察で盗難・紛失届け出証明書を発行してもらう。

②再発行
帰国後の再発行が多い。会社によっては、現地で緊急カードを受け取れることもあるが、通常は有料で日数がかかる。

【クレジットカード】
①カード会社に届け出
失効手続き
不正利用されないように、すぐにクレジットカード会社の緊急連絡先へ電話する。名前、カード番号、最後にカードを使った店名と金額などを告げ、カードの停止手続きと再発行を依頼。併せて警察へも届け出て、紛失・盗難届出証明書を発行してもらう。

②再発行
再発行までの日数や手数料は会社により異なるが、緊急再発行サービスや代替カードにより、現地で使用可能になることもある。

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奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ ドイツ」です。掲載されているデータは、2015年12月〜2016年3月の取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。 最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。