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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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ウィーン・プラハ・ブダペスト旅行出発前に知っておきたい基本情報あれこれ

気候や文化、衣食住など国が違えばそれぞれ常識が異なる。日本ではなじみのないようなことでも、あらかじめ特徴をおさえておけば、戸惑わずに気持ちよく受け入れられるもの。旅を安全で快適なものにするためにも、現地の常識を把握しておこう。

オーストリア共和国【ウィーン】基本情報

Webサイトでも多くの情報が得られるので事前チェックはしっかりと。クレジットカードを上手に利用し、現金を多く持ち歩かないのも鉄則。

言語

オーストリアの公用語はドイツ語だが、ウィーンをはじめ主要都市では英語でも不自由はない。

通貨

通貨単位はユーロ(€)、補助単位はセント(¢)。€1=100¢。紙幣は€5〜€500の7種類。硬貨は€2、€1と1¢〜50¢の8種類。

両替

レートを明記してあってもそれぞれ手数料がかかるのできちんと確認しよう。また、窓口を一度離れるとクレームを受け付けない場合が多い。金額は必ずその場で確認すること。余ったユーロ紙幣は帰国後でも両替できる。

● 銀行
銀行によりレート、手数料がかなり違うのが実情。営業時間は8時〜12時30分、13時30分〜15時(木曜は〜17時30分、地方で異なる)、土・日曜、祝日は休み。

●ホテル
銀行より若干レートは悪いが手数料は安い。4つ星以上のホテルのフロントであれば24時間両替可能。

●郵便局
銀行より若干レートは悪いが手数料は安く設定されている。営業時間は8〜12時、14〜18時。土・日曜は休み。大きな中央郵便局であれば、一部の窓口は年中無休で24時間営業している。

● 自動両替機
24時間稼働の自動両替機もある。夜間の利用は注意しよう。日本円から両替できるものも多い。手数料は若干安め。

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チップ

基本的にはサービスを受けたことに対するお礼の気持ちなので、スマートに渡したい。

●ホテル
ボーイに荷物を部屋まで運んでもらったときは荷物1個につき€1程度。チケットの手配やレストランの予約など特別なリクエストをした場合は€1・50〜3・50。ルームサービスは飲み物€1、食事€1・50。ベッドメイク、ハウスキーピングには基本的には必要ない。置く場合は€1〜1・50。

● レストラン/カフェ
料金の5〜10%、もしくはつり銭の端数をテーブルに置く。最大€5程度。カフェで飲み物だけの場合でも最低€0・50は置こう。演奏がある店でリクエストをしたら€7程度。クレジットカードで精算する場合、チップを書き込む欄もあるがチップは現金で渡すほうがスマート。

● 劇場
クロークでは€0・70〜1・50程度。カメラや大きいバッグを預ける場合は少々多めに渡す。プログラムは端数を(例/€2・70のプログラムであれば€3を)。

● タクシー
料金の5〜10%程度。荷物の数が多かったり、重い荷物を運んでくれたりした場合は、気持ちで多めに渡してもよい。長距離なら €2程度。

気候と服装

オーストリアの気候は四季や地域によってさまざま。
秋口から冬、春先までは冷え込みが厳しいうえ、日照時間が短いので日本での服装よりやや厚手のものを用意しよう。夏は日照時間が長く最高気温が35度に達することもある。
湿度は低く過ごしやすいが、朝晩は冷え込むので薄手の羽織るものを用意すると便利。

時差

時差は日本よりマイナス8時間。3月最終日曜午前2時〜10月最終日曜午前3時はサマータイムのため、時差はマイナス7時間になる。なお、2021年からヨーロッパはサマータイムが廃止になる可能性もある。

電圧と電源

オーストリアの電圧は230V、周波数は50 Hz。プラグの形状は丸ピンが2本出ている「Cタイプ」が一般的。
ふだん使用している電化製品を持っていく場合は変圧器や変換プラグが必要。デジタルカメラの充電器やノートパソコンは240Vまで対応するものが多い。

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郵便

● 郵便
宛名は英文と日本語を併記。優先郵便(Priority)であること、「JAPAN」と日本への郵便であることを明記する。切手は郵便局かたばこ屋で購入。ホテルのフロントでも扱っている。はがきと封書はホルンのマークが付いた黄色い郵便ポストに投函。小包、EMSについては郵便局の各窓口へ。郵便局は目的別に窓口が分かれているので注意。窓口の表記⃝手紙 Brief ⃝小包 Paket⃝両替 Geldwechsel ⃝電話 Telefon日本への航空郵便料金の目安⃝はがきと封書(20gまで)€1・80⃝封書(Priority) 70gまで€ 2・75(Priority)⃝EMS 1㎏まで€ 51・47⃝小包 2㎏まで€ 21・93(L100×W60×H60㎝の場合)

● 宅配便
ホテルのフロントから頼む。料金は高めだが荷物に保険がきくので、陶磁器などの壊れ物を送るときには国際宅配便のほうが安全。荷物が届くまで控えは必ず保管しておこう。

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インターネット

空港、一部の駅、カフェやファストフードなどでは無料でWi-Fiを利用できることが多い。
ホテルは有料の場合もあるので確認を。いつでも気軽に接続するなら、空港などで借りられる海外用Wi‒Fiルーターが便利。スマートフォンやタブレットなど、端末がない場合はホテルのビジネスセンターなどを利用しよう。

電話

公衆電話はほとんど見かけないため、スマートフォンなどの携帯電話を持っていくと便利。携帯電話がない場合は、ホテルの部屋の電話や駅などにある公衆電話を利用しよう。

● 携帯電話とスマートフォ
日本で使用している携帯電話やスマートフォンを現地でも使うなら、海外での利用料金や設定を確認しておこう。
パケット代の高額請求を避けるため、データローミングはオフにしておく。Wi‒Fiを利用すればパケット代がかからない。電話をかける場合も、Wi‒Fi接続で、SKYPEやLINEなどの通話アプリを使うとお得。

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トイレ

比較的公衆トイレ事情の良いところが多い。レストランや美術館では無料または有料トイレやチップを置くタイプが多いので小銭の用意を忘れずに。
男性小用€ 0・50、女性€ 1程度。トアレッテ(Toilet)、女性=ダーメン(Damen)、男性=ヘーレン(Herren)と覚えよう。

飲料水

オーストリアの水道水は、アルプスの湧き水を使用している地域も多く飲用に適している。ガス入りのものが一般的なので苦手な人は購入時に「ノー・ガス」を確認しよう。

トラブル対策

● 紛失・盗難
パスポート
所轄の警察署でパスポートの紛失、または盗難の届出証明書を発行してもらい、現地の日本大使館へ紛失を届け出て、新規発給申請をする。写真 (縦4・5㎝×横3・5㎝)2枚、戸籍謄(抄)本、手数料などが必要。帰国を急ぐ場合は、「帰国のための渡航書」を発行してもらう。

クレジットカード
すぐにカード会社に連絡をして無効届けと再発行手続きをする。指示があれば警察へも届け出る。カード番号と有効期限を控えておくと、何かあった時に便利。

トラベルプリペイドカード
すぐに発行会社のコールセンターへ連絡し、指示に従って警察への届出などを行なう。カード番号などは控えておくこと。航空券の紛失・盗難eチケットの場合は警察への届出は不要。航空券番号や予約番号があれば問題なく搭乗が可能。

● 病気になったら
軽い症状の場合、保険に入っていない場合はホテルのフロントに連絡。海外旅行保険に加入していれば、まずは各保険会社の日本語緊急サービスセンターに連絡。保険会社を通して提携の病院を紹介してもらえれば安心。キャッシュレス・サービスの提携をしていない病院を利用した場合は診断書や領収書を必ずもらう。

● 交通事故
意外と多いのがレンタカーでの事故。慣れない右車線、標識の誤認などの事故には十分注意を。万一、事故を起こしてしまったら、まず警察({675013}133)とレンタカー会社に連絡。事故の処理は保険会社に任せる。不慣れな言葉で謝ったり交渉したりするとトラブルのもとになる。

チェコ共和国【プラハ】基本情報

チェコ政府観光局のWebサイトなどで情報収集を。言葉の壁につまずかないためにも、最新の治安情報などの下調べは欠かさないように。

言語

公用語はチェコ語。プラハをはじめ主要都市では英語を話す人も多く、ホテル、劇場、大きなレストランなどではまず問題ない。高年齢層はドイツ語、若年層には英語が通じやすい。

通貨

通貨単位はコルナ(Koruna=Kč)とハレーシュ(haléř)。1Kč=100haléř。紙幣は100〜5000Kčの6種類、硬貨は1〜50 Kčの6種類。

両替

コルナの両替は日本でも成田国際空港など一部の両替所で可能。

● 銀行
手数料は合計金額の2%(最低50 Kč)。営業時間は9〜17時。土・日曜、祝日は休み(日本円の両替可)。

● 旅行会社
旅行会社チェドック本店で両替ができる。

● ホテル・両替商
たいていのホテルでは24時間両替ができる。手数料はホテルによるが5〜10%、レートはやや高め。私営の両替商は便利だが手数料が高い。

チップ

● ホテル
ボーイに荷物を運んでもらったときは荷物1個につき20 Kč。レストランの予約など特別なリクエストは50 Kč程度。ルームサービスは飲み物程度なら20 Kč、食事は30 Kč。べッドメイク、ハウスキーピング20 Kč。

● レストラン/カフェ
チェコ系の店は10〜20 Kčまたはつり銭の端数をテーブルに置く。請求書にサービス料が書かれていない高級レストランは勘定の10%程度。

● 劇場
クロークでは3〜5Kč程度。大きいバッグを預ける場合は少々多めに渡そう。

● タクシー
料金の10%程度。

気候と服装

プラハの気候は内陸のため夏は日差しがきつく、冬はかなり冷え込む。5〜9月は日照時間も長く旅行に最適。秋、冬に訪れる場合は、防寒対策をしっかりすること。

時差

オーストリアに同じ。

電源と電圧

電圧は220V、ほかはオーストリアに同じ。

郵便

● 郵便
オーストリアに同じ

窓口の表記
⃝手紙 Dopis
⃝切手 Poštovni známka
⃝小包 Balik
⃝航空便(優先郵便) Prioritní

日本への航空郵便料金の目安
⃝はがきと封書(50gまで/Prioritní) 45 (プライオリティ)Kč
⃝EMS(1㎏まで) 1331Kč
⃝小包(1㎏まで) 661 (プライオリティ)Kč

● 宅配便
オーストリアに同じ

インターネット

スマートフォンの普及で、カフェやファストフード、空港など、無料Wi‒Fiスポットも増えている。ホテルは有料か確認しておこう。IDやパスワードが不明ならスタッフへ。

電話

オーストリアに同じ

トイレ

大半が有料トイレやチップを置くタイプ。目安として3〜10 Kč程度。金額が提示されている場合もある。

飲料水

ミネラルウォーターを買うのが一般的で水道水は飲まないほうが無難。500㎖のペットボトルで40〜90円程度で購入可能。

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トラブル対策

● 病気とけが
諸医療費は全額自己負担になるので、出発前に必ず海外旅行保険に加入しよう。大きな病院では英語が通じるが、地方の病院では現地語しか通じない場合が多い。

● 治安
プラハはほかの西洋諸国に比べて比較的治安は良いほうだが、貧困層によるスリなどには注意したい。ヴァーツラフ広場をはじめ中心部にはいつも多くの警官が巡回している。

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ハンガリー【ブダペスト】基本情報

オーストリアやチェコと同じように、英語が苦手な人は、できるだけ日本で情報収集をしておくこと。現地で日本語の情報を得ることは難しい。

言語

ハンガリーの公用語はハンガリー語(マジャル語)だが、ブダペストをはじめ主要都市のホテル、レストラン、劇場などでは英語だけでも不自由はない。しかし、温泉など地元の人が多い場所では、英語が通じないこともある。

通貨

通貨単位はフォリント(Forint)。補助単位はフィレール(Fillér)だが、現在は一般的には使われていない。1Ft=100フィレール。紙幣は500〜2万Ftの6種類。硬貨は5〜200Ftの6種類。

両替

フォリントの両替は、日本でも成田国際空港など一部の両替所で可能。レートはやや悪い。

● 銀行
レートも良く手数料も無料。営業時間は8〜15時または16時(金曜は〜14時)、土・日曜、祝日は休み。自動両替機があるところもある。

● ホテル
手数料は無料だが、レートはいちばん悪い。大きなホテルならキャッシャーで24時間両替できる。

チップ

● ホテル
ボーイに荷物を運んでもらったときは荷物1個につき100〜200Ft。ベッドメイク、ハウスキーピングは100〜200Ft。

● レストラン/カフェ
勘定の10%程度、もしくはつり銭の端数をテーブルに置く。

● タクシー
料金の10%程度。

気候と服装

大陸性の気候で、日本とさほど変わりはない。夏は日照時間が長く日差しも強い。湿度は低く過ごしやすいが、建物内部との温度差が激しいので、薄手の羽織るものを用意すると便利。冬は日照時間も短く、かなり冷え込むので、防寒対策をしっかり用意しよう。

時差

オーストリアに同じ。

電源と電圧

電圧は220V、ほかはオーストリアに同じ。

郵便

● 郵便
オーストリアに同じ

窓口の表記
⃝手紙 Levél
⃝切手 Bélyeg
⃝小包 Csomag
⃝航空便(優先郵便) Elsõbbsègi

日本への航空郵便料金の目安
⃝はがき 395Ft
⃝封書(20gまで) 395Ft
⃝EMS(1㎏まで) 1万2825Ft
⃝小包(1㎏まで) 1万3785Ft

● 宅配便
オーストリアに同じ

インターネット

チェコに同じ。

電話

市外へかける場合は市外局番の前に06を付ける。そのほかはチェコに同じ。

トイレ

ほとんどが有料。小銭の用意を忘れずに。100〜200Ft程度を係員に渡すか扉にある投入口に入れる。

飲料水

チェコに同じ。

トラブル対策

● 病気とけが
大半の病院がフォリントでの現金支払い。出発前には必ず海外旅行保険の加入をしておこう。また、地方の病院では現地語しか通じない場合が多い。

● 治安
観光客を狙ったスリや置き引きが多いので、多額の現金は持ち歩かず、手荷物には細心の注意を。
また、闇両替の誘いは、レートが良くてもけっして乗らない。お札をすり替えられたり、取り締まる警察のふりをして強奪されたりするトラブルが絶えない。
タクシーは、なるべくホテルやレストランで呼んでもらう。客待ちをしているタクシーは、メーターを押しても料金は2〜3倍に調整できる観光客用のメーターを使っているときがある。必ず乗り込む前に行き先を告げ、料金を確認すること。

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奥付: この記事の出展元は「まっぷるマガジン ウィーン プラハ・ブタペスト」です。掲載している情報は、2019年6〜8月の取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。