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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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ウィーン・プラハ・ブダペスト出入国ガイド&各空港からのアクセス

3カ国とも直行便はなく乗り継ぎで入国。空港での出入国もスムーズに行なえるよう、簡単なプロセスは把握しておこう。

フライト・スケジュール FLIGHT SCHEDULE

ウィーンへ TO WIEN

日本からウィーンへの所要時間 約14時間〜20時間

2016年9月、オーストリア航空が成田国際空港からウィーン国際空港への運航を停止したことにより、日本からウィーンへの直行便はなくなった。ヨーロッパの主要都市からウィーンへは多くの便が発着しているので、乗り継ぎ便の選択肢は豊富。乗り換えの移動が大変になりがちだが、ヨーロッパを運航する格安航空会社(LCC)の便も安くてお得。

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日本の航空会社の連絡先
・ANA(NH) 0570-029-333 www.ana.co.jp
・日本航空(JL) 0570-025-031 www.jal.co.jp

プラハへ TO PRAHA

日本からプラハへの所要時間 約14時間〜18時間

2016年8月現在、日本からチェコへの直行便は残念ながら運航していない。ヨーロッパの主要都市などを経由して、プラハのヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ国際空港へ入ろう。

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ブダペストへ TO BUDAPEST

日本からブダペストへの所要時間 約14時間〜18時間

2016年8月現在、日本からハンガリーへの直行便は運航していないが、ヨーロッパの主要都市からブダペストのリスト・フェレンツ国際空港へ毎日定期便が運航している。

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機内への持ち込み禁止・制限物

液体物
100mℓ以下の容器に入れ、総容量1ℓ以下のジッパー付のプラスチックの袋に入れる。1ℓを超える場合は機内預けの荷物に入れる。免税店で購入した化粧品、酒類などは容量に関係なく持ち込み可。乗り継ぎ便の場合は要確認。対象となる液体物には、シャンプー、リンス、歯磨き粉、漬物、缶詰を含む。

刃物
包丁、カッターなど刃物類は、形状にかかわらず禁止。スーツケースなどに入れ、機内に預ける。

ライター
1人1個に限り持ち込み可能。預け荷物は不可。

シェンゲン協定

欧州各国間の国境検査の撤廃を目的とした協定。ヨーロッパ諸国を旅行する際、入国審査は最初に到着した加盟国で、出国審査は最後に出発する加盟国で行なわれ、加盟国間は国内移動と同様に扱われる。出入国審査だけでなく、税関検査もない。また、「協定加盟国での滞在日数は180日間に合計90日まで」という制限があるため、複数の協定加盟国に長期滞在する場合は注意が必要。たとえば、オーストリアに90日以上滞在してから、他のシェンゲン協定加盟国へ入国する場合などに問題が起きやすい。実施国はオーストリア、ベルギー、デンマーク、チェコ共和国、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリ シャ、ハンガリー、アイスランド、イタリ ア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、 スイスなど26カ国。イギリスは加盟していないので注意したい。(2016年8月現在)

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近隣諸国からの入国 ENTRY FROM EU COUNTRIES

ヨーロッパの中心部に位置するオーストリア、チェコ、ハンガリーは、陸路・空路を問わず他国との交通網が発達している。飛行機、鉄道、バスなどさまざまな移動手段のなかから自分の目的に合った旅のプランニングを。

飛行機での入国 BY AIR

ヨーロッパの主要都市から3カ国の各空港へのフライト数は多く、移動時間も1〜2時間の範囲なので利便性が高い。シェンゲン協定加盟国からのフライトは国内線とみなされるので、入国審査は省略される。

発着空港
・ウィーン国際空港(ウィーン) Wien International Airport
・ヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ国際空港(プラハ) Letišteˇ Václav Havel Praha
・リスト・フェレンツ国際空港(ブダペスト) Liszt Ferenc Nemzetközi Repütér

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鉄道での入国 BY RAIL

列車の種類
ヨーロッパ各国の国境を越えて走る国際列車の代表的なものは、ユーロシテー(EC)。また、ユーロナイト(EN)と呼ばれる国際夜行列車は、寝ている間に移動でき、宿泊費も抑えられるので、経済的に旅をしたい人におすすめ。

ユーレイル・パス
ヨーロッパ内での移動が多いなら、規定の範囲内で鉄道が乗り放題になるユーレイル・パスを活用したい。パスは数種類あり、旅の目的に合わせて選べる。
レイルヨーロッパ www.raileurope-japan.com

国際列車の発着駅
・ウィーン西駅(ウィーン) Wien Westbahnhof
・ウィーン・マイトリンク駅(ウィーン) Wien Meidling Bahnhof
・ウィーン中央駅(ウィーン) Wien Hauptbahnhof
・フランツ・ヨーゼフ駅(ウィーン) Franz Josefs Bahnhof
・プラハ本駅(プラハ)Praha-hlavní nádrazˇí
・プラハ・ホレショヴィツェ駅(プラハ) zˇel. st. Praha Holesˇovice
・東駅(ブダペスト) Keleti pu.
・西駅(ブダペスト) Nyugati pu.
・南駅(ブダペスト) Déli pu.

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バスでの入国 BY BUS

国際路線を持つバスには、ヨーロッパ19カ国、40都市を結ぶバス路線ユーロラインズなどがある。15日または30日間の乗り放題のパスと都市間ごとの区間乗車券を利用すれば、より自由度の高い旅が楽しめる。

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バスターミナル
・ウィーン国際バスターミナル(ウィーン) Vienna International BusTerminal(VIB)
・プラハ・フローレンツ・バスターミナル(プラハ) Autobusové nádrazˇí Praha-Florenc
・ネープリゲト長距離バスターミナル(ブダペスト) Népliget Autóbusz-Állomás

長距離バスの問い合わせ先
ユーロラインズ www.eurolines.com

船での移動 BY SHIP

ドナウ川を行き来する観光船で国境を越えるのも、ひと味違った旅の思い出。ウィーンからスロバキアのブラチスラバ、ハンガリーのブダペスト行きの水中翼船が運航している。

船着場
・ライヒスブリュッケ桟橋(ウィーン) Reichsbrücke
・ウィーン・シティ船着場(ウィーン) Wien City
・国際航路の船着場(ブダペスト) Nemzetközi hajóllomás

観光船の問い合わせ先
ブルー・ドナウ www.ddsg-blue-danube.at

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3都市間の移動 MOVEMENT BETWEEN THE THREE COUNTRIES

主要3都市(ウィーン、プラハ、ブダペスト)間の移動のための交通手段や所要時間などの目安は以下のとおり。

飛行機の場合

ウィーン~プラハ
所要時間 約50分
便数 1日4~5便
運航会社 OS

ウィーン~ブタペスト
所要時間 約50分
便数 1日3便
運行会社 OS

ブタペスト~プラハ
所要時間 約1時間25分
便数 1日4~5便
運航会社 OK

2016年8月現在。所要時間や運航便数は季節により変動あり。OS:オーストリア航空 OK:チェコ航空

鉄道の場合

ウィーン~プラハ
所要時間 約4時間
便数 1日12便
列車の種類 EC/EX/R/RJ/EN

ウィーン~ブタペスト
所要時間 約2時間40分
便数 1日12便
列車の種類 RJ/EC/IC/EN

ブタペスト~プラハ
所要時間 約6時間45分
便数 1日7便
列車の種類 EC/EN

2016年8月現在。所要時間や運航便数は季節により変動あり。RJ:レイルジェット EC:ユーロシティ IC:インターシティ EX:エクスプレス R:レフリーク EN:ユーロナイト

バスの場合

ウィーン~プラハ
所要時間 約4時間
便数 1日2便
料金 €24

ウィーン~ブタペスト
所要時間 約3時間10分
便数 1日5便
料金 €17

ブタペスト~プラハ
所要時間 約7時間
便数 1日6便
料金 €20

2016年8月現在。所要時間や運航便数は季節により変動あり。

船の場合

ドナウ川の流れに乗って川を下るウィーン→ブダペストの航路は、逆ルートより揺れが少なく、時間的にも早く到着する。

ウィーン~ブタペスト
所要時間 約5時間30分
便数 週3便
料金 片道€109、往復€125

ブタペスト~ウィーン
所要時間 約6時間30分
便数 週3便
料金 片道€99、往復€125

2016年8月現在。運航期間は5月上旬〜9月下旬

日本出国 DEPARTURE FROM JAPAN

①預ける荷物のセキュリティチェック
機内に預ける荷物のセキュリティチェックを受ける(一部の空港)。機内で使用するものは、検査前に出しておく。

②チェックイン
航空会社のカウンターへ。パスポート、航空券または航空券引換書を提示し、機内に預ける荷物を出す。航空機の搭乗券、預けた荷物のバゲージクレーム・タグを受け取る。格安航空券の場合は、その前に指定の旅行会社またはツアー名のカウンターでチケットを受け取る必要がある。

③持ち込む荷物のセキュリティチェック
手荷物はすべてチェックを受ける。ベルトコンベアの上に載せX線の機械に通し、自分はボディチェックのゲートをくぐる。

④税関申告
高価な外国製品を持ち出す場合は、税関の窓口で、外国製品の持出し届を提出、承認を得る必要がある。申告する品物は同時に提示するので、手荷物の中へ。承認印が押された届出書は日本入国時に提示する必要がある。

⑤出国審査/搭乗
パスポートと搭乗券を出国審査の審査官に提示。搭乗券にあるゲート番号を確認し、搭乗ゲートへ向かう。

入国 ENTRY

①空港ターミナルへ
飛行機を降りたら、「 Immigration」の案内板に従って入国審査カウンターに並ぶ。

②入国審査
ブースはEU諸国内パスポート保持者と、それ以外に分かれているので、EU以外の列(Non-EUまたはAll Citizen)に並ぶ。必要な書類はパスポートだけ。帰りの航空券も用意しておきたい。シェンゲン協定加盟国を経由した場合は、最初に入国した加盟国でのみ入国審査がある。オーストリア、ハンガリー、チェコは加盟国。審査官にパスポートを提示すると、入国スタンプを押してくれる。

③預けた荷物の受け取り
搭乗した飛行機の便名が書いてあるターンテーブルで、機内に預けた荷物を受け取る。破損や紛失の場合は、利用航空会社の荷物紛失カウンター(Services Baggages)にクレーム・タグを提示して、申し出る。

④税関検査
免税範囲なら検査はなし。「Nothin g to Declare(申告なし)」と書かれた緑のランプの出口へ向かおう。範囲外であれば、「Declare(申告あり)」と書かれた赤いランプのブースへ向かい、持ち込む品物を申告する。

各国入国時の免税範囲(EU加盟国以外から入国する場合)

オーストリア
■酒類
アルコール度22度以下の酒類2ℓ、またはアルコール度22度を超える酒類1ℓとワイン4ℓ、ビール16ℓ(持ち込みは17歳以上)

■たばこ
紙巻たばこ200本、細葉巻100本(3g以内)、葉巻50本、刻みたばこ250gのいずれか(持ち込みは17歳以上)

■その他
€430以下の品物(航空機、船舶による旅行者)、€300以下の品物(その他の旅行者)、€150以下の品物(15歳未満)

チェコ
■酒類
アルコール度22度以下の酒類2ℓ、またはアルコール度22度を超える酒類1ℓとワイン4ℓ、ビール16ℓ(持ち込みは17歳以上)

■たばこ
紙巻たばこ200本、細葉巻(3g以内)100本、葉巻50本、刻みたばこ250gのいずれか(持ち込みは17歳以上)

■その他
€430以下の品物(航空機、船舶による旅行者)、€300以下の品物(その他の旅行者)、€200以下の品物(15歳未満)

ハンガリー
■酒類
アルコール度22度以下の酒類2ℓ、またはアルコール度22度を超える酒類1ℓとワイン4ℓ、ビール16ℓ(持ち込みは17歳以上)

■たばこ
紙巻たばこ200本、細葉巻(3g以内)100本、葉巻50本、刻みたばこ250gのいずれか(持ち込みは17歳以上)

■その他
€430以下の品物(航空機、船舶による旅行者)、€300以下の品物(その他の旅行者)、€150以下の品物(15歳未満)

※ユーロ、外貨の持ち込み制限はないが、3カ国ともに€1万相当額以上の現金や小切手などを持っている場合は出入国時に申告が必要

出国 DEPARTURE

①空港へ向かう
航空会社によって利用ターミナルが異なるので、必ず事前に確認したい。空港には2時間前までには到着しておくと安心。免税手続きがある場合は、さらに余裕をもって行動するとよい。

②預ける荷物のセキュリティチェック
機内に預ける荷物のチェックを受ける。この検査のあとは荷物を開けられない。

③チェックイン/出国審査
搭乗する便名が掲示されたカウンターで、パスポート、航空券を提示して荷物を預け、搭乗券とクレーム・タグを受け取る。免税手続きがある人は、出国審査の前に必要書類に認証印をもらうなど税関手続きも済ませたい。次に出国審査カウンターで、パスポートと搭乗券を提示して審査を受ける。

④持ち込む荷物のセキュリティチェック/ボディチェック
機内に持ち込む手荷物のセキュリティチェックとボディチェック。日本出国時と同じように、液体物やライターの持ち込みは制限されている。

⑤再両替/ショッピングなど
時間があれば余った現地通貨の再両替やショッピングなどを。搭乗口は変更になることもあるので、注意しておこう。

日本帰国 RETURN TO JAPAN

①検疫
機内で検疫質問票が配られた場合は記入し、検疫で係官に手渡す。体調に異状を感じたら質問票が配られなくても申告。

②入国審査
日本のパスポート所有者は「日本人」の列に並ぶ。順番がきたらパスポートを提示。問題がなければ入国スタンプが押印される。

③預けた荷物の受け取り
搭乗した便の掲示があるターンテーブルで機内に預けた荷物をピックアップする。破損や紛失は係員にクレーム・タグを提示し、申し出る。

④動植物検疫
海外で入手したハムやソーセージ、果物など、動植物とその製品はすべて検疫検査を受けなければならない。植物は禁止品以外は大丈夫だが、肉類は日本向けの検査証明書がなければ原則持ち込めない。チーズは肉類を含まなければ大丈夫。

⑤税関検査
機内で配られた携帯品・別送品申告書をパスポートとともに提出。日本出国時に外国製品持出し届を提出した場合は、承認印が押されたものも同時に出す。免税範囲内であれば緑、超えている場合は赤の検査台へ。携帯品・別送品申告書は免税範囲内でも記入・提出の必要あり。

日本帰国時の免税範囲

免税の対象
海外旅行者の日本入国時の成人1人あたりの免税範囲は以下のとおり。別送品がある場合は、購入した品物は携帯するものと合算して申告する。未成年者は酒類とたばこ類は免税にならない。また、6歳未満の子供は、明らかに子供本人が使用するもの以外は免税されない。

・酒類
1本760㎖程度のもの3本

・たばこ
紙巻200本、葉巻50本、その他250gのいずれか1種。2種類以上を購入した場合は換算して合計250gまで。日本製たばこは外国製たばことは別に上記と同じ数量まで免税

・香水
2オンス(約56㎖)
オーデコロン、オードトワレは除外

・同一品目
同一品目の合計が1万円以下のもの
(例:1箱1000円のチョコを9箱購入)

・その他
海外市価の合計が20万円以内のもの

物品の課税方法
①海外市価の合計が20万円を超える場合は、20万円に収まる物品は免税、残りの物品に課税される。
②1個が20万円を超える場合は、物品全体に課税される。
③腕時計、貴石、パソコン、ゴルフクラブなどは関税は無税。消費税のみ課税される。

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奥付:
この記事の出展元は「まっぷるウィーン プラハ・ブダペスト」です。掲載されているデータは、2016年5〜8月の取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。 最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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