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2018年3月25日

アジア

【バリ舞踊】神聖で妖艶なバリ芸能の代表格を知る

by mapple

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神に捧げる奉納舞踊の神聖な舞を、鑑賞用にアレンジして披露するバリ芸能の代表的存在。ウブドを中心に毎夜開催している。

バリ舞踊を知る

物語をアレンジして多彩な演目で披露
バリ舞踊には「レゴン」「ケチャッ」などさまざまな演目があり、ストーリーのない演目から、物語を取り入れた舞踊劇まで数多くが存在する。ジャワ島の古典『マラット』やバリ島王朝史、インドの二大叙事詩『ラーマーヤナ』や『マハーバーラタ』に題材を求めたものも多い。また、それらの物語にアレンジを加えたストーリーが展開されるのも一般的。

舞踊が観られるのは寺院や集会所
ウブドや東隣のプリアタンでは、毎夜さまざまな歌舞団の公演が開催されている。会場となるのはおもに寺院や宮殿、集会所など。開演時間はだいたい19時頃。南部エリアなら大型ホテルやレストランで行なわれるディナーショーがある。ウルワツ寺院では夕方「ケチャッ・ダンス」が、ウブド近郊のバトゥブラン村では毎朝「バロン・ダンス」が上演されている。

バリの宗教観や世界観が見てとれる
バリ舞踊は神に捧げる奉納舞踊を起源とするものが多く、現在でもその根底にはバリの宗教観・世界観が色濃く流れている。たとえば最後まで戦いに決着がつかないバロン舞踊劇。それは「陰と陽が拮抗してこそ世界の均衡が保たれる」というバリ人の世界観を反映している。また演者のトランス状態、聖水をかける儀式なども舞踊の要となっている。

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踊り手が持っている花が劇中華麗に散る歓迎の踊り、プニャンブタン(ティルタ・サリ)

【人気の演目1】レゴン・ラッサム (Legong Lasem)

華麗な少女たちが舞うバリ舞踊の代表格 優美な王宮物語にうっとり酔いしれる
バリ舞踊の花形といえる「レゴン・ダンス」。きらびやかな衣装をまとった少女が踊る宮廷舞踊で、19世紀にスカワティ王が夢に見た天女の舞を再現させたのが始まりとされる。演目はさまざまあるが、なかでもジャワ島の古典『マラット』物語を題材にした舞踊劇の『レゴン・ラッサム』が有名だ。

1.スタートは侍女の序の舞から

『レゴン・ラッサム』は本来50分にも及ぶ古典劇だが、公演ではダイジェストで演じられることが多い。冒頭はチョンドンと呼ばれる侍女役が、切れのある序の舞を舞う。※グヌン・サリの演目より

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2.2人の踊り手が登場

同じ衣装をつけた2人の踊り手が登場する。のちに左がラッサム王で右がランケサリ姫を演じるが、最初はシンクロした優美な舞を披露する。

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3.3人のあでやかな舞

侍女と2人の踊り手による踊り。やがて侍女が2人に扇子を渡して立ち去ると、王と姫に役割が分かれて物語が始まる。

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4.ランケサリ姫とラッサム王

森に迷い込んだ隣国のランケサリ姫を見初め、自国に連れ帰ってきたラッサム王。誘拐された姫は垂れ布で涙を拭うしぐさをし、悲しみを表現。

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5.シンメトリーな2人の動きに注目

物語の中で登場する、見事にシンメトリーになった2人の踊り。顔を見合わせるシーンは愛の表現または戦いを意味するといわれる。

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6.ランケサリ姫に求婚するラッサム王

姫の帯を引っぱり求婚を表現するラッサム王。祖国にパンジ王子という婚約者がいるランケサリ姫は扇子で払いのけ王の求婚を拒む。

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7.ガルーダ登場

婚約者を殺そうと隣国に出陣する王の前に、神鳥ガルーダが登場。死を予言し行く手をさえぎるが、王はガルーダを倒して戦いに赴く。

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登場人物

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ラッサム王
ランケサリ姫の美貌にひかれ求婚するも、拒絶されてしまい激昂。隣国に攻め入る。

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ランケサリ姫
婚約者がいるために王の求婚を断る。衣装はラッサム王と同じで、踊りも途中までは同じ。

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チョンドン
侍女役で、物語の幕開けに登場。スター性のある若い踊り子が舞う。

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ガルーダ
ラッサム王に不吉な運命を予言する神鳥。チョンドンの踊り子が役を兼ねる。

【人気の演目2】バロン (Barong)

陰と陽の終わりなき戦い バリの世界観を表す奥深い舞踊劇
日本の獅子舞にも似た愛嬌あふれるバロンは、見逃せない舞踊のひとつ。バリでは昔から村に災いが生じたときに、悪霊祓いとして踊られたが、現在は物語を取り入れた舞踊劇として観光客も観ることができる。最もバロンが盛んなバトゥブランでは、『マハーバーラタ』の人物を借りたサハデワ王子の物語が演じられる。山場はトランス状態になった戦士やバロンとランダの戦い。

1.バロンが登場し、前座を披露

割れ門からバロンが登場、軽やかでユーモラスな舞をお披露目。道化役の猿もおもしろおかしくバロンにからむ。

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2.女王の息子が生け贄に 嘆き悲しむ女王

クンティ女王の従者2人が現れ、女王の息子サハデワ王子が死神の生け贄にされることを魔女から聞き嘆く。女王と、王子を息子のように愛する大臣が思い悩んでいると、後ろから魔女に呪いをかけられ人格が豹変。

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3.木に縛りつけられたサハデワ王子

呪われて人が変わった大臣によって、サハデワ王子は死神の棲む森に連れて行かれ、木に縛りつけられる。

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4.シヴァ神が王子に不死の力を与える

死神の夫でもあるシヴァ神が現れる。木に縛りつけられているサハデワ王子を哀れみ、不死の力を与える。

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5.不死身の王子は死神たちを天国へ送る

死神が弟子のカレカをともなって登場。王子を殺そうとするが、不死身の王子は死ぬことはない。敗北を認めた死神は、王子に自分を殺して昇天させてほしいと願う。王子は願いを聞き入れ、死神を天国へ送る。

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6.カレカがランダに変身

カレカも昇天を希望するが王子は拒否。カレカは巨大な動物や鳥に変身、最後はランダに変身し王子と戦う。

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7.バロンとランダとの戦い

王子もバロンに変身して応戦。戦士たちもランダと戦うが、呪いをかけられて自分に短剣を突き立てる。

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登場人物

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カルタラ
道化師で、クンティ女王の召し使いのひとり。冒頭から登場するキーパーソン。

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魔女
クンティ女王と大臣に呪いをかけて、王子を捕まえ木に縛りつけてしまう。

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サハデワ王子
英雄パンダワ5兄弟の末っ子として生まれる。終盤はバロンに変身して戦う。

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クンティ女王
サハデワ王子の義母。サハデワ王子を死神に捧げる約束をしたことを悔やむ。

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シヴァ神
ヒンドゥ教の三大神のひとり。同時に死神ドゥルガの夫でもある。

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死神
死の女神、ドゥルガ。武器である白い布を振りかざす、白髪の死神。

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ランダ
バロンと拮抗する魔力を持つ魔女。陰の象徴。バロンと終わりなき戦いを続ける。

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バロン
陽の魂を表す聖獣。人毛から作られたあごひげに、強い呪力が宿るとされる。

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戦士
バロンの味方。呪いによって自分に刃を向ける。最後に聖水をかけられ正気に戻る。

※バトゥブラン・ダンス会場で行なわれるサハ・デワ歌舞団の『バロン・ダンス』の登場人物をもとに紹介しています。歌舞団によってストーリーや登場人物は大幅に異なる場合があります。

ここで観られます!!

バトゥブラン村・ダンス会場
※ウブドエリアの舞踊公演の演目のなかでバロンを披露する歌舞団もある

【人気の演目3】ケチャッ (Kecak)

闇を裂くような大迫力のコーラス 静寂を切り裂く幻想的な声のガムラン
大勢の男たちが威勢よく「チャッ、チャッ」とかけ声を上げるケチャッは、観光客にも人気の高い演目。本来は魔を祓う宗教儀礼「サンヒャン」で行なわれる囃子だったが、1933年に画家ヴァルター・シュピースにより観光舞踊として構成し直され、その後インドの古代叙事詩『ラーマーヤナ』の物語が加わった。円陣の中で合唱が紡ぐ古典物語は迫力満点。

1.ラーマ王子とシータのもとに突如黄金の鹿出現

王国を追われ森を放浪するラーマ王子と妻のシータ、弟のラクスマナ。あるとき森で黄金の子鹿を見つける。妻につかまえるよう懇願された王子は鹿を追う。そこで王子の叫びを聞いたラクスマナは兄の救助に向かう。

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2.魔王ラワナの罠にはめられた3人

1人残されたシータのもとに魔王ラワナが現れる。子鹿も王子の叫び声も、みなラワナの仕組んだ罠だった。シータは捕らえられ、ランカ島の王宮に連れ去られてしまう。

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3.悲しみにくれるシータ

幽閉され身の不幸を嘆くシータ。ラワナの姪トゥリジャタは親切に面倒をみてやり、ラワナとの結婚を諭す。

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4.ハヌマンがシータを勇気づける

捕らわれたシータのもとに神猿・ハヌマンが現れて王子の指輪を渡し、王子が間もなく助けに来ると告げる。

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5.ハヌマンの緊迫の演技に注目

ハヌマンは捕まるが、尻尾に火をつけられると大暴れして王宮を焼き、ランカ島を破壊して帰還する。

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6.感動のクライマックス

王子は猿の軍団を率いてシータ奪還へ。猿のリーダー、スグリワもメガナダ率いるラワナ軍と戦う。窮地に追い込まれながらもラーマ王子はラワナ軍に勝利。ついに魔王ラワナを討ち、無事シータを救出する。

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登場人物

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ラーマ王子
継母の計略によって、ダンダカの森に追いやられてしまった、アヨディア国の王子。

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シータ姫
ミティラー王国の王の娘でラーマ王子の妃。王子とともに森を放浪している。

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ラクスマナ
ラーマ王子の弟。鹿を追う王子の叫び声を聞いて、王子を助けるためにあとを追う。

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魔王ラワナ
怪物を率いている魔王で悪の象徴。シータ姫を誘拐し、ランカ島(セイロン島)に連れ去る。

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ジャタユ
ダンダカの森に棲む鳥王。誘拐の際シータ姫を守ろうとしてラワナに殺されてしまう。

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トゥリジャタ
魔王ラワナの姪にあたるが、心やさしく、捕らわれの身となったシータ姫の面倒をみる。

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ハヌマン
ラーマ王子の味方をする猿族。シータ姫の居場所を探し当てて王子に知らせる。

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メガナダ
魔王ラワナの息子でラワナ軍の総大将。ヘビになる魔法の矢を携え、ラーマ王子と戦う。

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スグリワ
猿の軍団を率いるリーダーで猿の王。ラーマ王子に味方をして、メガナダと対決する。

バリ舞踊にはガムランが欠かせない

一度聴いたら忘れられない神秘的なガムラン。ガムランとはドラや鍵盤打楽器によって演奏されるインドネシアの民族音楽のこと。主旋律を奏でるウガルをはじめ、轟音とリズムのダイナミックな調和が舞踊をひき立てている。

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クンダンと呼ばれる太鼓が指揮をとります

ここで観られます!!

ウルワツ寺院、ダラム・ウブド寺院
※新月&満月限定で、ウブドのアルマ・オープン・ステージでは特別なケチャッが観られる

ワヤン・クリッ (Wayang Kulit)

宗教儀式で観られる 影絵命を吹き込まれた人形が舞う
「ワヤン・クリッ」とは影絵芝居のこと。人形使いであり語り部でもあるダランが、何人もの登場人物の役を声色だけで演じ分ける。『マハーバーラタ』などの物語の一節に、風刺を交えて演じられるもの。水牛の革を細かく透かし彫りにした人形(ワヤン)を巧みに操り、グンデルと呼ばれる小編成のガムランをバックに演じられる光景は幻想的だ。

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ワヤンを操るダラン。舞台裏を見学することも可能

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舞踊などで聴くガムランと異なり、長い残響が特徴のグンデル

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言葉がわからなくても楽しめる

ここで観られます!!

オカ・カルティニ、ミナミ・クルタ

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筆者 : mapple

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奥付:
この記事の出展元は「まっぷるバリ島」です。掲載されている電話番号、営業時間、料金などのデータは2017年7~11月の取材・調査によるものです。いずれも諸事情により変更されることがありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。また、掲載の商品は取材時のもので、現在取り扱っていない可能性があります。