【ジャワ島】インドネシアの美しき古都

バリ島からのアクセス

ングラ・ライ空港からジョグジャカルタへは、ガルーダ・インドネシア航空が1日3便、エア・アジアが1日2便、ライオン航空が1日1便ずつ運航している（所要約1時間20分、料金は片道約Rp.60万〜100万）。市内へは、定期バスかタクシーで約20分。

滞在アドバイス

1泊すると日の出を拝めるチャンスがある
ジョグジャカルタは、18世紀に王宮が置かれ、インドネシア独立戦争時には臨時首都にもなったという古都。伝統的な芸術や文化が残され、見どころが多い。バリ島を拠点に、2つの世界遺産を訪れるには、日帰りのツアーに参加するのが便利。個人の場合も日帰りでまわるコースが一般的だ。朝一番の飛行機に乗れば8時にはジョグジャカルタの空港に着く。寺院は広大で、周辺寺院をまわるとさらに時間がかかるので注意。市街地の散策もおすすめ。

ボロブドゥール寺院

密林の中に眠っていた8世紀の壮大な仏教寺院　世界遺産
ジャワ島中部を支配したシャイレンドラ朝が建てた大乗仏教の寺院。同朝滅亡後は人々から忘れ去られ、1000年以上にわたって密林の地中に埋もれていたが、1814年に再発見され、発掘調査・修復事業を経て偉容がよみがえった。　一辺約120ｍの基壇の上に方形の回廊が5段、その上に円壇が3段、そして最上層部の中心に巨大なストゥーパがそびえる。今も残る504体の仏像と2672面のレリーフは、当時の仏教美術の高度な技術を今に伝えている。

基壇

人間の住む欲界を表しており、人間の欲望と因果応報を描いた160面のレリーフが発見されている（大部分は修復工事で内部に収納され、見ることはできない）。

回廊

食欲や淫欲から解放された色界を表しており、ブッダの生涯や仏教説話を描いたレリーフが彫られている。 計2672面にも及ぶレリーフには、延べ1万人以上が登場する。また、この部分にも数多くの仏像が見られる。

円壇

仏が棲む悟りの世界である無色界を表し、高さ9.9ｍのメインストゥーパを取り囲むように、仏像が納められた72基のストゥーパが同心円状に並ぶ。ストゥーパが崩壊して中の仏像が見られるところもある。

プランバナン寺院

天に向かってそびえ立つ精緻で雄大な6つの尖塔　世界遺産
9〜10世紀に古マタラム王国により建立されたヒンドゥ寺院で、王家の霊廟としての役割も担っていたといわれる。王国の滅亡後は荒廃するばかりであったが、1733年の再発見後に修復、復元がなされた。　約80 haの広大な境内の真ん中に建つシヴァ堂はロロ・ジョングランと呼ばれ、シヴァ神をはじめ、その妃の女神ドゥルガー、息子ガネーシャなどの像が納められている。また、その左右にはヴィシュヌ堂とブラフマ堂があり、そこにも同様に石像が安置されている。回廊には古代インドの二大叙事詩『ラーマーヤナ』と『マハーバーラタ』の物語が彫られており、いずれも繊細かつ華麗。

ヴィシュヌ堂

シヴァ堂の北側にあり、ヒンドゥ教の維持神ヴィシュヌ像を祀る。ブラフマ堂と同じく高さは23m。回廊に彫られた『マハーバーラタ』には、さまざまな邪悪と闘い、さらなるパワーを身につけていく賢者、クリシュナ王子の人生が記されている。

シヴァ堂

ロロ・ジョングラン寺院とも呼ばれる高さ47mのシヴァ寺院。東内房には蓮の花の上に乗ったシヴァ像。南にはアガスディア像、西にはガネーシャ像が安置されている。内部には石になってしまった悲劇の美女ロロ・ジョングランの彫刻もある。

ブラフマ堂

シヴァ堂の南側にあり、ヒンドゥ教の創造神ブラフマ像を祀る。シヴァ堂から『ラーマーヤナ』のレリーフが回廊に続く。シータ姫をさらわれハヌマンとともに救出計画を立てるレリーフから始まる。