バリ島の絶景スポットで伝統に触れる ~迫力のケチャックダンス鑑賞!~
アジアンリゾートを代表するバリ島で、皆さんが思い浮かべるものは何ですか?高級リゾートでの優雅なひととき、世界中からダイバーやサーファーも集まる海、ウブドの深い緑、…いずれも魅力的ですが、バリ島には独特...
更新日:2022年6月28日
風光明媚なキンタマーニやブドゥグルは爽やかな避暑地として人気。かつての貿易都市を散策するのも楽しい。
●ブドゥグルまで
ウブド中心部から車で1時間30分 クタ中心部から車で2時間30分
●シンガラジャまで
ウブド中心部から車で3時間 クタ中心部から車で4時間
●ペネロカンまで
ウブド中心部から車で1時間30分 クタ中心部から車で2時間30分
山岳地帯が広がるバリ島北部は、年間を通して冷涼な気候に恵まれ、避暑地として注目されるエリア。雄大な活火山バトゥール山の外輪山に開けたキンタマーニはバリ島屈指の景勝地で、バトゥール山やバトゥール湖の大パノラマが一望できる。観光の拠点となるのは、ホテルやレストランなどの施設が充実しているペネロカン。展望用の遊歩道もあるが、しつこい物売りが多いことが難点だ。ゆっくりと眺望を満喫するには、展望レストランを利用するのがおすすめ。バトゥール湖の守護神を祀るウルン・ダヌ・バトゥール寺院も必見で、荘厳なたたずまいは見応えがある。デンパサールから北岸最大の街シンガラジャへ続く道中にあるブドゥグルも、キンタマーニ高原と並ぶ人気の避暑地。ブラタン湖畔に公園が整備され、週末はウォーター・アクティビティを楽しむ地元の若者や家族連れで賑わう。公園内には湖に浮かぶようなウルン・ダヌ・ブラタン寺院があり、とくに夕景の眺めが素晴らしい。
小高い丘の上にたたずむバンジャール・テガ僧院。バリ島唯一の仏教寺院で、迫力あるパゴダや美しい仏像が目をひく
北部にはイスラム教徒も多く、モスクから朝夕コーランが流れる
シンガラジャはかつて外国との貿易で栄えた港町。オランダが植民地政庁を置いた街でもあり、今も当時の面影を残すコロニアル様式の建物が独特の風情を漂わせている。シンガラジャの西約8㎞にはロヴィナの街があり、静かなリゾート地として有名。黒砂のビーチ沿いにホテルが並び、透明度抜群の海はダイビングやイルカ・ウォッチングに最適だ。これらの街の周辺には、緻密なレリーフが見事なベジ寺院、仏教寺院のバンジャール・テガ僧院など魅力あふれる観光スポットが点在しており、いずれも一見の価値がある。
カリブックブック村にある仏教遺跡
オランダ植民地時代の首都だったシンガラジャにはコロニアル風の建物が今も残る
海沿いの村イエ・サニには湧き水のプールがあり、水浴びが楽しめる
古くから外国との交易が盛んだったシンガラジャには、多数の中国系移民が在住している。街の中には伝統的な中国寺院があり、極彩色の装飾が印象的だ。華僑が経営する商店も多く、国際都市として繁栄した街の歴史がうかがえる。
避暑地の湖上に浮かぶ幻想的な寺
避暑地として名高いブラタン湖ほとり、チャンディ・クニン公園内に建つ。1633年にメングウィ王により建立された寺院で、湖の小島に造られた11層と3層のメルは、雨季になると水面が上昇し、湖上に浮かんでいるように見える。なかでも、夕日を背景に幻想的なシルエットが浮かび上がる夕刻の眺めが素晴らしく、タナ・ロット寺院と並ぶバリ島屈指の美しい寺として有名。11層のメルには水の女神デウィ・ダヌが祀られ、農地への水源となる湖の大切な守り神としてあがめられている。
大小2つのメルが湖上に浮かぶ(上)。神々の教えを受ける聖なる経典が装飾されたバレ(下)
チャンディ・クニン公園にはブッダを祀る仏塔がある
タイの影響を受けた仏教寺院
バリ島最大の仏教寺院で、別名ウィハラ仏教僧院とも呼ばれる。境内は3層に分かれ、最上層の本堂には金色の仏像を安置。庭には朱色のパゴダがあり、タイ仏教の影響が感じられる。一方、壁にはバリ独特のレリーフが施され、多彩な文化の調和が見てとれる。
ボロブドゥール遺跡を彷彿させる
シッダールタが仏陀へ悟りを開く姿を再現
独創的なテーマを扱った浮き彫り
境内に施された独創的なレリーフが特徴。なかでも注目したいのが、蓮の花で作られた車輪の自転車にオランダ人紳士が乗っている様子を描いたもの。このほか、ラーマーヤナ物語の登場人物34体を掘り込んだレリーフも見応えがある。
北側の壁に彫られた自転車に乗るオランダ人のレリーフ
土地の神イブ・プルティウィを祀る寺院
精緻を極めた壮麗な彫刻の数々
サンシット村郊外ののどかな田園地帯にあり、稲の女神デウィ・スリを祀る。こぢんまりとした寺院ながら見事な装飾で知られ、入口の門に彫られた龍、壁や柱を飾る花や植物のレリーフ、石彫りの階段や石像など、境内を覆い尽くす彫刻はどれも驚くほど緻密で美しい。随所に残る赤や黄、青などの鮮やかな彩色の跡は、バリ島北部特有の装飾であることを物語る。
社に立ち並ぶ石柱にも華麗な装飾が見られる
繊細なレリーフはいつまで眺めていても飽きない
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