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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

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ミラノ大聖堂 ドゥオモはイタリア最大のゴシック建築

500年以上の年月を費やして完成したイタリア最大のゴシック建築。ミラノというエレガントな街のシンボルとして今日もそびえ立つ。

ドゥオモを知る Q&A

誰がいつ建てたもの?

1386年、ミラノを支配していたヴィスコンティ家の領主ジャン・ガレアッツォの命令により建設が始まった。当時ミラノは領邦君主制下で隆盛を誇っており、この黄金期を迎えた都市に「ローマのサン・ピエトロのような大聖堂を」と君主が考え、計画された。500年以上の年月をかけて1887年に完成した。

ゴシック様式って何?

ミラノのドゥオモは当時フランスやドイツなどのヨーロッパで主流だったゴシック様式を採用。天に伸びる尖塔、リブ・ヴォールトで支えられた高い天井、壁に広くとったステンドグラスなどが特徴。イタリア全土では流行らなかった様式だが、地理的にほかのヨーロッパ諸国との関係も深かったミラノらしい大聖堂となっている。

見どころは何ですか?

まずはファサード。イタリア最大の聖堂でありながらレースのように繊細でエレガント。白大理石の肌に135本もの尖塔、2245体に及ぶ彫像の細やかな細工が美しさの理由といえる。塔の最先端に輝くマドンニーナの像にも注目。神秘的で荘厳な内部にも見どころは多く、ステンドグラスはとくにしっかり鑑賞したい。

ドゥオモ(ミラノ)

現地名:
Duomo
住所:
Piazza del Duomo
地図を見る »
アクセス:
メトロ1・3号線ドゥオモ駅から徒歩3分
TEL:
02-72023375
営業時間:
9:00~18:00(閉館は19:00)
定休日:
無休 
Webサイト:
http://www.duomomilano.it

見学アドバイス

服装に要注意
堂内への入口でセキュリティチェックがある。神聖な場所なので露出の多い服は避けたい。

屋上への入口
屋上への入口は内部ではなく、外側にある。エレベーターと階段の2つの方法があり、入場料が異なる。

注意!! 鳩のエサおじさん

ドゥオモ広場では、勝手に鳩のエサを手に握らせてエサ代を要求したり、鳩が集まったところを写真に撮って写真代を要求したりする人がいる。まずは受け取らないこと、受け取ってしまっても料金を支払う必要はない。

屋上テラスへ上ろう

ドゥオモの正面から見て左側面に入口があり、エレベーターまたは階段を利用して出られる。尖塔の間からミラノ市街のほか、天気の良い日は遠くアルプスまで見渡せる。ひとつひとつの尖塔や、ひときわ高いところで輝く「マドンニーナ像」を近くに見られる。
時間 9:00〜18:00
休み 無休
料金 エレベーター€13、階段€9

tourist looking out milan
by fotolia - ©aaron90311

最高の感動ビュー!

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正面ファサード
ピエモンテ州カンドリア産の白大理石を使っている。19世紀初頭、ミラノがナポレオンに支配された際、ファサードの建造をナポレオンみずからが指揮した記録が残る。

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大扉
正面入口の5枚の青銅扉には、「聖堂の歴史」「ミラノの歴史」「聖母マリアの生涯」など異なるテーマの浮き彫りが施されている。

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尖塔群
天空を突き刺すようにそびえ立つ高く鋭い塔。その数はじつに135本にものぼる。尖塔の上にはそれぞれに聖人の像が立っている。

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マドンニーナの像
108.5mもある中央の一番高い塔の上に立っているのが「マドンニーナ」と呼ばれる黄金の聖母マリア像。

内部

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ステンドグラス Vetrata
聖書の物語を題材に描かれたステンドグラスが全部で55枚、聖堂内を彩っている。14〜16世紀のものが大部分だが、19世紀のものもある。

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祭壇の背後を飾る13世紀作の中央大窓。正義の象徴の太陽を表現

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ティブリオ Tibaldi
主祭壇の上部にあるティブリオ(円蓋)は、装飾を施した4本の柱に支えられる。

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パイプオルガン Organo a Canne
全部で4台の大きなオルガンがある。手前2台は16世紀に作られた扉付のもの、後方2台は20世紀に作られた新しいもの。近年エルトン・ジョンも演奏した。

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司教座 Cattedrale
内陣のミラノ司教のイス。ドゥオモがミラノ教区における母教会であることを示す。

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聖堂内陣 Presbiterio
堅牢なアーチに支えられた5つの身廊のなかでも、最奥の主祭壇がいちばん重要。教区の重要な儀式が執り行なわれる。

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聖バルトロマイ像 La statua di San Bartolomeo
16世紀に彫刻家マルコ・ダクラーテが完成。皮膚を剥がされて殉教した聖人像で、肩に自分の皮膚をかけている。

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地下洗礼堂と宝物庫 Battistero
中央祭壇脇の階段を下りた地下には、洗礼堂と宝物庫がある。洗礼堂の霊廟には16世紀に殉教した大司教カルロ・ボロメオを祀っている。
時間 9:00~19:00
料金 €6(ドゥオモ美術館、ドゥオモとの共通券)

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トリヴルツィオ家の燭台 Candelabro Trivulzio
繊細な細工のブロンズ製ろうそく立て。13世紀フランスの作風。16世紀にドゥオモ司祭長だったトリヴルツィオ家から寄贈された。

立ち寄りスポット ドゥオモ美術館 Museo del Duomo

王宮の地上階にある美術館。ドゥオモの設計図やステンドグラス、彫像を保存・展示している。マドンニーナ像のオリジナルもここにある。

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ドゥオモ美術館(ミラノ)

現地名:
Museo del Duomo
住所:
Piazza del Duomo 12
地図を見る »
アクセス:
メトロ1・3号線ドゥオモ駅から徒歩1分
営業時間:
10:00~17:00(閉館は18:00)
定休日:
水曜 

ドゥオモと一緒に見たいおすすめスポット

ドゥオモの近くには、優雅な雰囲気漂う建造物がたくさん。とくにガッレリアは連日賑わう。

ルネサンス絵画が多くそろう アンブロジアーナ絵画館 Pinacoteca Ambrosiana

ラファエロやダ・ヴィンチ、ボッティチェッリなどの作品を多数展示。また、併設の図書館には貴重な写本類を所蔵している。

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中庭の像にも注目

アンブロジアーナ絵画館

現地名:
Pinacoteca Ambrosiana
住所:
Piazza Pio XⅠ 2
地図を見る »
アクセス:
メトロ1・3号線ドゥオモ駅から徒歩5分
TEL:
02-806921
営業時間:
10:00~18:00
定休日:
月曜 
Webサイト:
http://www.ambrosiana.eu

近代のイタリア美術を収集 20世紀美術館 Museo del Novecento

1900年代の作品を紹介。ボッチョーニやキリコなどの未来派から、モディリアーニなどイタリアを代表する作家の作品を展示する。

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近年できた注目のアートスポット

20世紀美術館

現地名:
Museo del Novecento
住所:
Palazzo dell'Arengario
地図を見る »
アクセス:
メトロ1・3号線ドゥオモ駅から徒歩1分
TEL:
02-88444061
営業時間:
9:30~18:30(閉館は19:30)、月曜は14:30~、木・土曜は~21:30(閉館は22:30)
定休日:
無休 
Webサイト:
http://www.museodelnovecento.org

華やかなアーケード ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア Galleria Vittorio Emanuele Ⅱ

ドゥオモ広場とスカラ広場を結ぶ十字形のアーケード。屋根は繊細な鉄枠を用いたガラス天井、床はモザイク画で彩られている。

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カフェや有名ブランド店、ショップなどが並ぶ

ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア

現地名:
Galleria Vittorio Emanuele Ⅱ
住所:
Galleria Vittorio
地図を見る »
アクセス:
メトロ1・3号線ドゥオモ駅から徒歩1分

「雄牛のモザイク画」の伝説

プラダ本店前近くにある雄牛のモザイク画の局部に、かかとをのせて1回転すると、幸運、もしくは子宝に恵まれるという

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雄牛のモザイク画

現地名:
Mosaico del toro

観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「まっぷるイタリア’18」です。掲載されている電話番号、営業時間、料金などのデータは2016年10〜12月の取材・調査によるものです。いずれも諸事情により変更されることがありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。料金・価格の単位は、ユーロ(€)で表示しています。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。