更新日:2020年12月27日
イタリア「ヴェネツィア」を徹底解説!観光からグルメ・お土産までヴェネツィアの楽しみ方を伝授!
街中を運河や水路が走る水の都ヴェネチア。そのユニークな風景を見るために世界中から多くの人が訪れます。醍醐味はゴンドラでの水上散歩。運河沿いの数々の歴史的・芸術的な建築物が見られ、小運河からは大運河とは全く違った雰囲気が味わえる。グルメを楽しむならシーフードを中心としたヴェネツィアの郷土料理やドルチェ、おつまみとワインを気軽に楽しめるバーカロも。お土産や買い物スポットも充実のヴェネツィアの楽しみ方を伝授します!
ヴェネツィアはこんなところ!運河と石畳でできた迷宮都市
ヴェネツィアはどんな街?
街中を運河や水路が走る島の集合体。世界中から人々が集まるその目的は、まるで街全体が水没しているような不思議で美しい光景を見るため。とくにゴンドラなど水上から見る風景はほかにはないもの。華麗な古い街並みや海鮮料理、美術品の数々ももちろん魅力のひとつ。
白亜の大橋が架かる観光拠点 リアルト橋周辺 Ponte di Rialto
数ある運河に架かる橋のなかでもヴェネツィアのシンボルであるリアルト橋近くは観光の拠点。魚市場が近く、周辺の路地にはレストランやバーカロが軒を連ね、活気にあふれている楽しいエリアだ。
「黄金の館」を中心としたエリア カ・ドーロ周辺 Ca’d’Oro
大運河沿いに建つカ・ドーロの周辺は庶民が暮らす商店街の雰囲気で、スーパーもある。ローカルな街歩きが楽しめる。落ち着いたカンナレージョ地区にも近い。
ヴェネツィアの中心、海の玄関口 サン・マルコ広場周辺
宗教上のみならず、国の中心として機能したサン・マルコ寺院からカナル・グランデ沿いに歩いて、ため息の橋へ。再び広場に戻り、コッレール博物館、そしてフェニーチェ劇場を訪ねる。
サン・マルコ寺院 (Basilica di San Marco)
守護聖人聖マルコを祀るため、9世紀に建てられたロマネスク=ビザンチン様式の荘厳で優美な聖堂。
ドゥカーレ宮殿 Palazzo Ducale
ヴェネツィア共和国の栄華が薫る館 共和国の最高権力者であった総督の宮殿。各部屋や柱廊には壮麗な装飾が施される。壁や天井を飾るのはヴェネツィア派の巨匠たちの絵画。「大評議会の間」には、世界最大級の油絵、ティントレット作『天国』がある。
3月22日通り Calle Larga XX ll Marzo
サン・マルコ広場を西に少し行ったところにある長い通り。ヴェネツィア随一の華やかなブランドショップ・ストリートだ。
ヴェネツィア一番人気の橋と活気に満ちた街 サン・ポーロ地区
みやげ物店で賑わうリアルト橋を渡り、アドリア海の幸満載の魚市場を覗く。雑多なお店が並ぶ路地を抜けてサン・ポーロ教会、さらに、フレスコ画が豪奢なサン・ロッコ大信徒会館へ。
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リアルト橋 (Ponte di Rialto)
13世紀の木造橋を16世紀に大理石造りに改築。19世紀末までは大運河に架かる唯一の橋だった。リアルト橋のたたずまいを鑑賞するのもよし、橋の上から景色を眺めるのもよし。
リアルト橋から望む夜の大運河は幻想的な雰囲気。
魚市場(リアルト市場) Pescheria(Mercato di Rialto)
リアルト橋の北側には、平日の午前中、生鮮食料品を扱う市が立つ。とくに、アドリア海の新鮮な魚介を扱う魚市場の活気と賑わいは、水の都ならではの楽しさだ。新鮮な果物や野菜を売る市もあるので、旅の合間のビタミン補給に利用するのもいい。
ヴェネツィアの新旧アートがコントラストを描くドルソドゥーロ地区
ヴェネツィア・バロック建築の粋、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会から始めて、現代美術、ヴェネツィア派絵画を巡る、サンタ・マリア・デイ・カルミニ教会までの美術散歩。
アカデミア美術館 (Gallerie dell’Accademia)
14〜18世紀のヴェネツィア派絵画を中心に名作を多数所蔵する美術館。
ペギー・グッゲンハイム・コレクション (Peggy Guggenheim Collection)
現代美術の理解者が生涯にわたって蒐集したさまざまな作品を展示。
20世紀に架けられた優美な木製の橋 アカデミア橋 Ponte dell’Accademia
大運河に架かる橋のなかで木製なのはアカデミア橋だけで、木の質感とゆるやかなアーチが温かな雰囲気を醸し出す。橋の上からは大運河の大パノラマを満喫できる。美術館や優美な教会が建ち並ぶ地区へはこの橋を渡って行きたい。
ヴェネツィアの歴史の隠れた一面を見る サンタ・ルチア駅周辺
聖ルチアの遺骸が奉納されているサン・ジェレミア教会、ヨーロッパ最初のユダヤ人街区を訪ねたあと、ワーグナーが最期を迎えたヴェンドラミン・カレルジ宮、カ・ドーロまで歩く。
陸路でのヴェネツィアの玄関口。駅前には大運河が横たわる。
多色大理石による華麗な装飾が見事 サンタ・マリア・デイ・ミラーコリ教会 Chiesa di Santa Maria dei Miracoli
カンナレージョ地区の小路にたたずむ小さな教会。奇跡を起こす力があると信じられるニコロ・ディ・ピエトロ作の絵『聖母子』を祀るために、1481〜89年にかけて建てられた。緑、紫、茶などの多色大理石を寄木細工のように配したファサードは、「宝石箱の美しさ」と称される。内部は淡い色の大理石による装飾が施され、繊細な彫刻が見どころ。
共和国時代のレンガ造りの聖堂 サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ聖堂 Basilica dei Santi Giovanni e Paolo
13世紀に着工し、15世紀に完成した。共和国時代の14〜17世紀の総督の墓が並び、厳粛な雰囲気。モチェニーゴ家の墓碑や聖ドメニコ礼拝堂が見どころだ。
ヴェネツィア ヴァポレット(水上バス)から眺める優雅な建築物
水の都の栄華を伝える大運河の名建築に酔う
水路が道の役目を果たすヴェネツィアのメインストリートは、本島の中心部を逆S字形に蛇行する大運河。サンタ・ルチア駅前からサン・マルコ広場まで約3.8kmにわたり、街最大の運河が続く。13〜18世紀に建造された館が並び、ビザンチン、ゴシック、ルネサンス、バロックなど各時代の様式が混在した華やかな建築美を堪能することができる。
ヴァポレット(水上バス)
小路を歩いて観光するのもよいが、せっかくヴェネツィアに来たのなら、水上からこの街の美しさにうっとりしたい。ヴァポレットなら好きな降場から目的の場所へも行きやすい。
サン・ジェレミア教会 (Chiesa di San Geremia)
11世紀創建の教会で、現在の建物は18世紀の再建。隣には12世紀建造のロマネスク様式の鐘楼が建つ。
カ・ペーザロ (Ca’ Pesaro)
バロック期の名建築家ロンゲーナが設計し、18世紀初頭に完成した。内部は近代美術館と東洋博物館。
ヴェネツィアで、ゴンドラに乗って水の都を水上散歩
水上の迷宮都市をゴンドラでクルーズ
本島には150以上の運河がめぐり、そこに架かる橋は400を超える。この水上の迷宮を移動するために誕生したのがゴンドラだ。共和国時代には貴族や富裕な商人の足だったが、今は運河クルーズに利用されている。実際、ゴンドラから眺める運河と街並はひときわ美しい。
水の都の迷路のような狭い水路を、豪華な装飾の小舟に揺られて渡るのはなんとも素敵。ゴンドラからしか見られないヴェネツィアの顔を眺めれば、きっと忘れられない旅になる。
大運河 (Canal Grande)
ゴンドラから眺める大運河の景観は、ヴァポレットとはひと味違う趣。大運河を少し巡り、静寂漂う小運河に入りたい。
小さな運河でも、まわると新鮮な発見がある。静かな水上で憩いながら、小運河沿いの家の趣などが楽しめる。
【筆者】まっぷるトラベルガイド編集部
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