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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

ヴェネツィアからラグーナの小さな島々への旅

ラグーナに浮かぶ小さな島々へは、本島からヴァポレットに乗って行くことができる。それぞれの独自の歴史や文化を感じながら、のんびりとした風情のなかを散歩したい。

カラフルな家が建ち並ぶレースと漁師の島 ブラーノ島 (BURANO)

「レースの島」としてヴェネツィアの繁栄を支えた地。今はのどかな漁師の島で、魚介料理がおいしいトラットリアが多い。
11世紀頃から街が形成され、16〜18世紀にレース編みで栄えた。プント・イン・アリア(空中刺し)という独自技法によるレースはヨーロッパの貴族に愛されたが、共和国の衰退と職人の後継者不足のため、19世紀以降はすたれている。島のみやげ物店に並ぶレースはほとんどが工業製品だ。往時の繁栄を示す資料は、ガルッピ広場に建つレース学校内の博物館で見学することができる。現在は漁師町であることから、新鮮な魚介料理が味わえる気軽な店が多いのも魅力だ。

【アクセス】
本島から約13km、ヴァポレットで約40分
ヴァポレット 12・N番でフォンダメンテ・ノーヴェ(Fondamente Nove)から約40分。ブラーノ(Burano)で下船。

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色鮮やかな家並も島の名物のひとつだ

ヴェネツィアングラスの故郷で職人の技に触れる ムラーノ島 (MURANO)

水の都を代表する伝統工芸・ガラス製造の拠点。ガラス工房が建ち並び、アンティークグラスなどを展示する博物館もある。
本島の北にあるラグーナ最大の島。7世紀頃には港と街の一部が整い、8世紀頃からガラス製造が盛んになったとされる。13世紀末には技術の継承と火災の防止のため、ヴェネツィアのガラス職人すべてがこの島に移住させられ、さらにガラス工芸が発展した。現在もガラス工房とショップが軒を連ね、職人の仕事を見学できる店もある。吹きガラスの技法による製作過程は圧巻だ。運河沿いに並ぶ店を見てまわったら、ぜひ、ガラス工芸博物館も見学したい。

【アクセス】
本島から約9km、ヴァポレットで約40分
ヴァポレット 3番でフェロヴィア(Ferrovia)から約20分。4.1・4.2番でサン・ザッカリーア(San Zaccaria)から約40分。コロンナ(Colonna)/ファロ(Faro)、ナヴァジェロ(Navagero)/ムゼオ(Museo)いずれかで下船。

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街なかに展示されているガラスで作られたオブジェを眺めながら散策したい

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ムラーノ島にはみやげ物店やレストランも多い

ガラス工芸の変遷を知る ガラス工芸博物館 (Museo del Vetro)(Glass Museum)

1861年に開館したガラス工芸専門の博物館。17世紀に建造された優美なジュスティニアン館に、古代から現代までのガラス製造の歴史、各時代の作品、技法や工程の変遷、仕事道具などを展示している。

ガラス工芸博物館(ムラーノ島)

現地名:
Museo del Vetro(Glass Museum)
住所:
Fondamente Giustinian 8
地図を見る »
アクセス:
ヴァポレット4.1・4.2・3・N・R番 Museo ムゼオから徒歩1分
TEL:
041-739586
営業時間:
10:00~18:00(冬季は~17:00)
定休日:
無休 

有名芸術家も眠る、糸杉に囲まれた墓の島 サン・ミケーレ島 (San MICHELE)

カトリック、プロテスタント、ギリシャ正教の区域に分かれる共同墓地。水の都を愛した芸術家たちの墓には花が絶えない。
本島のヌオーヴェ河岸の対岸に浮かぶ小さな島。19世紀初頭のナポレオン統治下、本島の衛生状態を守るために共同墓地として整備された。船着き場近くには15世紀に建造されたサン・ミケーレ・イン・イーゾラ教会が建ち、回廊奥に手入れが行き届いた墓地が広がる。19〜20世紀にヴェネツィアに足繁く通った外国人芸術家の墓もあり、作曲家ストラヴィンスキー、ロシアバレエ団総裁ディアギレフ、詩人エズラ・パウンドらが埋葬されている。

【アクセス】
本島から約1.1km、ヴァポレットで約5分
ヴァポレット 4.1・4.2番でフォンダメンテ・ノーヴェ(Fondamente Nove)から約5分。チミテーロ(Cimitero)で下船。
島には8:00〜18:30(冬季は〜17:30)のみ出入り可能。

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by fotolia - © MariaTeresa

ラグーナの大自然に触れ、静寂に包まれる トルチェッロ島 (Torcello)

葦に覆われた湿地、水辺で憩う鳥の姿など、ラグーナ本来の自然を間近にできる。素晴らしいモザイク画が残る教会も必見。
大湿地帯近くにあり、本島の賑わいとは違う雰囲気に浸れる。10世紀には2万人が住んでいたとされるが、現在は数十人が暮らす静かな島だ。船着き場から延びるボルゴニョーニ河岸沿いに家が数軒あり、その先のトルチェッロ広場に7世紀創建のサンタ・マリア・アッスンタ教会、11世紀創建のサンタ・フォスカ教会、ラグーナと島の歴史を展示する博物館が建つ。サンタ・マリア・アッスンタ教会内陣の13世紀のモザイク画『聖母子』は息をのむ素晴らしさだ。

【アクセス】
本島から約24km、ヴァポレットで約50分
ヴァポレット 12・N番でフォンダメンテ・ノーヴェ(FondamenteNove)からブラーノ島経由で約50分。トルチェッロ(Torcello)で下船。便数が少ないので、帰りの時間に注意。

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by fotolia - © Lidia Pachetti

美しい白砂のビーチが続く高級リゾートで憩う リド島 (LIDO)

夏季はバカンスで訪れる世界各国からのセレブたちで賑わい、華やかな雰囲気に。『ベニスに死す』の舞台でもある。
全長12㎞の細長い島。イタリア有数のリゾート地で、海岸通りには高級ホテルが建ち並ぶ。そのなかのオテル・デ・バンは映画『ベニスに死す』のロケ地となった場所だ。そこから海岸通りを南下すると、毎年秋に開催されるヴェネツィア国際映画祭の会場が建つ。時間があれば、リドの船着き場前から出るバスで島の南側のマラモッコに足を延ばしたい。8世紀にヴェネツィアの中心地だった地で、今は数十軒の家と地元客が通うトラットリアが数軒ある。

【アクセス】
本島から約11km、ヴァポレットで約15分
ヴァポレット 1・5.1・5.2・N番でフェロヴィア(Ferrovia)から約35分。1・5.1・5.2・14・B・N番サン・ザッカリーア(S. Zaccaria)から約15分。リド(Lido)で下船。

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奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ イタリア」です。掲載している情報は、2014年10月〜2015年1月の取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。