足を運んでみたい!ウィーンのおすすめ美術館5選
Belvedere, by KLMircea, CC BY-SA

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2020年4月13日

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足を運んでみたい!ウィーンのおすすめ美術館5選

ウィーンの芸術品は、ウィーンを牛耳っていたハプスプルク家の「皇帝美術」、20世紀に発展した画家、クリムト等を中心にした「ウィーン分離派」、建築家、ヨーゼフ・ホフマンとデザイナー、コロマン・モーザーを中心にした「ウィーン工房」、自然を敬愛するフリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーの作品等が代表として挙げられます。



それぞれの時代のウィーンで生み出された独特の芸術の世界観は、ウィーンで見てこそより感慨深く心に訴えてくるものです。ウィーンに行ったら、その秀逸した芸術作品の数々を堪能しに美術館をぜひ足を運んで頂きたい!そこで今日は、おススメのウィーン美術館を5つ紹介します。



ベルヴェデーレ宮殿

ベルヴェデーレ宮殿の上宮には素晴らしい絵画コレクションが展示されています。見所はグスタフ・クリムトの作品集です。その中には、皆さんもよく知る 黄金の装飾が一度見た者の心に強く残る「接吻」や愛がこぼれ落ちてきそうな「ユーディット」が含まれています。

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Public Domain

その他にも名高いウィーンの画家、エロティックで独特な表現をするエゴン・シーレや、過激な表現で知られるオスカー・ココシュカの代表作品、カラフルで独特な世界観を創り出したフリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー 、ウィーン・ビーダーマイヤーやフランス印象派の作品も展示されています。

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by ♣ ℓ u m i è r e ♣, CC BY

素晴らしい作品はこれだけにとどまらず、後期ゴシックアートの名作や煌びやかなバロックアートも展示されています。ウィーンに行ったらぜひ!これぞウィーンの芸術!と言える作品群を観に行ってください!

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by ♣ ℓ u m i è r e ♣, CC BY

by CarlosJ.R, CC BY-ND

MAK応用美術博物館

応用美術博物館は家具や時計やタペストリー等のインテリア装飾品、女性を飾るアクセサリーやテキスタイル、飾り棚や食卓を飾るガラス製品や陶磁器など、デザイン作品に趣を置いた素晴らしい博物館です。作品の年代は、中世から現代に至るまでの選りすぐりです。

MAK – Austrian Museum of Applied Arts/Contemporary Art, Foursquare.com

MAK – Austrian Museum of Applied Arts/Contemporary Art, Foursquare.com

20世紀初頭にウィーンのデザイン界をうならせた優れた建築家のヨーゼフ・ホフマンとデザイナーのコロマン・モーザーによって立ち上げられた「ウィーン工房」の貴重な工芸品、ユーゲントシュティール(アールヌーボー)様式の作品 、ヨーゼフ・ホフマンの設計でベルギー・ブリュッセルに建てられた「ストックレー邸」の中の一室の金箔を用いた壁画のためのグスタフ・クリムトの習作など、とにかく見所がぎゅっと凝縮されています。どうぞお見逃しなく!

MAK – Austrian Museum of Applied Arts/Contemporary Art, Foursquare.com

MAK – Austrian Museum of Applied Arts/Contemporary Art, Foursquare.com

美術史博物館

この部術師博物館は元々、皇室の膨大な数の美術品のコレクションを保管するために1872年から1891年にかけて建てられ、世界でも有数の優れた美術館とされています。

Kunsthistorisches Museum Wien, Foursquare.com

絵画は、 デューラー、ルーベンスなどの作品を含む、ハプスブルク家や、プラハの神聖ローマ皇帝ルドルフ2世、ブリュッセルのレオポルト・ウイルヘルム大公 等のコレクションが展示されています。また、元はハプスブルク家の歴代皇帝の収集品を保管していた部屋だった美術工芸収集室には、珍しいお宝品や素晴らしい工芸品を見ることができます。

Kunsthistorisches Museum Wien, Foursquare.com

そのほかにもルネッサンス、バロックの工芸品の貴重で重要な作品も数多く展示されています。古代エジプトの幅の広いコレクションも見応えありです。そして最も注目すべきは、皇帝ルドルフ2世の塩入れ「サリエラ」です。ほんの小さな作品ですが、世界でも名高き塩入れ!ぜひお見逃しなく。

Kunsthistorisches Museum Wien, Foursquare.com

Kunsthistorisches Museum Wien, Foursquare.com

ゼセッション館

世の中の近代化が進む中、保守的な芸術表現に強く反発したウィーンの芸術家たちは、19世紀末にウィーンでもヨーロッパ各地同様に動き出しました。それが1897年に形成された、画家のグスタフ クリムトや建築家のオットー ヴァーグナーを中心にしたウィーン分離派です。この分離派たちの作品を発表する場として設けられたのがゼセッション館なのです。

Secession, Foursquare.com

この館は中の展示もさながらヨーゼフ・マリア・オルブリッヒが結成をしたユーゲントシティール様式の建築物自体に注目をして欲しいところ。建物の真上に乗る黄金の月桂樹の葉をモチーフにしたドーム、通称「金のキャベツ」や、細やかな美しい装飾にも注目です。

Secession, Foursquare.com

また正面玄関には「時代に芸術を、芸術に自由を」と綴られており、当時の芸術家たちの芸術精神が込められています。現在、内部では様々な企画展が催されるほか、 グスタフ・クリムトの大作「ベートーヴェン・フリーズ」が常設されています。クリムトファンはもちろん、そうでない人にも息を飲む作品です。

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Public Domain

Secession, Foursquare.com

クンストハウス・ウィーン

ウィーンを代表する芸術家の一人、フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーは、カラフルな色彩とユニークな視点 と感性のフィルターを通して表現するウィーンの画家、版画家、建築家です。特に彼の建築へ自然と融合させたアプローチは建築界に新たな風を吹き込みました。

KUNST HAUS WIEN. Museum Hundertwasser, Foursquare.com

このクンストハウス・ウィーンは、フンデルトヴァッサーが手がけたユニークで奇抜な建築物の一つで(*マンションで、市民は普通にここに入居しています。)その一角に展示室があります。展示品の数々はフンデルトヴァッサー一色!北斎に魅せられた彼が日本で浮世絵を学んでいた 日本時代の作品も見られます。

KUNST HAUS WIEN. Museum Hundertwasser, Foursquare.com

同じ浮世絵でも、フンデルトヴァッサーが手がけるとこうも違った形になるのか! と驚嘆します。ミュージアムショップやカフェもあり、フンデルトヴァッサーの世界を肌で感じ、堪能できます。中心部からは少し離れますが、行く価値は十分にあります!

KUNST HAUS WIEN. Museum Hundertwasser, Foursquare.com

KUNST HAUS WIEN. Museum Hundertwasser, Foursquare.com
筆者:まっぷるトラベルガイド編集部

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