南フランス旅行に行こう! 〜 コート・ダジュール編
パリ、モン・サン・ミッシェルと共にフランス旅行の目的地として人気の南フランス。一口に「南フランス」と言っても、西は大西洋、東はイタリアに接しており、各地方によってその特色はかなり異なります。けれども日...
更新日:2020年4月13日
南仏の街を歩くと、必ずといっていいほどビスキュイトリー(ビスキュイ屋さん)に出会います。店内を除くと山積みにされたビスキュイと、焼き菓子の芳しい匂い、そして種類豊富なお菓子の中から、あれもこれもと、いくつも箱に詰めるフランス人。日本と同じくフランスにも「おもたせ」の文化は存在します。友人宅を訪ねるときには、ビスキュイトリーでお菓子を買っていく。今回は、そんなときに人気の南仏の「おもたせ菓子」を紹介します。もちろん、街を歩きながら食べても、日本へのお土産にもグッドです。
マルセイユ発祥のビスキュイ(焼き菓子のひとつ)であるナヴェット。現在は南仏プロヴァンスの名物となっているお菓子のひとつです。クッキーよりも固めの歯ごたえで、甘さほんのり。オレンジフラワーウォーターを生地に練りこんでいるので、噛むとほんのりさわやかなオレンジの香りがします。
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ナヴェットという名前は小舟を意味するフランス語からきています。マルセイユの旧港に聖母マリア像を載せた小舟が流れ着いたという、13世紀の伝説がこのお菓子の起源となっています。
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カトリックの国フランスでは、このお菓子は縁起のよいものとして、自分で食べるだけでなく、手土産として買うことが多いのです。香辛料やハーブを利かせたものもあるので、口に合わないものもあるかも。頼めば試食をさせてくれる店もあるので、ぜひトライしてください。
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カリッとした歯ごたえは、同じくビスキュイであるナヴェットよりも少し固め。南仏でも都市により様々なバリエーションがありますが、ハチミツを生地に練りこみ、丸ごとアーモンドがびっしり入っているものが一般的です。クロッカントという名前は、フランス語の「カリッとした」がそのまま菓子名になっています。
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暑い土地柄のせいか、南仏では手土産などにはとろけるタイプのお菓子ではなく、よく焼いた乾燥系のお菓子がおもたせとして利用されるようです。これはまた保存が利いて腐りにくいという事情もあるようです。お土産にはぴったりですね。
by Marianne Casamance, CC BY-SA
地中海地方のお菓子であるヌガーは、キャラメルのようなソフトキャンディーのような舌触り。卵白をベースに、ハチミツとアーモンドを練りこんで固めたお菓子です。ちょっと歯にくっつくこともあるけれど、甘いハチミツと香ばしいアーモンドの味がたまらず、ついつい手を伸ばしてしまいます。
by jean-louis zimmermann, CC BY
職人ごとに口どけ・滑らかさに違いが出る、見かけ以上に繊細なお菓子のヌガー。好みは人それぞれですが、筆者は歯にくっつかず、口の中ですっと溶けるものに当たれば上機嫌!アーモンドに加え、ドライフルーツを混ぜたもの、ピスタチオやクルミなど別のナッツを入れたもの、フルーツの香りのものなど種類も様々あるので、いろんなお店で試してみて、自分好みのヌガーを見つけてみてはいかがでしょう。
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カラフルな石畳のような、キラキラ輝く宝石のような、見ると嬉しくなるパット・ド・フリュイはフルーツの果汁を煮詰めてペクチンで固めたお菓子です。歯ごたえで言えば羊羹のようですが、噛んだ瞬間、口の中にフルーツの香りが広がる感じはたまりません!イチゴ、オレンジ、レモン、メロンなど様々な味と色のパット・ド・フリュイを小箱や小袋につめた様子はとても可愛らしく、女心をくすぐるお土産として最高です。
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コンフィとは砂糖漬けのこと、つまりフリュイ・コンフィはフルーツの砂糖漬けです。元々は保存食として、フルーツを砂糖でじっくりと煮詰め乾燥させたものですが、フランス人、特に南仏の人が好んで食べるお菓子です。
by CouleurLavande.com, CC BY-ND
フレッシュなフルーツをシロップの中でゆっくり煮込み、鍋から出して乾燥。これを何度も繰り返して作る、とても手間隙のかかったお菓子です。
日本では砂糖漬けのお菓子といえばドライフルーツとして売られている「アンゼリカ」を思い出します。南仏では、オレンジ、イチゴ、アプリコット、キウイ、パイナップル、さくらんぼ等々、フルーツの種類豊富です。手間隙かかった宝石のようなお菓子、ぜひお試しください。
by jean-louis zimmermann, CC BY
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