フィレンツェ旅行で行きたい、お勧め観光スポット10選
by Maëlick, CC BY-SA

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2020年4月13日

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フィレンツェ旅行で行きたい、お勧め観光スポット10選

町中どこからみても美しい、世界で「最も美しい都市」として指折りの街フィレンツェ。古代より「Firenze(ラテン語のFlorentiaeより)」からでもわかる通り、その美しい街の姿を「花」とたたえられてきました。または「天井のない美術館」とも言われ、どこを歩いていてもまるで美術館の中にいるよう。歴史的建造物や美術品の数々は永遠にフェレンツェの誇りです。



今回は今すぐ行ってみたくなる、世界が恋するフィレンツェの魅力をご紹介します!



1. ヴェッキオ宮殿 Palazzo Vecchio

見どころが多すぎるフィレンツェですが、まずはここからスタートです。ここはもともと14世紀からフィレンツェ共和国であった頃から、政治の中枢となってきた市庁舎ですが、現在もなおフィレンツェ市庁舎として現存しています。この市庁舎の「500人大広間」はその広さもさることながら、天井画と壁画は息を飲むほど素晴らしく、その大きさに驚きます。

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Palazzo Vecchio, Florence, by garyullah, CC BY

もはや神話の様な2人の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチと、ミケランジェロがその腕を競って対決した「アンギアーリの戦いBattaglia di Anghiari」と「カスチーナの戦いBattaglia di Cascina」はまさに必見です。あの有名な「最期の晩餐」以降彼の新しい取り組みとして新たにスタートした作品でしたが、なんと志半ばで中座してしまった幻の壁画です。

Palazzo Vecchio, by gnu1742, CC BY-SA

2. シニョーリア広場 Piazza della Signoria

ヴェッキオ宮殿前とウフィツィ美術館の近くにある広場で、広場でありながら、贅沢にも彫刻に囲まれるという、まるで博物館そのもの!ローマ神話の『ネプチューンの泉』、『ダビデ像』(レプリカ)などを見物できます。

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Piazza della Signoria, by Tony Crider, CC BY

これぞまさに「天井のない美術館」と言われる所以です。この広場の全てが古いフィレンツェの建物でグルリと囲まれていて、360度全てが博物館の中にいるような錯覚に陥ります。ここは「フィレンツェ歴史地区」として世界遺産にも登録され、フィレンツェでも一番人があつまる人気のスポットです。

piazza della signoria, by fhwrdh, CC BY

3. ウフィツィ美術館 Galleria degli Uffizi

日本でも時々いくつかの作品が、展示されることがありますが、やはりフィレンツェから門外不出の作品も多く、世紀の宝である絵画が勢ぞろいした美術館です。欧州最古の一つでもあり、ルネッサンス様式の建築を今に残します。芸術の国イタリアにおいて、最高の美術館であることは間違いありません。ウフィツィ美術館にいくまでの道の雰囲気は、すでに芸術!入館する前からドキドキしてしまうことでしょう。トスカーナをこよなく愛した大富豪メディチ家。ヨーロッパに多大な影響力を持っただけでなく、多くの芸術家たちを守り育ててきました。

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CARAVAGGIO Sacrifice of Isaac, 1601-02, by carulmare, CC BY

この美術館では必見のボッティチェッリ『ヴィーナスの誕生La Nascita di Venere』、レオナルド・ダ・ヴィンチ『受胎告知』、およびラファエロ、カラバッジオなどの作品は価値が計り知れないイタリアの至宝。これだけの作品が一堂に集う美術館なのです。

Galleria degli Uffizi, by cfwee, CC BY

4. ヴェッキオ橋 Ponte Vecchio

Ponte(橋)Vecchio(古い)という意味を持つフィレンツェで最も古い橋でフィレンツェの象徴の一つ。たびたび起こるアルノ川の氾濫で、1345年に立て直されたものの、イタリアでの戦争も生き延びた数々の歴史の証人。
多くの作品の舞台にもなり、同じくイタリアの音楽家プッチーニのオペラにも登場し、映画にも幾度となく登場しました。

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Ponte Vecchio, by valePerzolla, CC BY-ND

昼間の街並みとの景色もさることながら、夜のベッキオ橋は川面に映った街とライトアップの景観は更に綺麗です。
ここで多くの芸術家たちが作品に残したのも納得できますね。

Ponte Vecchio, by thy, CC BY

5. ミケランジェロ広場 Piazzale Michelangelo

フィレンツェに来たら必ず訪れるべき場所です。
街の中心からは歩いて約小一時間くらいかかります。というのも、途中の景色も素晴らしくしばしば見入っては写真を撮るなどして、途中の道も十分素晴らしく、楽しめるからです。
街から歩いていくには、グラツィエ橋を渡り、さらに見ているだけで美術鑑賞をしているようなフィレンツェの高級住宅を横切ります。やがてのんびりと歩いていると、トスカーナの牧歌的な景色が見えてきます。それだけでまるで絵画を切り取ったように美しいのですが、到着した広場はさらに驚きます。世界遺産にも指定された、赤い屋根で統一されたフィレンツェの街の一望を見渡せます。

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Firenze lo sai…, by gatomato, CC BY-SA

ここは、昼間や夕方にかけて刻々と美しさを変える姿は、芸術の街というにふさわしいといえるでしょう。

Here is my city, by dontworryjohn, CC BY-ND

6. サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂  Duomo - Cathedral of Santa Maria del Fiore

Duomoは大聖堂を意味していて、それは街の母とも言える大切な存在です。
ここ サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂は600年もの歳月をかけたフィレンツェの宝です。フィレンツェのどこにいてもその姿を見ることができ、いわば子供をいつも見守るかのようです。
まずはこのイタリアの緑と赤で彩られた美しい外壁には、聖人達の精密なる彫刻が連なります。それだけでも気の遠くなるような時間と労力ですが、聖堂内は更に驚きと感動の数々。高くそびえる回廊をいくと、やがてこの聖堂のドーム部分に辿り着くでしょう。

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‘The Last Judgement’ Dome Fresco Cycle – Interior of Duomo di Firenze (Florence Cathedral), Piazza del Duomo, Florence, by Glen Bowman, CC BY-SA

ここは世界最大の石積建築物で、このドームの天井画には、天国と地獄を表した「最期の審判」という、巨大なフレスコ画が描かれています。まるで人間の最期の裁きの瞬間を目の当たりにし、見るものすべてを沈黙させる力があります。

Florence Cathedral, by McPig, CC BY

7. サンジョヴァンニ洗礼堂 Baptisterio de San Juan

サンタ マリア デル フィオーレ大聖堂の隣にある、その名の通り洗礼を行う神聖な礼拝堂。実は大聖堂よりも建立が古く、なんと11世紀に遡ります。
八角形の不思議な形をしていますが、建物の素晴らしさはもちろんのこと、何と言っても『天国の扉』と『北の扉』は特に有名。現代ではその歴史的価値の重さから、本物はドオゥモ美術館に大切に保管されていますが、レプリカといえど一目見ようと、人気の絶えない見処スポットです。

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Battistero di San Giovanni, by The Eggplant, CC BY-ND

そして中に入り、天井に描かれた聖書のモザイク画に注目することでしょう。
その絵の一つ一つに描かれた聖書の内容は、非常に生々しくも厳かな格式を併せ持ちます。その精密で荘厳な雰囲気はただただ圧倒されるばかりです。

Battistero di San Giovanni, by The Eggplant, CC BY-ND

8. サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局 Farmaceutica di Santa Maria Novella

その歴史は1221年にまで遡り、世界最古の薬局として日本でも近年有名になったフィレンツェのハーブを主体とした薬局で、王室やメディチ家によって長年愛されてきました。
ここは観光地ではないものの、まるで宮殿の一部の様な、とても薬局とは思えないほど豪華な内部は、一度訪れる価値があります。現在ヨーロッパでは、個性に合わせパフュームを調合したり、好みに合わせてオリジナルの香水を作ることはポピュラーなことですが、ここが原点といえます。

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display at the farmaceutica, by Roving-Aye!, CC BY-SA

フレッシュなハーブをふんだんに使ったオリジナルソープや、化粧品、ポプリは鎮静作用があるとしてイタリアだけでなく、全世界で愛されるブランドになりました。

P1240236, by Richard, enjoy my life!, CC BY-SA

9. サンタ・マリア・ノヴェッラ教会 Basilica di Santa Maria Novella

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から歩いてすぐに見える教会です。駅から見える教会は、実は教会の裏側。表に回ると美しい白い大理石で立てられたその姿は、まるで気品ある女性の様なたたずまいです。
サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局にて、ハーブを元に製造していた修道士たちによって誕生しました。目の前には同じ名前の、サンタ・マリア・ノヴェッラ広場があり、常に人が多く活気があります。

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IMG_9775, by bahahamelly, CC BY

この教会は美術館としての姿もあります。絵画には古代ローマ人の生活の様子が生き生きと描かれていたり、ひときわ際立つ美しいステンドグラスをぜひ見てください。

P1230142, by Richard, enjoy my life!, CC BY-SA

10. アカデミア美術館 La Galleria dell'Accademia a Firenze

この美術館は、「アカデミア」と名のつく通り、フィレンツェの美術学校にある美術館なんです。ここに来たら、まずはこの美術館の主人公ダビデ像を見に行きましょう。以前はシニョーリア広場に存在していましたが、ここに移され大事に保管されています。

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La Galleria dell’Accademia a Firenze

実は2014年の12月に震源から遠かったものの、ここで起きたM5.9の地震(翌日はトスカーナでありました)は、多くの美術品に影響を与え、ダビデ像などはその保護のために20万ユーロを投下し懸命に守っています。
ルネッサンス最高の傑作との呼び声高いダビデ像。それは正にフィレンツェの魂でもあります。

Il David, by alessandraelle, CC BY-ND
筆者:まっぷるトラベルガイド編集部

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