南フランス旅行に行こう! 〜 コート・ダジュール編
パリ、モン・サン・ミッシェルと共にフランス旅行の目的地として人気の南フランス。一口に「南フランス」と言っても、西は大西洋、東はイタリアに接しており、各地方によってその特色はかなり異なります。けれども日...
更新日:2020年4月13日
南仏旅行で絶対に外せないのが、紺碧の地中海。地元の人のようにビーチで寝そべってみたり、地中海で海水浴というのもいいですが、船に乗って小さな島を訪ねる地中海クルーズを楽しむのもおすすめです。南仏の地中海に浮かぶ小さな島には豊かな自然はもちろん、歴史や物語があります。今回は南仏で訪ねてみたい、おススメの島を紹介します。
フランスの文豪、アレクサンドル・デュマの名作である「モンテ・クリスト伯」の舞台となった島。元は無人島だったイフ島の大部分を占めるシャトー・ディフ(Château d’If)は、フランソワ1世の命令により1524~1531年にかけて建設された要塞で、17世紀以降は400年間近くにわたり、政治犯や宗教的犯罪者を収容する牢獄として使われていました。1926年7月に歴史的建築物に指定され、今は観光名所として年間10万人近い人がこの島を訪れています。
by Karen V Bryan, CC BY-ND
イフ島へのアクセスは、マルセイユの旧港(Vieux port)から定期船が出ています。乗船時間は約20分。真っ青な地中海に囲まれたイフ島で、「モンテ・クリスト伯」を読んでみてはいかがでしょうか。
イフ島への定期船サイト:http://www.frioul-if-express.com/en
Chateau d'If, by Meuh !, CC BY-SA
地中海に突き出したイエールのジアン半島先端からフェリーで約15分のところにある三日月形の小さなポルクロル島(Porquerolles)。温暖な気候と美しい自然に恵まれたイエール市所有のこの島は、その昔、個人所有の島でした。
by 筆者
ベルギーの冒険家だったフランソワ・ジョセフ・フォルニエ氏が1912年に結婚の贈り物としてこの島を買い取り、妻にプレゼントしたという何とも乙女心をくすぐる美しい歴史があるのです。100年以上経った今でも「愛の島」を想起させるかのように、ハートのモチーフが民家などの所々に飾られているのも必見です。
2015年にはこの島にあるノートルダムビーチが「ヨーロッパで1番美しいビーチ」として選ばれるほど、白い砂浜で澄み切った海を眺めていると、すべてをリフレッシュさせることができるはず。
by 筆者
ポルクロル島へのフェリーサイト:http://www.tlv-tvm.com/en/
by sgustin78, CC BY-SA
3つあるイエール諸島のうち、ポルクロル島と並んで外せないのがポールクロ島 (Port-Cros) 。共に国立海洋公園に指定されていますが、ポールクロ島は島内の森林、回りの海域、そこで泳ぐ魚など、すべての自然が保護されています。まさに野生を感じることのできる島です。そうは言っても、シュノーケリングやダイビングは可能です。初心者でもインストラクターと共に潜れるコースもあるので、南仏の地中海で初潜りというのも素敵ではないでしょうか。
by Arn@ud Ab@die, CC BY
ポールクロ島島へのアクセスは、イエール港からフェリーが出ています。乗船時間は約1時間。
ポールクロ島島へのフェリーサイト:http://www.tlv-tvm.com/en/
Pby phileole, CC BY
高級ブランド、超高級ホテルなどセレブの街で知られるカンヌですが、沖合いに浮かぶ島々は自然と素朴さで満ちています。なかでもレランス諸島のうちの1つ、40ヘクタールほどの小さなサン・トノラ島(Saint-Honorat)にはレラン大修道院があり、今でも修道士たちが暮らしています。
島にはブドウ畑が広がり、修道士たちによって耕作、醸造されるワインはフランスでも多くの愛好家に好まれており、お土産にしたい一品です。レラン大修道院の前に広がるラベンダー畑は6月になると満開に。地中海の青と、ブドウの葉の緑と、ラベンダーの紫を楽しみながら島の散策をしていると、カンヌとは思えない素朴な空間にスリップできますよ。
サン・トノラ島へのアクセスは、カンヌのパレ・デ・フェスティバル会場横にある港からフェリーが出ています。乗船時間は約15分。
サン・トノラ島のサイト:http://cannes-ilesdelerins.com/site/index.php/en/
by styeb, CC BY-SA
いかがでしたか?南仏に来るなら温暖な気候と豊かな自然を楽しまない手はありません。南仏の島巡りは、地中海をクルージングと自然散策の両方を満喫できるのでおすすめです。各島に残る歴史や物語の中に入り込んでみるのも、また素敵な旅の楽しみ方となるでしょう。
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