ウィーン【シェーンラテルン小路周辺】雰囲気ある小路さんぽが楽しい

怪物伝説の残る小路を抜けて酒場地帯へ

まずはシュテファン寺院前からバスや車も通る交通の要所ローテントゥルム通りを北へ進む。2番目の小路の角にはカフェ、ツァノーニ・ツァノーニがあるので、ここを右に曲がろう。正面が活版印刷を発明したグーテンベルクの像が立つルーゲック広場。ここで道は左右に分かれるが、まずは右手のパン職人通りという意味のベッカー通りへ。ここは特大シュニッツェルで有名なフィグルミューラーがある。突きあたりにあるのがかつてウィーン大学があったイグナーツ・ザイペル広場。ここから反対側のゾンネンフェルス小路をもと来た方向に戻り、シェーンラテルン小路へ。すると左手の建物に描かれた怪物の絵が見えるだろう。ここがバジリスケンハウスで、かつて井戸の中に怪物バジリスクが住んでいて、パン職人が退治したという伝説が残る館。そのままイエズス会教会を右手に見ながら中央郵便局があるポスト小路から肉屋広場という意味のフライシュマルクトを通り、15世紀創業の老舗グリーヒェンバイスルの周囲をぐるりとまわってからシュヴェーデン広場へ向かおう。ここは地下鉄やバスが発着する広場。その前にバミューダ・トライアングルで一杯飲むのもよさそうだ。

街歩きコース　移動時間 約17分
START　シュテファンスプラッツ駅
↓ 10分
バジリスケンハウス
↓ 1分
イエズス会教会
↓ 6分
GOAL　シュヴェーデンプラッツ駅

ルーゲック広場 Lugeckplatz

シュテファン寺院からも近い小さな広場はYの字型に小路が交差している。その中央に立つのが活版印刷を発明したグーテンベルクの像。ドイツ出身の金属加工職人だったグーテンベルクは1455年頃までに活版印刷を発明、印刷術の父となった。このあたりには印刷業者が多かったことから像が立てられ、ウィーン文学発祥の地とされている。

ベッカー通り Bäcker Straße

パン職人通りという名の小路には酒屋やワインバー、レストランが集中。

芸術家が集まるカフェバー　アルト・ウィーン Alt Wien

モーツァルトが『フィガロの結婚』を作曲したモーツァルトハウス・ウィーンの近くにある。薄暗い店内は芸術家やデザイナーたちが集まり、夜になるといきいきとしてくる。入口のカウンターはパブ・スペースで、奥は落ち着いた雰囲気。

ゾンネンフェルス小路 Sonnenfelsgasse

バロック建築の建物内に酒場「ツヴェルフ・アポステルケラー」がある。

シェーンラテルン小路 Schönlaterngasse

「バジリスケンハウス」のそばにはレストラン「ツム・バジリスケン」も。

怪物伝説が今も残る緑の館　バジリスケンハウス Basiliskenhaus

ここにはかつて鶏とヒキガエルを合わせたような怪物バジリスクが棲んでいて、見ただけで人を殺すといわれていた。ところがパン職人がバジリスクに鏡を向けたところ怪物が石になってしまったという伝説がある。その様子が怪物の姿とともにファサードに壁画として残されている。