DT-IMG_0696

まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

この記事をシェアしよう!

ミュンヘン【シュヴァービング周辺】自由奔放な学生街

自由奔放なボヘミアン・クウォーター

大学や美術学院などが並ぶ学生街。ワシリー・カンディンスキーなどの芸術家や作家が好んで暮らし、既製の生活習慣を超越するボヘミアニズムの発信地としても名を馳せた。

粋なカフェやバーが賑わう学生街

バイエルンの最高学府をはじめ複数の教育機関が顔を揃えるアカデミックな雰囲気と、19世紀末の芸術活動の名残を今でも漂わせる、おしゃれなカフェやショップが並ぶエリア。隣接する英国庭園など緑の公園と併せて、ローカルはもちろん観光客にも人気だ。ウニヴェルジテート駅を降りてすぐ、①ルートヴィヒ・マクシミリアン大学(ミュンヘン大学)がある。入ってすぐの階段ホール付近は、大理石のギリシャ風柱が建ち並び、堂々たる風格を持つ。大学内には第二次世界大戦中、ナチスへの言論による抵抗運動を行なった学生をしのぶ白バラ記念館もある。大学を出たら、レオポルト通りを北上し、間もなく通りをまたぐ立派な凱旋門が見える。ここをくぐってさらに直進し、その先の交差点をオーム通りへ右折して5分ほど歩くと②英国庭園への散歩道が見つかる。川を渡ると五重の屋根がトレードマークの中国の塔がそびえ建ち、その下はビアガーデン、キネーズィッシャー・トゥルムだ。天気の良い日には、ビールを楽しみ、芝生の上で日光浴、木陰で読書、ボールでペットと遊ぶ、あるいは散歩をする人々の姿に、自然大好きなドイツ人の余暇の過ごし方が垣間見られる。

DT-IMG_7901

緑が広がる公園の多い大学地区は、個性あふれるショップやカフェに人々が集まる

DT-030_01

アーティストが多く暮らし、オリジナル雑貨などを扱う店も多い

交通(Uバーン)

③⑥ ギーゼラシュトラーセ Giselastraße 駅
③⑥ ウニヴェルジテート Universität 駅
③⑥ ミュンヘナー・フライハイト Münchner Freiheit 駅

街歩きコース

【START】

③⑥ウニヴェルジテート 駅

1分

①ルートヴィヒ・マクシミリアン大学(ミュンヘン大学)

24分

②英国庭園

13分

【GOAL】

③⑥ギーゼラシュトラーセ駅

移動時間約38分

①ルートヴィヒ・マクシミリアン大学(ミュンヘン大学)

入口から入ってすぐ、白亜のアーチ形列柱が並ぶホール。学問を奨励したバイエルン王国の気風が感じられる。

DT-IMG_0689

ルートヴィヒ・マクシミリアン大学(ミュンヘン大学)

現地名:
Ludwig-Maximilians-Universität München
住所:
Geschwister-Scholl-Platz 1
地図を見る »
アクセス:
UバーンUniversität ウニヴェルジテート駅からすぐ
TEL:
089-21800
営業時間:
7:30~17:00(金曜は~15:30)
定休日:
土・日曜 
Webサイト:
http://www.uni-muenchen.de

②英国庭園

ヴィッテルスバッハ家の狩猟地に18世紀末に造園、拡張された市民の憩いの場所。人工湖ではボート遊びもできる。

DT-_MG_6528

英国庭園

現地名:
Englischer Garten
アクセス:
UバーンUniversität ウニヴェルジテート駅から徒歩5分
営業時間:
入園自由
定休日:
入園自由 

ドイツの新しい芸術・文化を牽引した地域

ミュンヘン市街地の中心から北に位置するシュヴァービング。南には多くの博物館・美術館が密集する地域や大学があり、西にはオリンピック公園、東には英国庭園の緑豊かな地域が広がる。19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパで起こった芸術運動、アール・ヌーヴォーは言わずもがな ドイツまで届き、昔から外国に対して開かれた気風であったシュヴァービングで「ユーゲント・シュティール」と呼ばれ花開いた。当時のボヘミアンたちが街角のカフェやビアホールなどで芸術論を語る姿を想像しながら街歩きを楽しむのも一興だ。

DT-IMG_1081

カフェ・ライトシューレでは、併設の乗馬クラブの練習風景が見られる

DT-019_04

かわいい店が多いので旅行客も多く訪れるシュヴァービングの街並

ルートヴィヒ・マクシミリアン大学(ミュンヘン大学)

バイエルン王が育んだ学問の遺産

ドイツの9大エリート大学のひとつ。1472年にルートヴィヒ9世により創設され、1826年にバイエルン王ルートヴィヒ1世がミュンヘンに移転、再創設した、現在18学部の総合大学。学生が行なった反ナチスの白バラ運動は、大学の誇りで、後世の教育にも影響を及ぼした。

DT-IMG_0696

緑の芝生のキャンパスが広がるバイエルン州の学問の府

DT-IMG_0685

大階段のアーチ形柱の上部にはパイプオルガンがある

ココにも注目!白バラ記念館

当時、ミュンヘン大学の学生だったショル兄妹らが中心となり反ナチスをビラで呼びかけた“白バラ運動”。今もドイツ教育界にその名は広く知られている。

DT-IMG_0679

首謀者5人が処刑されるまでの歴史を展示している

DT-IMG_0682

当時使用されたタイプライターも展示

白バラ記念館

現地名:
Weiße Rose Stiftung e.V.
営業時間:
10:00~16:00、土曜11:30~14:30
定休日:
日曜、11~3月 

ルートヴィヒ・マクシミリアン大学(ミュンヘン大学)

現地名:
Ludwig-Maximilians-Universität München
住所:
Geschwister-Scholl-Platz 1
地図を見る »
アクセス:
UバーンUniversität ウニヴェルジテート駅からすぐ
TEL:
089-21800
営業時間:
7:30~17:00(金曜は~15:30)
定休日:
土・日曜 
Webサイト:
http://www.uni-muenchen.de

英国庭園

ミュンヘン市民の憩いの場

1789年に選帝侯カール・テオドールが設けた練兵場の跡を一般開放したドイツ最大の市民公園。園内には森や人工の川、湖などがあり、夏にはビアガルテンに多くの人が集まる。

DT-150-1

ギリシャ神殿風の建物、モノプテロスが目をひく

英国庭園

現地名:
Englischer Garten
アクセス:
UバーンUniversität ウニヴェルジテート駅から徒歩5分
営業時間:
入園自由
定休日:
入園自由 

オリンピック公園

スポーツ施設が充実

1972年の夏季オリンピック時に建設された。290mの高さを誇るオリンピック・タワーのほか、ブンデスリーガの試合などが行なわれるスタジアム、体育館やプールなどの施設もある。

DT-A-84

街を一望する、ミュンヘンで最も高いタワーだ

オリンピック公園

現地名:
Olympiapark
アクセス:
UバーンOlympiazentrum オリンピアツェントルム駅から徒歩10分
TEL:
089-30670
営業時間:
入園自由、タワー9:00~24:00(最終入場23:30)
定休日:
無休 

皇妃エリザベート生誕の地

絶世の美女と称されたオーストリア皇后エリザベートはミュンヘンで生まれた。ルートヴィヒ2世の従姉妹で、バイエルン王国から隣国へ嫁ぎ、今なお「シシィ」の愛称で両国の人々に愛されている。

DT-P37-04Aタテ

生誕の地を示すプレートはオデオンスプラッツ駅近くにある

歴史ある学生街で人気のモダンカフェと老舗カフェ

時代に敏感な大学界隈では、昔ながらのカフェと一風変わった趣向の店が並ぶ

カフェ・ライトシューレ

カフェの名前は“乗馬学校”

1927年創業の乗馬学校に併設されたカフェ。広いスペースで、ガラス張りの向こうには馬場があり、乗馬を練習している姿が真近で見られる。軽食やスイーツがあるが、各種ケーキは甘さひかえめ、健康志向な味だ。

DT-IMG_1090

本日のおすすめ、イチジクのヨーグルトムース

DT-IMG_1076

馬場に沿って、奥行のある広い店内

カフェ・ライトシューレ

現地名:
Café Reitschule
住所:
Königinstraße 34
地図を見る »
アクセス:
UバーンGiselastraße ギーゼラシュトラーセ駅から徒歩5分
TEL:
089-3888760
営業時間:
9:00~翌1:00(日曜は~19:00)
定休日:
無休 

カフェ・シュネラー

自家製焼菓子が好評

1884年オープンの老舗カフェ。クラシックな壁紙や置物が素敵な、こぢんまりとした店内で、自家製レシピによる手作りケーキと焼菓子のおいしい店。サクサクした食感が人気のシュバイネオアーはおすすめ。

DT-_MG_3941

サクサクの食感がたまらない

DT-_MG_3953

チェリーチーズケーキ(手前)とカプチーノ

DT-_MG_3924

店先のテラス席はいつも人で賑わう

カフェ・シュネラー

現地名:
Café Schneller
住所:
Amalienstraße 59
地図を見る »
アクセス:
UバーンUniversitätウニヴェルジテート駅から徒歩3分
TEL:
089-281124
営業時間:
9:00~19:00(土曜は~17:00)
定休日:
日曜、祝日 
1 2

観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ ドイツ」です。掲載されているデータは、2015年12月〜2016年3月の取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。 最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。